2007年 12月 31日

移転のお知らせ

2007年度が始まり、2007年のメジャーリーグのシーズンが開幕しました。
そういうわけでもないのですが、この「page4」も心新たに移転したいと思います。
このページ自体はしばらくの間残しておきますが、順次、一部の過去の記事を
新しいページへ移していく予定です。今後は以下のページでお楽しみください!

page4 Version2
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# by nono_aibon | 2007-12-31 23:59 | 雑記
2006年 11月 17日

特効薬探し~Week10マンデーナイト バッカニアーズ@パンサーズ~

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NFL=パンサーズ、バッカニアーズに逆転勝ち(ロイター) - goo ニュース
Second-half surge lifts Panthers, 24-10(NFL.com)
Carolina sees room for improvement(ESPN)


 [シャーロット(米ノースカロライナ州) 13日 ロイター] 米ナショナルフットボールリーグ(NFL)は13日、
パンサーズ―バッカニアーズ戦の1試合を行い、パンサーズが24―10で逆転勝ちした。

パンサーズは前半を0―7のビハインドで折り返したが、第3クオーターに17得点を挙げて逆転。
第4クオーター終盤にWRスミスが36ヤードのTDレシーブを決めた。

パンサーズのQBデロームはパスで240ヤード、2TDをマーク。スミスは8レシーブで
149ヤード、1TDを記録した。

パンサーズは5勝4敗。バッカニアーズは2勝7敗となった。


この記事だけを読むのは非常に楽ですが、実際にこの試合を見ていたら結構辛かったです。何しろどちらのオフェンスも
思うように前へ行かないのです。なぜだろうかと考えてみたら、反則が多めでそこで試合の流れた断ち切られてしまったこと、
そして特に前半、どちらもぜんぜんランオフェンスが出ていない、いやむしろランを選択することすら少なかったことにあるようです。
特にバッカニアーズは、急造の新人先発QBであるブラッド・グラコウスキに経験を積ませたかったのか、2年目のRBである
カーネル・ウィリアムズ(a.k.aキャデラック)を走らせることなく、パス、パス、パスというちょっと単調な攻撃でした。たまにウィリアムズが
ボールを持ったと思ったらファンブル。攻撃のリズムというものが失われていたように思えます。

「購入」2年目のキャデラックは、どうもジョン・グルーデンHCのオフェンス構想から外されているとの声もあるようですが、こういう選手が
他のチームに移ると、ものすごい活躍をするものです。いっそのこと、機器がさび付く前にどこか違うチームで活躍するところが見たいようにも
思えてきます。

一方で、単調なバッカニアーズに襲い掛かったのは後半出てきたパンサーズでした。パンサーズ、特にオフェンスは、前半は観客も
普通にブーイングを浴びせるくらいな精細のなさと消極的なプレイ選択でした。でもそれを救ったのはやはり89番のスティーブ・スミスと
90番のジュリアス・ペッパーズでした。スミスは娘に風邪をうつされて吐き気味だったというか実際に吐いていたようですが、
「これで家族を養っているんだぞ」というハングリ精神でパスをキャッチし、エンドゾーンへ走りこみ、グルーデンの気分を害する
「病原菌」になりました(グルーデンが試合後に "I'm just sick about the outcome of the game" とコメントしていますが、
これがスミスの健康状態と引っ掛けていたかは不明)。

一方のペッパーズは、ちょうど自分の前にいたオフェンスラインがルーキー2人ということも合ってか、ほぼ抑えられることもなく、
グラコウスキにプレッシャーを浴びせ、4サックを奪うことができましたし、グラコウスキが逆サイドに走ろうもんならば、両ラインの
攻防を横目で見ながらグラコウスキの前へ走りこもうともしていました。こうした動きが2つのインターセプトにも繋がったと思います。
もちろん、それだけプレッシャーを浴びせたからこそ、ペッパーズは自分のヘルメットにボールを当てられもしました。

休み明け、後半の初戦でもあったパンサーズは、それこそ試合の後半で調子を上げて逆転勝利を収めたわけですが、
今シーズンのスーパーボウル進出の声が高いパンサーズという見方をすれば、ちょっと物足りなさがあるのは否めません。
ただでさえタフなNFCサウスにおいて、今年はセインツがここまで好調さを維持しているだけに、スミスやペッパーズの
がんばりや、QBジェイク・デロームのガッツだけではどうしても勝ち続けるのは難しいでしょう。この先のスケジュールを見ると、
どれも一筋縄では勝たせてくれない相手ばかりが並んでいます。おまけに最後の2週が敵地でのファルコンズ戦(現地12/24)と
セインツ戦(現地12/31)というのがまた泣かせてくれます。

でも、今のパンサーズは例えばコルツやペイトリオッツのような緻密な作戦で勝ち上がるよりも、負けん気とガッツ、そして
HCジョン・フォックスの「オヤジ肌」という、戦術には表れないところで勝ち上がるチームのようにも思えてきます。恐らく、例えば
コルツではなくてパンサーズを推す評論家も、選手層を評価する一方で、心の隅ではそうしたところを評価しているはずです。
そうしたパンサーズが最も必要とする特効薬は、マイク・ラッカーが言うように「勝ち続けること」というあまりにもシンプルだけど
最も大事なことなのかもしれません。
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# by nono_aibon | 2006-11-17 17:08 | NFL
2006年 11月 16日

"parity"再考

Seattle sacks Oakland 16-0 in the rain(NFL.com)
Parity a thing of the past in NFL?(ESPN)


先週の試合になってしまいますがひとつ取り上げます。

そうはいいつつ、取り上げるほどの内容ではない試合でした。何しろレイダースのオフェンスラインがあまりにも弱すぎて、
試合になりませんでした。いくらQBを変えたところでも、そのQBを守るオフェンスラインがあれでは1stダウンの獲得すら
難しいのです。この前の週、レイダースはスティーラーズ相手に勝利しましたが、そのときもオフェンスはたったの98ヤードしか
獲得できませんでした(ディフェンス陣のがんばりで勝利した試合でした)。QBが9回もサックされて、フィールドに埋もれるのも
うなづけます。そして、レイダースはNFL史上初のマンデーナイト同一シーズン2連敗、それも2敗とも完封負けという
不名誉な結果を生みました。

こんな試合を見せられてしまったら、今のNFLに"parity"が存在するのかどうかという疑問が浮かぶこともうなづけます。
日本のプロ野球でも一昨年ぐらいには"parity"ということが言われていました(今はそうした議論はどこへ行ったのか?)。
日本において"parity"は「勢力均衡」と訳されることが多いです。リーグ内で飛びぬけて強いチームを作ることなく、
どのチームも優勝を狙うことができるチャンスがある状態が勢力均衡です。

しかし、ちょうど折り返し地点でもある9週目が終わったところで、まだ負けがないコルツ(Week10にも勝利し、
未だに無敗)を含めて8チームが6勝以上を上げている一方で、レイダースやスティーラーズを含めた13チームが
3勝以下という開きが出ています。それでも、2002年のエキスパンション以降では、昨シーズンよりもまだマシらしいのです。
昨シーズンの同時期には、6勝以上のチームが8つ、3勝以下のチームが14あったとのことです。

一方で、Week9までの128試合のうち、フットボールでは接戦とされる7点差以内の試合が45.7%、3点差以内の試合は
26.8%あった一方で、29試合が(29%ではないところもある意味言葉のあや?)20点差以上(この中にはレイダースが
マンデーナイトで完封負けしたWeek1の試合も含まれます)、9試合が30点差以上、2試合が40点差以上、厳密に言うと
41点差で決まっています。(Week4の49ers@チーフスと翌週のジェッツ@ジャガーズ。どちらも41-0でホームチームが
勝っています。)

ディベート国家のアメリカですので、こうやってあれやこれやと数字を並べ立てられて「どうだ、NFLの勢力均衡は失われつつ
あるんだよ!」と納得させられるかもしれません。しかし、これは大前提が間違っていると思います。スポーツで戦う以上、
どういった形であるにしろ、勝ち負けは必ず起こるのです。仮に今シーズンの勝ち負け数が同じで、全てが7点差以内の試合だったら、
それは勢力均衡だと言えるのでしょうか。逆に、全体的に5割に近い成績のチームが混在しているにもかかわらず、その多くの
試合が20点差以上で決まっているのであれば、それも勢力均衡とは言えないでしょう。

そもそも、勢力均衡を目的としたところで結果がそれに付いて来るということはありえないのです。もちろん、勢力均衡の理想の下、
ドラフト制度やサラリーキャップ、FA制度が整えられているのですが、それを上手く使いこなせるかどうかというチーム力に
差がある以上、何らかの格差は絶対に生まれます。そう考えれば、例えばレイダースが負けが多いのは今のNFLが"disparity"
だからではなく、NFLが"parity"を支えるハードを用意しつつも、レイダースがそれを上手に使いこなせないからなのでしょう。
逆にブルックスが去った今年のセインツは、このハードソフトを上手く使いこなしてディビジョン首位に立つことができています。
ある程度の制限が課された中でチームを強くすることは本当に難しいのです。
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# by nono_aibon | 2006-11-16 18:05 | NFL
2006年 11月 15日

week10 ~チャージャーズ@ベンガルズ~(from"最強コンビ!!")

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Chargers outscore Bengals in 49-41 win(NFL.com)
Tomlinson knows the score(ESPN)


今シーズン開幕前にはイッパイ期待を集めていたベンガルズはいったいどうしちゃったのでしょうか?
開幕ダッシュにこそ成功したものの、ここにきてもたつきが目立っています。オフェンス力は十分に
あることは証明済みですが、どうもそのオフェンスをいかに機能させるかが問題のようです。

1stQはベンガルズらしいオフェンスを見ることができました。ファーストダウンを獲得するのすら
やっとなチャージャーズを尻目に、簡単にパスを通し、3つのTDドライブを展開しました。チャージャーズの
ディフェンスがチャド・ジョンソン(a.k.a"Ocho Cinco")などのレシーバーへのマークがやや手薄に
感じられた時間帯でしたので、ここでドーンと行ったのは正解だったと思います。ただこのときの印象が
強く残りすぎたようにも思えました。2ndQに5分近くかけてのドライブでTDを上げていたのですが、
このドライブに関してはあまり印象がありません。

後半になると21点差を付けていたはずのベンガルズが一気に劣勢に立ち始めました。そのようなときには、
間が悪いかのように反則が出てしまうものです。最初のオフェンスシリーズで1stダウンを獲ったと思ったら、
トリッピングで罰退。その後のチャージャーズのオフェンスでは、フィリップ・リバースが故意に投げ捨てたかと
思われたところ、アントニオ・ゲイツが掴まれ倒されたとみなされてホールディングで相手に1stダウンを
与えてしまいました(その後TDへ繋がります)。ちなみにこの試合ではほとんどスクリーンパスが
見られなかったのですが(そこに気づくNHKの黒氏アナも渋すぎですが)、恐らくこの反則でのプレイは、
この試合唯一というくらいのスクリーンパスになったはずです。

いずれにしろ、チャージャーズが正にチャージし始めたころになると、まだ28-14でリードしているにも関わらず、
CBSが映し出すベンガルズファンは何だかグッタリとしている人が出てきてしまいます。恐らくさらにガッカリと
させられたのが、ベンガルズの3-and-outとミスパントの後に訪れた46ヤードの一発TDです。1stQ終了間際の、
チャド・ジョンソンへの一発TDとほぼ同じ場所から始まったシリーズで、チャージャーズのオフェンスコーチ陣は、
「ここだ!」と思ってひとつ勝負に出たのでしょう。

そしてチャージャーズが偉かったのは、その後のベンガルズのドライブを3点で抑えたことです。キックオフリターンで
いいフィールドポジションを獲得しながらも、大きく引き離すチャンスを摘んだところは大きかったですし、勢いに乗る
チャージャーズオフェンスが、その後のシリーズでまたTDを上げるきっかけを生みました。同時にここで3点しか奪えず、
相手にTDを与えたことが、31-28でリードしているにもかかわらず、もう一度パーマー-ジョンソンの一発TDパスを
生んでしまったのかなと思います。どんな形であれリードしており、まだ試合時間もある中で、恐らく狙いすませた
ロングTDパスをしなくても、じっくりと攻め込んだ方がよかったのではないでしょうか。不満を募らせていた
ベンガルズファンはここで喜びを爆発させましたが、ここから後はベンガルズの見せ場はほとんどありませんでした。

むしろここから先はチャージャーズとラディニアン・トムリンソンの時間でした。2回のTDランとトムリンソンの
ランを軸にしてじっくりと攻めるチャージャーズが、ベンガルズに反撃のチャンスらしいチャンスを与えることが
ありませんでした。42-41と1点差になっても、チャージャーズには焦った様子が見られませんでした。それは、
QB先発1年目のリバースが、ディフェンス陣に追っかけられながらも「冷静に」パスを投げ捨てるところや、
ブランドン・マヌマルーナという難しい名前のTEを我慢して探し当てて易しい5ヤードのTDパスを投げる場面
(それもスクリーメイジラインを横目で感じながらのパス)なんかを見ても明らかでした。

結果は49-41という「マンガか何か」(トムリンソン談)のような試合でしたが、チャージャーズの選手たちは、
今自分たちは何をすべきかをパニックにならずに行うことができたと思います。恐らくチャージャーズのケミストリーは
ここ最近でも最高の強さがあるのではないでしょうか。一方のベンガルズは、先週の試合でもWRクリス・ヘンリーが
ジャンプしてパスを獲らなかったことにパーマーが怒ったように、チーム内の方向性を見失いつつあるように思えます。
能力の高い選手が集まっていることも、1試合で500ヤード獲得できることも十分わかったので、ここは冷静になって、
どうすれば勝つことができる試合運びができるかを考えたほうがいいかもしれません。
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# by nono_aibon | 2006-11-15 15:27 | NFL
2006年 11月 09日

さよならゲーム?(from"最強コンビ!!")

全米5連勝 72年ぶりスイープ!(スポーツニッポン) - goo ニュース
屈辱全敗…辞退者25人が重く…(スポーツニッポン) - goo ニュース
MLB completes sweep with walk-off (MLB.com)
大会の意義再考を 真剣勝負の米選抜に惨敗(共同通信) - goo ニュース


「最後」の日米野球第5戦は、脚の速いホセ・レイエスが脚の速さを披露する必要のない"walk-offホームラン"によって、
文字通りの「サヨナラゲーム」になってしまうのでしょうか。

確かに、国を賭けた勝負であったワールド・ベースボール・クラシックに比べれば、友好と親善の要素が強い日米野球は、
一般的なスポーツファンの欲望を満たすものではなくなったと思います。特に今年はトリノオリンピック(そういえば
そんなものもあったなぁ・・・)、WBC、ワールドカップなど、いわゆる「日の丸を背負う」スポーツイベントが続き、
そうしたものと比較したら、日米野球はそこまでのレベルではありませんし、盛り上がりもこれらのイベントに比べると
欠けることも否めません。

仮にこれが正しく、今回でもう日米野球が終わるというのであれば、なぜベストメンバーを揃えることができない、
あるいは多くの辞退者を抱えることになったのでしょうか(中には新庄のようにうまく本音を隠して「若手にチャンスを!」と
言って辞退した選手もいるけど)。最後ぐらいはベストメンバーを揃えて5つ全部勝ってやるぐらいの意気込みをNPB側から
強く感じることがありませんでした(もちろん実際にプレイした選手たちはに悪気はありません)。それどころか、
「辞退者の多さ」が日米野球の存在意義がないことの証明だとさえ言う選手もいるほどです。この消極的にも受け取れる
発言にはさすがに呆れてしまいました。辞退者25人でMLBと戦った方が強かったんじゃないですかね?

そこまで言うのであれば、実際にスタジアムに来てもらいたかったです。日本チームの活躍を見に来た日本人だけでなく、
自分のようなメジャーリーグの方が好きであろう日本人のファンも、NPB側への声援と時にはブーイングを送っていました。
なかなか生で見ることができないメジャーの選手を応援するのと同じくらいに、心の底ではNPBがメジャーリーグに
勝つところを見たい人が多いのです。その上、来日したメジャーリーガーの中には、日本側のメンバーに不満を持つ選手が
いた模様ですが、そのことは日本人のメジャーリーグファンの多くも感じていました。

もうひとつ残念なことは、日米野球の存在意義がないことは認めることができても、すぐさま「止めるべき」と縮小的な考えを
前面に打ち出しすぎていることです。WBC開催が決まったときにも、メジャーリーグ主導で物事が進むことに嫌気をさしていた
NPB側はすぐさまに「出場しない」みたいなことを言いまくっていましたが、ならば、どういった形の日米野球だったら、
本気になってやってもいいのかという対案すら出しません。いや、労使が真っ向から対立している今のNPBを考えれば
出せる余裕すらないのでしょう。

今回はライアン・ハワードをはじめとしたメジャーリーグの「パワーゲーム」が日本の「スモールベースボール」を完全に
凌駕した格好になりました。しかし同時に、労使の関係も安泰し、総観客数も伸びているメジャーリーグと、労使対立に
なりつつあり、実力は高くても興行面では下向きになっているNPBの力の差が、メジャーリーグのスウィープという形に
なったと思います。今回のシリーズが、というより今の野球を取り巻く環境が完全にMLBの思うがままという感じです。
ホント、ここままでは日本からサヨナラしてメジャーリーグに行く日本のスター選手が更に多く出てきちゃいますよ。
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# by nono_aibon | 2006-11-09 20:58 | MLB
2006年 11月 07日

Behold!~日米野球第3戦~(from"最強コンビ!!")

全米が本気4発!マウアーが“着火”(スポーツニッポン) - goo ニュース
“弾丸ヘッド”アットリー激走(スポーツニッポン) - goo ニュース
勝因は順応能力の高さ 底力計り知れない米選抜(共同通信) - goo ニュース
全日本野村監督、ぼう然の11失点(日刊スポーツ) - goo ニュース
MLB clinches Japan Series with rout(MLB.com)
Howard taking Japan by storm(MLB.com)


金曜日の第1戦に続いて、飽きることなく第3戦も見に行ってきました。ひょっとしたらこの形式での日米野球を
観戦するのはこれが最後かもしれないのですが(某選手会長が主張するところには)、それにふさわしすぎるほど
メジャーリーグが大爆発した試合でした。

それでも、前半はエリック・ベダードがいきなり青木宣親に(この選手も今回のメンバーの中では高い人気を誇って
いました)ホームランを打たれた以外はものすごく静かな展開でした。ベダードもこの後四球を与えたりもしましたが、
シーズン中にこれくらい投げてくれたらと後悔するくらいにいいピッチングを展開しました。

それ以上によかったのが日本の先発だった小林宏之でした。4回までパーフェクト。メジャーリーグは全く歯が
立たない様子でしたし、2回打席に立って2回ともしっかり抑えられたジャーメイン・ダイも「打てないなぁ」という
空気を出しまくりでした。

しかし、5回に「ご存知」ライアン・ハワードがまたホームランかという2塁打を左中間に打ち込むと、メジャーリーグが
一気に勢いづきました。まさかジョー・マウアーのホームランを見るとは思わなかったですが、ちょうど自分の後ろに
座られていたご婦人が「打順が一回りして目が慣れたようですね」と話していたように、メジャーリーグの順応能力の
高さが証明された格好です。せっかく見ごたえのある先発投手が日本チームに出てきたと思ったのですが、"Hiroyuki"が、
MLB.comが書くところの"Horoyuki"になった瞬間でもあります。

アメリカがパワーゲームならば、6回表の日本は足で引っ掻き回そうとしていました。このあたりはメジャーリーグと
日本の野球の特徴が出ているなと思い、すごく興味深かったです。猛攻を仕掛けたいところで待っていたかのごとく、
日本チームの4番、小笠原道大のところに打順が回ってきます。小笠原はレフトに大飛球を打ち、もしかして!と思いましたが、
ジャック・ジョーンズの好守で犠牲フライに終わり、ドーム全体はため息。

6回裏にチェース・アトリーの激走とアンドリュー・ジョーンズの2ランで6-3にした後、日本がまた粘りを見せました。
そしてまたもやチャンスで小笠原の登場。ドームの中はこの日いちばんの見せ場を迎えましたが、残念ながらサードへ
ファールフライを打ち上げて、ある意味「万事休す」状態。恐らくこのあたりでテレビ中継も終わっていたはずです。

いや、MLBチームにとってはまだこの先がありました。2アウト1・2塁でハワードを迎えます。ここまではややあっさりと
一発を打ち、「ここがメジャーチームにとって山場!」というところはなかったのですが、6対4、まだ日本チームも
逆転可能な点差の中で、ハワードを迎えたわけです。しかしハワードはここが山場であることをわかっていました。
右中間にライナーで3ランHR。見ていた自分も思わず「いった~~っ!!」と叫んでしまいました。それぐらいに素晴らしい、
そして楔を打つホームランでした。これではまだ足りなかったのか、8回裏にはデビット・ライトが同じようなところへ
ソロHRを放ち、メジャーリーグのパワープレイは終わりました。

9回表、どうあがいても得点するだけでもやっとな日本チームは青木がヒットで出ました。1死後、小笠原がネクスト・
バッターズボックスで待つ中、福浦和也が4-6-3のダブルプレイで試合終了。おもしろいもので、接戦の間では、
チャンスに小笠原に回ってくるところ、大量点差になると小笠原の前で試合が終わってしまったのです。トボトボと
ベンチに引き上げる小笠原に対して、ファンが声援を送っていたのがまた印象的でした。

11対4と点差が付きましたがパワーで黙らせるメジャー、足で唸らせる日本という、対照的なプレイも楽しめたと
思います。しかし、日本の投手陣、特にリリーフ陣は日本チームに負けを与え、MLBに見せ場を与えました。とにかく、
ストライクが入らないから観客からブーイングが出る。ストライクが入ったと思ったら良くてヒット、最悪ホームラン。
メジャーのパワー、勝ちへの執念、そしてなすすべのない日本チームを見て、半ば堂々と辞退した日本側の選手は
何を思っているのでしょうか。
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# by nono_aibon | 2006-11-07 00:17 | MLB
2006年 11月 05日

Golden Age,Black Age

新労使協定を承認 大リーグのオーナー会議(共同通信) - goo ニュース
Baseball in golden age, indeed(MLB.com)
プロ野球選手会 PSGボイコットも(スポーツニッポン) - goo ニュース


ワールドシリーズが終わってしばらく経った10月31日に、日経新聞の朝刊と夕刊では、ワールドシリーズ開催中に合意になった
労使協定についてのコラムが載っていました。ワールドシリーズの視聴率はここ数年で最低を記録しましたが、2011年までは
労使のせめぎ合いが消えたことで、バド・セリグ・コミッショナーからは”Golden Age”なる言葉まで出てきたほどです。残りは
選手会側の手続きが完了すれば、メジャーリーグは「我が世の春」を迎えます。

今回の協定は、以前からあった「年俸総額が一定額を超えた場合に課徴金(ぜいたく税)を払う制度や、高収入球団がその一部を
供出する収益分配制度は存続」(共同通信)することになっています。このようにして勢力均衡を図ることができ、3年前に3桁も
負けたタイガースがワールドシリーズへ進出することができるようになりました。31日の日経朝刊では、この流れに大きく影響した
ものとして、日経らしく「エンロン裁判」で元CEOに24年の禁固刑が出されたことがあるとしています。金でものをいわせる1人が
勝ちまくってそれ以外は負け組という”Winner takes all”という意識が、エンロン事件とその裁判を通じて見直される契機に
なったのだというのです。もちろん、この分配金制度などで例えばロイヤルズやデビルレイズがすぐに強くなるとはにわかに
信じがたいですが、資金でモノをいわせるチームとそういう道を進まないチーム双方がプレイオフ争いでは同等の戦いができる
今の制度は成功していると言えるでしょう。

一方で、交渉時の選手側代表のクレイグ・カウンセルが「逆に気味が悪い」くらいに意外かつスムーズに労使交渉が合意されたのは
なぜだろうかという点については、31日夕刊のジム・ケイプル(ESPNでもおなじみ)いわく、WBCの成功で選手会とリーグが一つの
目標を達成しようと努力した点、そして選手もオーナー側も高収益を上げているので、今の段階では何ももめることがないからだと
しています。同時にシーズンも毎年のように盛り上がりを見せてファンも楽しめているので、今シーズンの観客数も過去最高を
記録しているのでしょう(その裏でチケット代が高くなっている点も見逃せないのだけど)。1994年のストライキがあった頃のような、
単なる金持ち同士のいがみ合いは薄れて、選手、ファン、経営側の三位一体が勝ち組だと言えるようです。

そして、2011年まで次の協定が有効となっており、7月には2012年までの放映収入の契約も済み、しばらくは薬物問題であったり
国際化など、メジャーリーグの今後の問題に注力できます。既にメジャーリーグは中国での公式戦開催を検討するなど、アメリカだけでなく
世界のプロスポーツといかに戦っていくかという攻めの姿勢に変わりつつあるようです。

こうしたメジャーリーグの動きを見ると、日本球界はちょうど10数年前のメジャーリーグを見ているようです。あの頃のメジャーリーグは
どちらも金のことしか頭になかったこと、およびファンは選手にもオーナー側にもそっぽを向けていることと比べると、日本球界のゴタゴタは
今の時点ではファンが選手側の見方をしている(もしくは選手会が勝手にそう思い込んでいる)点と、年俸ではなく労働環境について
あぁだこうだと争っている点が異なっています。

しかし、2004年のゴタゴタはチームが減ることや、2リーグ制の存続であったり、プロ野球の根幹を揺るがすことだったので、世間も騒ぎ出し、
ファンが選手を後押しした点は否めません。今回は普通のファンでは簡単にはわかりづらい労働環境の問題なので、労使共に合意点が
見出せないと、ファンは1994年のアメリカのように、完全にそっぽを向く可能性が高いと思います(むしろ、「選手はあれだけ高い金を
もらっていて生意気なことを言うな!」という声も出てくる可能性があります)。

景気が上がってきた日本にあってプロ野球に関しては不景気な話が続いています。今年もまた日本人選手が黄金のリーグを目指して
アメリカへ行こうとしている中で、日本のプロ野球はまた暗黒の時代になりかねないようです。
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# by nono_aibon | 2006-11-05 00:00 | MLB
2006年 11月 04日

日米野球第1戦(from"最強コンビ!!")

「右に行かないようにした」安倍首相、日米野球で始球式(朝日新聞) - goo ニュース
パワー全開ダイ本塁打/日米野球(日刊スポーツ) - goo ニュース
強肩マウアー 吉村、青木を刺す(スポーツニッポン) - goo ニュース
4番・小笠原 存在感の2安打(スポーツニッポン) - goo ニュース
Dye, Lackey lead MLB past Japan(MLB.com)


日米野球の第1戦を見に行ってきました。

今年の日米野球開幕前に、日本のメンバーをさておいて、メジャーリーグのメンバーが今年はしょぼい、
みたいなことを考えていたことをここでお詫びします。第1戦の先発メンバーを見たら考えが変わりました;

1 SS ホセ・レイエス
2 DH ラファエル・ファーカル
3 RF ジャーメイン・ダイ
4 1B ライアン・ハワード
5 CF アンドリュー・ジョーンズ
6 C ジョー・マウアー
7 3B デビット・ライト
8 2B チェイス・アトリー
9 LF ビル・ホール

第1戦は投手以外の9人は最後まで変わることがありませんでした。それにしてもどうですこのラインアップは!
足が使える選手あり、パワーを見せ付けられる選手あり、右に左にラインドライブを打てる選手ありという、
このメンバーで1シーズン戦ったら絶対にワールドチャンピオンでしょう。ライトが7番、アトリーが8番なんて、
メジャーリーグのオールスター以外では絶対に考えられない打順です。

その中でも、序盤はメジャーのパワーの面が出たと言えるでしょう。ジャーメイン・ダイのホームランは
見事の一言。もちろん、投球が打ちごろの高めだったというのもありますが、この一発で日本チームを
黙らせるのには十分でした。それ以降は、例えばジョー・マウアーの強肩で日本の反撃のきっかけを
止めたり、スコット・シールズやジョー・ネイサンのようなメジャーのタフネスリリーフ投手がぴしゃりと
抑えたりと、少ない得点ではあったけど、パワー以外でもメジャーが支配し続けた試合だったと言えるでしょう。
ひとり、投手2番手のジョン・メインだけはちょっと荒れ気味でしたが。

同時に、まだジャイアンツのユニフォーム姿が見慣れないブルース・ボーチー監督が日本人選手を顔見世程度ですら
出さなかったところは、本気さの証明だと思います。監督は試合後に「日米のギャップは縮まりつつある」と
語っているくらいなので、縮まるギャップを広げて、メジャーが日本チーム相手に勝つためには、例えば、
DHのところでファーカルに変えて井口や城島を出すような「お遊び」はできないのでしょう。

日本チームは、何と言ってもラインアップがメジャーよりも見劣りする面はありました。そうした中にあり、
忙しい日程と自身の来期のプレイ先に悩む小笠原道大は気合の入りようも、日本選手の中での存在感も
図抜けていました。本人も「ユニフォームを着れば気合が入ります」と答えているようですが、ファンの声援も
いちばん大きかったし、さらに気合が入っていたことだと思います。個人的には、2安打打ったことよりも、
1点差の最終回にネイサンと対決したときの、何球もファールで粘るところにすごさを感じました。結果は
ホームランでもヒットでもなく三振でしたが、今回の日本メンバーの中で、最も何かを起こしてくれそうな
選手であることには間違いありません。

小笠原の活躍がここまで光ったのは、日本代表だったことや、日本一になったチームの主力だったこともありますが、
残念ながら辞退者の多さも一因しているはずです。一部の日本側の選手は、WBCで自分たちが世界一になったこともあり、
「日米野球はその役割を終えた」と言って、その理由を辞退者の多さに見出しているようです。それははっきり言って
卵が先か鶏が先かという議論と同じです。不必要なイベントだから出ないのか、出ない人が多いから不必要なイベントなのか?

もちろん、本当に体調が優れない選手にまで無理強いはしません。しかし、出場の余力がありながらも「日米野球の
役割を終えたから出場を辞退した」という選手がいるのであれば、自ら日米野球に出て、メジャーリーグに全勝して、
「日米野球なんてもう時代遅れなんだよ!」ぐらいなことを見せつけてから意見を述べよと言いたいです。
それこそが右でも左でもない本当の直球勝負です。
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# by nono_aibon | 2006-11-04 14:24 | MLB
2006年 11月 01日

Week8~レイブンス@セインツ~

Ravens flex their muscle in 35-22 victory(NFL.com)
Brees to mom: Don't use my pic in ads(SI.com)


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人間見た目だけで判断してはいけないですが、数入るヘッドコーチの中でも、ブライアン・ビリックという人は、個人的にはどうも
苦手な印象を受けます。何だか嫌味なことを言われそうで(「言われそう」と言っても実際にそういう場面に出くわすことはまず
ありえないのだけど)どうも避けてしまうんじゃないかと思います。

ビリックは先ごろ、オフェンスが機能していないことを理由にして、コーディネーターのジム・ファセルをクビにしました。今後は
ビリックが自分でオフェンスのプレイコールをすることになりましたが、この試合がその最初となりました。しかし、ビリックが出す
このプレイコールというのが、セインツファンの立場で見ると、悔しいくらいに嫌味な感じ、レイブンスファンの立場で見ると、
これぞレイブンスが欲しかったプレイ!というくらいに、ヒットしまくりでした。

序盤からタフネスRBジャマール・ルイスにとにかくボールを持たせて、1ヤードぐらいしかゲインできなくても時間を稼いでもらう
(ルイス自身も、たくさんボールを持つことで自分のペースを作ることができると言っているようです)、そして相手ディフェンスが
ランディフェンスで前のめりになりだしたところで、やはりタフネスQBスティーブ・マクネアがプレイアクションのパスを決める。
特に前半はこの繰り返しに近かったと思います。その中でも象徴的だったのは、1stQ終了直前のこの3つのプレイだと思います。

1-10-BAL45(2:06) J.Lewis right guard to BLT 47 for 2 yards (O.Stoutmire, H.Thomas).
2-8-BAL47(1:24) J.Lewis right guard to NO 47 for 6 yards (O.Stoutmire, S.Shanle).
3-2-NO47(:41) S.McNair pass short right to T.Heap to NO 17 for 30 yards (S.Shanle, J.Bullocks)


このシリーズは、レジー・ブッシュのTDパスをエンドゾーンでインターセプトして獲得した攻撃でしたが、ブザービーター的に出た
このプレイは、レイブンスに流れを決めた印象を受けました。試合開始直後、CBSは騒音を図る機械でスーパードームのクラウドノイズが
どれだけうるさいかを紹介していましたが、このプレイが出るころには、そうした騒音も消えつつあったようです(後半セインツが
追い上げだした頃にも、忘れかけていたかのようにこの機械が出てきましたが)。こうしたプレイでパスが決まりだすと、マクネアも
例えタックルを受けて倒されても笑顔です。

実はレイブンスと似たようなプレイをセインツもパスで行っていました。前半唯一得点を挙げたシリーズで、WRマーキス・コルストン
(この調子で行けばブッシュを抑えて新人王獲得?)へ短いサイドライン縁へのパスを見せた後、WRジョー・ホーンへ真ん中への
長いTDパスが決まりました。これもコルストンに集中させてホーンを活かすという形です。セインツはドラフトの超下位ながらも
本当にいい選手を獲得できたと思います。

しかし、セインツで特出すべきはこのプレイぐらいだけでしょう。それ以外は、前半はオフェンス陣の反則で流れを断ち切ってしまい、
それ以外では自陣のエンドラインを背にして2回もインターセプトされたりと散々でした。おまけにブッシュが途中で捻挫のため試合を
後にするし、QBドリュー・ブリーズのお母さんが選挙戦で息子の写真を無断使用するし(これは試合と関係ないか・・・)いいところが
ありませんでした。中でも、二枚RB、デュース・マカリスターとブッシュを有効的に使いながらオフェンスができなかったのが痛かったと
思います。確かに相手はランディフェンスが良いレイブンスでしたが、それでも何か手を打てたように思えます。ただ、手を打つ前に
セインツは手を抑えられていたことも、そうしたプレイを出すことができなかった要因でしょう。

一方のレイブンスは、恐らくこの試合のプレイブックはセインツ用に仕立てたという印象を受けないくらいに見事としか言いようが
ありませんでした。最近のNFLの流行に反して、ひとりの丈夫なRBにとにかく走らせて時間を消費し、ここぞというときにパスを出す
(決してセインツのディフェンスがザルであったりしたわけじゃないのですが、完全に相手ペースに乗せられていました)。自分たちの
オフェンスシリーズの間、ディフェンス陣はゆっくりと休むことができて、自分たちの出番になれば与えられた任務のごとく相手の
オフェンスに仕事をさせない。ディフェンスの強いチームらしい「重たい」戦い方だと思いますが、RBがパスを投げるような
特別なことをしない、嫌味なまでに地味だけど、見た目以上に堅い試合運びだったんじゃないでしょうか。
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# by nono_aibon | 2006-11-01 12:26 | NFL
2006年 10月 29日

See you Again!~2006年ワールドシリーズ回顧2~(from"最強コンビ!!")

Too much to overcome(SI.com)
Series mistakes sully Tigers' breakthrough season(ESPN)


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カーディナルスについて書いていたら、タイガースについて長く書けなくなってしまったので別枠で;

タイガースは、2003年の大敗シーズンからよくここまで立て直してきたと思います。もちろんその当時を
知る選手ばかりがいるわけではないですが、トニー・ラルーサが言う「最悪期に準備をして最高の結果を描く」ということを
少し長いスパンで体現したチームだったと思いますし、GMやフォードの暗いニュースばかりが続くデトロイトにとっても、
もうひとつのデトロイトの代名詞であるタイガースがここまで勝ち上がったのは福音ではないでしょうか。

タイガースもレギュラーシーズン終盤に6連敗をして、ヤンキーズ相手に圧倒的不利を予想されていましたが、
特にケニー・ロジャーズの快投と、とにかく1点を積極的に取りに行く攻撃陣のおかげで、その予想を跳ね除け、
ALCSに至っては4連勝でアスレティックスを破り、おまけにケン・モッカ監督の首を飛ばしました。

今思えば、今年タイガースがここまで来ると予想した評論家ははっきり言って皆無に等しかったですし、地元ファンですら
ここまで勝つとは思っていなかったでしょう。これも「評論家はバカ!」であり、"Shock the World"なことでした。
カーディナルスがこの短期間にやったことを、タイガースは1年なり3年なりの長い期間でやってきた成果が今年の
ワールドシリーズ出場だったのかも知れません。

しかし、ワールドシリーズ出場までがちょっとできすぎていたというか、バイオリズムのピークが早すぎたようです。
ワールドシリーズでは、自らの乱れでモメンタムを消すところが多くありました。その多くが、またこのシーンか!的な
エラーや攻撃陣の拙攻、三振などがいくつかありました。それを何とか乗り越えようと選手たちが逆に力を入れすぎていました。
最終戦でも、ジャスティン・ヴァーランダーは投球のとき、明らかに力が入りすぎて、その力を打者を抑えるという方向に
転化できないまま終わってしまいました。こうなってしまうと、ジム・リーランドとしても、自分の思い描いた戦術の10のうち
4ぐらいしかできなかったはずです。

そして、これは正直なところはわからないですが、第2戦でロジャーズが疑惑の泥で勝ったことが、変な形で相手に
流れを与えてしまったようにも思います。ロジャーズのピッチング内容よりも掌だけが注目を浴びてしまい、せっかく
神懸り的な活躍をしていたロジャーズで勝ったのに、タイガースにとっては勝った心地をしなかったのではないでしょうか。

それでも、タイガースの多くの選手はまだ若いです。来シーズンはダメになったわけではなく、かつては下に見られていた
アメリカンリーグのセントラルが一層混沌となる要因を与えたんじゃないでしょうか。投手陣がいいタイガースやツインズ、
大小織り交ぜた戦術になりつつあるホワイトソックス、そして来年こそ若手(というよりも中堅になりつつある)選手の
爆発に期待を賭けるインディアンズという、どこかのディビジョンとは違って、資金ではなく非常に楽しみなチームばかり
集まったディビジョンとして、すごくおもしろくなるはずです(もちろん、ロイヤルズもがんばれ!)。

20年後とは言わずに、タイガースにはまた近いうちにワールドシリーズに帰ってきてもらいたいですし、そのチャンスは
大きいと思います。そうでないと、あの場内アナウンサーの異様に高いテンションが下がりそうです。
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# by nono_aibon | 2006-10-29 00:00 | MLB
2006年 10月 28日

Shock the World ~2006年ワールドシリーズ回顧1~(from"最強コンビ!!")

カージナルス24年ぶりV 田口、日本人野手2人目(共同通信) - goo ニュース

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第4戦が行われた金曜日は、家に帰って来たのが夜9時前で、それから試合を見始めました。終わったらすぐに
寝ていまい、気づけば土曜日の朝。そしてそしてあれよあれよという感じでカーディナルスが優勝しました。
なので、第4戦や第5戦について書く時間もなく、鮮度も落ちてしまいましたので、ワールドシリーズ、そして
カーディナルスについてちょっと振り返ってみたいと思います。

今年のカーディナルスは、新球場1年目でした。いや、新球場の杮落としのときには、まだスタジアムの全部が
できあがっていたわけではなく、三塁からレフトポールあたりのアッパーデッキはまだ未完成でした。だから
お客さんは満員なのに、その一角だけ異様なまでの空席状態でした。

それと同じように、シーズン序盤のカーディナルスはまだ未完成だったと言えます。レッズや、あのカブスが
開幕ダッシュに成功したのとは対照的に、カーディナルスはいいスタートがゆっくりと上り調子になっていきました。
調子が上がりだすと今度は怪我人を抱えるようになってきました。昨シーズンも怪我人が多い中で層の厚さを
見せつけて圧倒的に近い強さを発揮したカーディナルスですので、今年もその峠を何とか乗り越えました。

しかし、回復できた主力も帰ってきて戦力が開幕と同じくらいに整ってきた9月ごろになると、負けが多くなり、
シーズン終盤にはアストロズに大逆転されてディビジョン優勝すら覚束ない状態になってきました。ここ2シーズンは、
何だか「勝って当たり前」的なカーディナルスが、ディビジョン優勝とは本当に苦しいと思った頃に違いありません。
同時に、この時期を乗り越えたことが、常に相手が「アドバンテージ」を得つつ戦っていたポストシーズンでも、
めげることなく最後まで行くことができた勝因だったように思えます。トニー・ラルーサいわく「我々は最悪期に
対処できるように準備をし、最高の結果になることを描いていた」。

いや、レギュラーシーズンに苦しんだことがホームフィールドアドバンテージであったり、雨で順延を重ねて、
連戦続きのカーディナルスは不利だという一部の声であったり、その他もろもろの「ディスアドバンテージ」と
言われるようなものを跳ね除けるだけの「アドバンテージ」をカーディナルスに与えました。いくらレギュラーシーズンに
3桁も勝っても、プレイオフで負ければ3桁の勝ち数は価値のない単なる記録の1行にしかなりませんが、83勝しか
しなかったとしても、プレイオフでスイッチをもう一度切り替えていけば、実際の記録以上の記憶として残ります。
シリーズ最終戦でも「評論家はバカ!」と書かれたバナーを持った人もいました。シリーズMVPのデビット・エクスタインも
「どんな記録があろうとも、試合で2チームが戦えば何でも起こすことができる」ということなのです。

そして記録、憶測を跳ね除ける戦術と人心掌握術を持っていたのはラルーサでした。「名将」とは言われながらも、
ワールドシリーズでは勝てない、あるいは出ることすらできなかった時期が続きました。しかし、自分の名声よりも
「選手たちがワールドチャンピオンになれない状態を続けさせるわけにはいかない」という強い思いを、冷静な
判断力と選手起用を含めた戦術に生かすことができたのでしょう。両リーグでワールドチャンピオンになった
2人目の「名将」になることができました。そして、新球場だけでなくチームそのものを「完成」に導きました。

その他カーディナルス優勝関連記事:
Cards secure 10th World Series title(MLB.com)
Cardinals put end to AL superiority(MLB.com)
Eckstein becomes the unlikely MVP(St.Louis Post-Dispatch)

Yes, the Cardinals are World Series champs(SI.com)
With this title, La Russa changes his legacy(FOX Sports)
Cards say it loud: 'We shocked the world!'(STLToday.com)

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# by nono_aibon | 2006-10-28 23:59 | MLB
2006年 10月 26日

2006ワールドシリーズ第4戦(PPD) (from"最強コンビ!!")

10年ぶり降雨中止 Wシリーズ第4戦(共同通信) - goo ニュース
Game 4 of World Series postponed until Thursday(SI.com)


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今日ももちろんしっかり録画の予約して家を出ましたが(実は昨日はあとちょっとで録画をするのを忘れそうだった)
第4戦は雨で中止となりました。ワールドシリーズが雨で流れるなんて珍しいなぁと思ったら10年ぶりなんだそうです。
10年前はヤンキーズとブレーブスのワールドシリーズの開幕戦が雨で流れたんだそうですが、リアルタイムで
見ていたはずなのにあまり覚えていない・・・どうしてもWSが雨で流れたというと、1975年のWSで、あの有名な
カールトン・フィスクが「ポールを巻け!」と祈りつつホームランになったボストンでの第6戦の後に、水入りがあったことを
思い出してしまいます。

今年のポストシーズンはとにかく雨で流れることが多いですが、タイガースは雨天中止の後からずっと勝ち続けました。
一方のカーディナルスは、2回も雨で中止にさせられたために、リーグ優勝が決定するまで時間がかかりました。
明日以降のセントルイスも天気が悪いらしいのですが、ホントに今年のポストシーズンは雨が第2の主役になりつつあります。
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# by nono_aibon | 2006-10-26 12:19 | MLB
2006年 10月 26日

野心的ていいじゃん?(from"最強コンビ!!")

NFL、来季から米国外で公式戦=2011年まで毎年2試合(時事通信) - goo ニュース
Resolution approved for international games(NFL.com)
Over there: Owners OK two games a year outside USA(ESPN)


アメリカの「ソフトパワー」の象徴でもあるNFLは、以前から海外進出に積極的なプロスポーツリーグでした。
日本やメキシコ、ヨーロッパでもこれまでプレシーズンゲームが何度も行われています。来年は一大市場である
中国の北京でも初のプレシーズンゲームを開催することになりました(シーホークスと、何かを狙って選んだのか
「愛国者」ペイトリオッツが中国に行きます)。

一方で、シーズンの試合数が少ないこともあって、公式戦を海外で行うことは昨年メキシコシティで行われた試合まで
ありませんでした。やはり自らの身を削ってまで地元開催の試合がひとつ減ることまではイヤだったのでしょう。
しかし、世界中のプロスポーツとのファン獲得競争と、もっとNFLを知ってもらおうということで、来シーズンから
毎年2試合までをアメリカ国外で行うことが決定しました(2011年まで継続予定)。

今のところ「アメリカ国外」としての候補地は、カナダやメキシコ、ドイツやイギリスあたりが上がっているらしいです。
時差や移動時間の関係を考慮すると、日本で公式戦を行うことはそう易々とはいかないようです。もうひとつ日本が
候補地として上がらない理由が、カナダやメキシコは隣国だからいいとしても、特にドイツやイギリスにはフットボールを
行うのにふさわしいスタジアムが結構あるということです。同時にヨーロッパでは以前からNFLヨーロッパで地道な
ファン獲得を行っている(どれくらいそれが効果あるのかはわからないけど)ことも理由なのだと思います。

多くのNFLチームのオーナーや首脳陣はNFLの海外戦略には賛成していると思いますが、いざ自分のところが海外へ試合を
するとなると、本音は二の足を踏んでいると思います。実際、ペイトリオッツが来年北京でプレシーズンを戦うことについて、
ビル・ベリチックHCは、シーズン前にじっくりと戦略を練り、選手を見極めたいときに中国まで移動させられて、
かつ選手たちがさまざまな「熱烈大歓迎行事」に借り出されることが、本番で影響を与えないか心配しているようだと
言われています。

それでも、ファン拡大こそがプロスポーツにおける最大の目標でもあるわけだし、顔見世興行的なプレシーズンの
ゲームよりも、より本気がでるレギュラーシーズンの試合を見せた方が現地の人たちも一層楽しめるはずです。
同時に、NFLがメジャーリーグやNBAと同じくらいにアメリカを代表する文化の象徴のひとつであるという自負もあるはずです。

日本のプロ野球でも戦後1回だけ台湾で試合をしましたが、それ以降1度だけ韓国での公式戦の開催が計画されたけど、
オジャンになって以降はトンと話のネタにもなりません。日本のプロ野球はやっと「地元密着」というスタートラインに
立つことができたので、一気に海外(主にアジア諸国なのでしょうけど)で試合というところまでは行きづらいでしょう。
でも、日本のプロ野球がメジャーリーグのように日本の「ソフトパワー」としての自負がないから海外へ行こうという
気概があるチームも出ないし、機構もバックアップできないでいるのだと思います。

ところで、この決定がなされたオーナー会議はニューオーリンズで行われました。これはタグリアブー・前コミッショナーが、
「カトリーナ」復興を後押しするために、この時期のオーナー会議はニューオーリンズで行うべしと求めたからだそうです。
ニューオーリンズにあるセインツは今シーズン絶好調ですが、セインツとホームスタジアムであるスーパードームとの
賃貸借契約は奇しくも2011年で切れます。2002年以来のスーパーボウルをニューオーリンズで開催したいなぁと言う声も
一部ではあるようです。しかし、賃貸借契約の延長がなされないと、チームが去り行く都市でスーパーボウルを開催するという、
予想外の事態になることもあるとAPは伝えています。

海外での公式戦開催である「外交問題」が実はスーパーボウル開催地、そして国内のチーム移転および拡大という
「国内問題」を浮き上がらせているとは、何とも皮肉な伝え方をしているなと思います。
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# by nono_aibon | 2006-10-26 02:08 | NFL
2006年 10月 25日

Real Carpenter~2006ワールドシリーズ第3戦~(from"最強コンビ!!")

MLB=カージナルスが完封勝利、2勝1敗のリード(ロイター) - goo ニュース
Carpenter dominant in Fall Classic debut(MLB.com)
Carpenter shows off his amazing stuff(ESPN)
Carpenter one of game's great postseason pitchers(SI.com)
Tigers trio have bats colder than the weather(SI.com)
Zumaya unravels, Tigers pay the price(ESPN)


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デトロイトでの2戦はいずれも勝利チームの先発投手が最高のピッチングをし(手に何が付いていようとも)、
相手打線を抑え込んだため、いわゆる接戦になることはありませんでした。セントルイスに移っての第3戦は、
その流れをさらに強める形になってしまいました。

この試合では、とにかくクリス・カーペンターがあまりにもすばらしすぎました。8回3安打で無失点、
そしてたったの82球で(何と3ボールすら出さなかった!)、なおかつ8回にはキッチリと犠牲バントを
決めました。これ正に今日の勝利を見事に組み立てた「カーペンター」に他なりません。2年前のWSでは、
怪我で出場することもなく、カーディナルスが4連敗をし、それを最も苦々しく見ていたはずです。
2005年にはサイ・ヤング賞を獲得したけどチームはWS進出できず、そして今年は紆余曲折もありながらも
チームがWSに出場を果たし、カーペンターも多くの人が見る前で(今年のWSの視聴率は低いとか、そういう
ことはここでは問題にしない!)最高のピッチングができました。

一方、この試合で個人的に注目していたのは、両チームの1番とキャッチャーでした。エクスタインと
グランダーソンというどちらも不調の1番打者と、モリーナとロドリゲスという若手とベテランのキャッチャー。
1番打者対決では、明らかにエクスタインが勝利しました。ここまで出塁がままならなかったエクスタインは、
この試合では2安打で復調の兆しが見えてきたようです。今日はひとつ四球を選びましたが、四球でも一塁へ
全力で走るエクスタインが、いつも以上に全力で走っているようにすら感じました。2番打者に誰を入れても
おもしろいカーディナルスにとって、エクスタインから中軸に至るまでの流れができつつあるように思えます。

カーディナルスのもうひとり、ヤディア・モリーナはバッティングがものすごくいいというほどではないけど、
好調さをキープしています。そして粘っこさも発揮しました。モリーナが第1打席に入るまで、この試合は比較的
ポンポンと進んでいきました。しかし、モリーナは凡退をしたけど、ただでは転ばず10球以上も粘りました。

こうした粘りは、8回までに82球しか投げさせることができなかったどうも今日のタイガースにはなかったようです。
特にカーティス・グランダーソンとイヴァン・ロドリゲス、それにプラシド・ポランコは「大きなダチョウの卵を
生んでいる」、つまりヒットがないということです。日本風に言うならば3人合わせて「34タコ」です。

今日もグランダーソンはいきなり変化球に手玉を取られて三振(今日は2三振)。ロドリゲスも相変わらずゴロを
打ったり三振したりと、カーディナルスに
アウトを献上しています。おとといはケニー・ロジャーズの好投とロジャーズの左手に話題が集中したのですが、
今日はそうした隠れ蓑もなく、頭を手で抱えていることでしょう。

おまけに今日のタイガースは若いジョエル・ズマヤが完全にモメンタムをカーディナルスに与えてしまいました。
ネイト・ロバートソンが一回余分に首を振ってロドリゲスのサインを変えさせた後にジム・エドモンズが2点
タイムリーを打ったのはまだあきらめが付くはずです。しかし、ズマヤは100マイル級の早合点をしたのか、
ノーアウト1・2塁で3塁に悪送球をしたのを見て、タイガースベンチはうなだれて首を下に向けたはずです。

今日の試合を見ると、タイガース有利という戦前の予想はどこへやら。カーディナルスに追い風が吹いている
ように思えてきました。明日もブッシュ・スタジアムのオルガンが寒空の中で陽気なメロディを奏でそうです。

それにしても、今年のWSは接戦が見られないなぁ。
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# by nono_aibon | 2006-10-25 23:59 | MLB
2006年 10月 24日

やっぱり「かなり悪オヤジ」?~2006ワールドシリーズ第2戦~(from"最強コンビ!!")

シリーズ史上最年長勝利…41歳左腕ロジャーズ(夕刊フジ) - goo ニュース
Rogers draws Tigers even in Game 2(MLB.com)
Unsung hero Monroe sparks Tigers(MLB.com)
Questions linger over substance on Rogers' left hand(ESPN)
Rogers' Game 2 gem marred by controversy(FOX Sports)
World Series exceeding expectations(SI.com)


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昨日の第1戦を簡単に伝える共同通信の記事に、さりげなくこんな文がありました。

9回の反撃もモンローの本塁打の1点に終わった

この「9回の反撃」というのは、もちろん第1戦の中での反撃という意味なのでしょうが、今日の第1打席でも
「モンロー」ことクレイグ・モンローがホームランを放ったところを見ると、このシリーズ内での反撃とも
考えられなくもありません。

非常に寒い中で行われたこの試合は、このワールドシリーズにおけるタイガースとカーディナルスの力関係が
そのまま鏡写しになっているように思えました。確かに第1戦はカーディナルスがものにしましたが、もともと
タイガース有利の下で始まったワールドシリーズ。特にジェフ・ウィーバーがマウンドに立っている間には、
タイガースは毎回のように得点するチャンスに恵まれていました。ウィーバーとヤディア・モリーナは時には
小刻みにマウンドでサインの確認をしながらも、のらりくらりと失点を防いでいました。

でも、いざカーディナルスが攻撃しようとなると、ケニー・ロジャーズが立ちはだかります。今日もまたロジャーズは、
どのような形にしろ、「チョコレートケーキ」が手に付いていたにしろ、8回まで相手打線を完璧なまでに抑え、
ダッグアウトでは若い選手たちに何か叫びまくっていました。テンポいいピッチングのおかげで、仮にロジャーズが
四球を出しても、その直後のセンターへのライナーに、カーティス・グランダーソンはしっかりと反応することが
できました。

この姿を見ると、やはりこのシリーズはタイガースの手のひらの上でカーディナルスが踊らされているのかなと
思わざるを得ません。それでも、9回表にカーディナルスは何とか1点を取ることができました(トッド・ジョーンズは
このシリーズで、特に接戦の場面、もう一回マウンドに立つチャンスがあるのでしょうか?)。ただ白旗を上げるのではなく、
カーディナルスは、昨日のタイガースのように、何かひとつでも楔を打つことができてセントルイスに戻ることができました。

そうしたことを考えつつ、録画したワールドシリーズを見終えて、アメリカのスポーツニュースサイトを見ると、
ほとんどがロジャーズの左手に焦点を当てていました。FOXのカメラが、ロジャーズの左手に"smudge"(汚れ)が
付いていることを発見したのです。アルフォンソ・マルケス球審も手の汚れに気づきましたが、泥だと判断し左手を
洗い流すようロジャーズに命じましたが、カーディナルスからは異議は出ませんでした(ロジャーズの手よりもセカンドの
プラシド・ポランコが過度に防寒している方が気になったらしい)。試合後、トニー・ラルーサ監督は「そんなことは
重要ではないんだよ」と語っています。弁護士資格も持つ監督であれば、訴えることもできそうなのですが。

こういうときに限って、夕刊フジは今日の手の汚れではなく去年起こったカメラマンへの暴行事件をさりげなく取り上げて、
「ダーティーなイメージ」もあったことを紹介しています。この手の汚れは何なのかはわからないですが、チョイ悪を超える、
「かなり悪オヤジ」ロジャーズとなってしまうのでしょうか?ステロイドに始まり手の汚れで終わる2006年シーズン・・・
いずれにしても、かつては悪事をしたことがあるロジャーズだからこそ、変な疑惑の渦中に放り込まれやすいのかもしれません。

しかし、タイガースはそんなことよりももっと気になることがあるようです。NHKの実況ではしきりにイヴァン・ロドリゲスが
打てないことを取り上げていました。奇しくも、ウィーバーがランナーを溜めてしまうような良くないピッチングをするため、
ロドリゲスがチャンスに回ってくるのですが、残念ながらロドリゲスはクラッチヒットを打てないという場面にぶち当たって
しまうのです。不調のウィーバーが不調のロドリゲスを炙り出す格好になったわけです。

今日は、例えば5回裏で同じような状況になっても、その後ろを打つDHショーン・ケイシーがダメ押しになるヒットを
打ってくれたのでまだ何とかなりました。問題は、DHが使えないセントルイスでの3連戦でもロドリゲスのバッティングが
向上しないと、ロドリゲスのすぐ後ろを打つ選手がシリーズ全体の鍵を握っているかもしれません。怪我を圧して出場する
ケイシーがセントルイスでも先発で出る可能性はかなり低いのです。
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# by nono_aibon | 2006-10-24 00:00 | MLB
2006年 10月 23日

Week6 シーホークス@ラムズ

Seahawks' FG at the buzzer beats Rams(NFL.com)

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世間ではもうWeek7に突入していますが、Week6でもうひとつおもしろい試合があったのでそれを取り上げます。

個人的には今年のラムズなんてぜんぜん期待していなかったのですが、この試合に入るまで4勝1敗だったようです。
QBマーク・バルジャー、RBスティーブン・ジャクソン、そしてホルトとブルースという優秀ベテランWRがいるのだから、
オフェンス力は十分あると言えるでしょう。逆にシーホークスは今シーズンも優勝候補のひとつに数えられていますが、
いかんせん、ショーン・アレキサンダーが怪我で戦線を離脱。その上、この試合にはボビー・イングラムとジェラミー・
スティーブンスも欠場していたこともあって、こりゃあシーホークスのオフェンスはプレイチョイスに迷いそうだなと思っていました。

ラムズは最初のドライブでスルスルっとトニー・ホルトへのTDパスまで持って行きました。一方のシーホークスも、
「意外」と言ったら失礼ですが、エースWRのTDには新しいエースWRへのTDとばかりに、ディオン・ブランチへTDパスを
決めてすぐに追いつくことができました。しかしそこから先はほぼラムズペースで試合が進んでいきました。途中、
シーホークスが明らかなパントミスを犯したときには、マイク・ホルムグレンがパンターのぷラックマイヤーを
叱責していました。それくらいに、シーホークスは苛立っていたようです。ちなみにプラックマイヤーは3rdQの
FGミスのときにはホルダーを勤めていますが、どうもプラックマイヤーのボールをセットの仕方に問題があったようです。

しかし、そこでヘコたれないのがシーホークスです。上記のFGミス後のオフェンスシリーズでは、せっかく相手
ディフェンスのパスインターフェアで得たチャンスを、オフェンスのホールディングで潰して長い3rdダウンを残しますが、
ここで3人にカバーされていたダリン・ジャクソンへ長いTDパスが通ります。このTDこそが「反撃ののろし」といった
ところでしょうか。ただ試合後、ハッセルベックは「正直言うと、あそこにジャクソンがいてキャッチしてくるとは思っていなかった」と
語っているようです。

その後、ラムズが淡白にも3-and-outの攻撃をする一方で、シーホークスはFGとキックオフのからのリターンで
ファンブルを誘い、もうひとつTDを奪い逆転。そしてバルジャーが2度もサックを浴びた後のシーホークスの
オフェンスシリーズでも、しっかりFGで3点を重ねて、27-21としました。

FOXはこのあたりからもう帰ってしまった(であろう)お客がいた空席(それも10席分くらいあるような一角)を映しましたが、
完全にシーホークスへモメンタムが移ってしまっている中にあっては、諦めムードのファンがいてもおかしくないでしょう。
しかしこの試合は4thQ残り3:27からが全てでした。まずバルジャーが今季初のインターセプトをされる。その次の
シーホークスのオフェンスでは、FGでの3点も確実だったはずなのに、アレキサンダーに代わって先発のモーリス・モリスが
ファンブルしもう一度ラムズのオフェンスに(このとき、覆る可能性はかなり低いのにホルムグレンはなけなしのタイムアウトを賭け
チャレンジをして失敗しますが、これも後々響いてきます)。そしてラムズがホルトへのTDパスで(ホルトもベテランらしい
ボールへの集中力を発揮しました)ラムズが1点リード。

でも、ラムズはこのTDで1分44秒「も」余らせてしまったのが結果的に痛いものになりました。タイムアウトを使い切った
シーホークスがポポンとパスを通し、短いランとボールをスパイクして残り4秒、FGレンジまで来ました・・・と思ったら、
シーホークスが反則。

ここでNFLの難しいルールの話が出てきます。試合終了まで10秒を切り、リードされているあるいは同点のときに
オフェンスが反則を犯すと、「10秒ルール」として反則を取られるのと同時に試合終了となります。ラムズの選手たちは
それを知っているので(選手だから当たり前か)残り4秒の反則で勝利を確信しました。しかし、このときシーホークスが
犯した反則がフォールス・スタートではなくて、イリーガル・フォーメーションなので、このルールは適用されなかったため、
残り4秒でシーホークスは命拾いをしました。レフェリー曰く「みなさんが知っている10秒ルールは、フォールススタートのときか
ボールがスナップされる前に選手がセットされていないときに適用されて、今回はそれに当たらない」とのことです。
どうしてフォールス・スタートとイリーガル・フォーメーションで扱いが違うのかは、ラムズの選手だけでなく、ホルムグレンも
その瞬間にはわからなかったでしょう(というより今でもよくわからない・・・)。

これも結果論になりますが、モリスがファンブルしたときにチャレンジしなければ、シーホークスはタイムアウトをひとつ
温存できたのですが、もちろんこうした結果を見越していたわけでもなく、あのチャレンジもまたこの試合を演出する
「脇役」となってしまいました。

いずれにしても、ここで残り4秒を得たシーホークスは、FGを成功させて大逆転勝利。この試合はアメリカでは日曜日に
行われましたが、翌日、アリゾナ・カーディナルスが最後のプレイでFGを失敗させた(それもこの試合での最後のFGよりも
短い距離のものを外した)のとは非常に対照的な結果になりました。やはり「勝ち癖」がある分、残り2分を切ったところで
逆転を許しても、浮き足立つことがないのでしょうか。ホルムグレンの言うとおり、「見ている分には非常におもしろいけど、
コーチをしている分には胃が痛くなる試合」でした。
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# by nono_aibon | 2006-10-23 17:02 | NFL
2006年 10月 22日

2006ワールドシリーズ第1戦(from"最強コンビ!!")

MLB=ワールドシリーズ開幕、カージナルスが先勝(ロイター) - goo ニュース
Rookie Reyes delivers Game 1 victory(MLB.com)
Reyes announces arrival on big stage(SI.com)
Cards GM: All-Star game advantage is wrong(FOX Sports)


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今年もまたワールドシリーズが開幕しました。毎日がネタばれ禁止の1週間(のはず)が始まったわけです。
今年も毎試合追っかけて、その中での印象を書いていきます(録画に失敗しなければ)。

第1戦は「ルーキー先発対決」という振れ込みがありました。しかしパワーの源がチョコバーだと言われる
ジャスティン・ヴァーランダーはアメリカンリーグの新人王レースでも先頭を走るルーキーである一方、
アンソニー・レイエスは半年前にはワールドシリーズ第1戦の先発投手になっているとは思っていなかったはずです。
真のエース、マーク・マルダーが怪我で戦線を離れたため、その穴を埋めるべくメジャーに昇格しました。
ただでさえタイガース有利、それも第1戦の先発が新人にして実績十分な投手相手となれば、レイエスと
カーディナルスはいきなり劣勢と思われても仕方ないでしょう。

しかし、カーディナルスを勝利に導いたのはそのレイエスでした。1回裏には連打を浴びましたが、その後の
レイエスは見事なまでのピッチングでタイガース打線を完全に黙らせました。スコット・ローレンはレイエスを見て、
「マウンドでの立ち振る舞い、投球時の自信が最も印象深かった」と語っています。レイエスは8回まで投げ、
チームを勝利に導いただけではなく、ギリギリの投手陣のやりくりで頭を悩ますカーディナルスとそのブルペンに
安らぎを与えることができました。

それに刺激を受けたわけではないでしょうが、ワールドシリーズで15打数ノーヒットだったローレンが
2回表にレフトへ一発打つと、3回にはクリス・ダンカンがデトロイトのファンが黙り込んでしまう長打と、
すぐ後にアルバート・プーホールズがファンを早くも諦めさせるホームランを放ち、レイエスを後押ししました。
しかし、ヴァーランダーが崩れた(というよりボールが全体的に高かった)のはこのイニングだけだったように
思えます。このまま行けば第5戦にもこの2人が対決する可能性が高いですが、ヴァーランダーは3回以外の
ピッチングができれば大丈夫でしょう。ワールドシリーズが終わったかのような気分になることはないです。
ここはイヴァン・ロドリゲスが若い先発投手に檄を入れる番です。

カーディナルスは、2年前もNLCSを第7戦まで行い、リーグ優勝を決めましたが、そのときは翌朝まで優勝の
美酒に酔いしれていたそうです(このときはセントルイスが最終戦だった)。しかし今回はそのときの教訓を
得たのか、トニー・ラルーサはニューヨークで第7戦を勝利で収めた後でも、軽くお祭りして、選手たちにはサッサと
ワールドシリーズモードに切り替えさせました。今年のカーディナルスは、ポストシーズンにおいては常に
アドバンテージを相手に与えられた状態から始めているので、WS第1戦でリードを奪ったのは小さくないと思います。
この1勝はナショナルリーグにとってもWSで3年越しの勝利となります。逆に休み明けのタイガースは、今日の1戦を
悪く言ってしまえば実戦の感を戻すためのリハビリ程度に考えて、明日のケニー・ロジャーズの技と闘志に
掛けたいところでしょう。
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# by nono_aibon | 2006-10-22 21:33 | MLB
2006年 10月 20日

徹底的にメッツを推す!(from"最強コンビ!!")

MLB=メッツが勝利、勝負は最終戦へ(ロイター) - goo ニュース

メッツがワールドチャンピオンになるときというのは、実力以上のものが発揮されています。
1969年の「ミラクル・メッツ」は言うまでもなく、1986年のワールドチャンピオンのときも、
ビル・バックナーのトンネルを生んだ「ミラクル」が起こりました。そしてワールドチャンピオンに
なったときのメッツは実に個性的な選手が集まっています。86年の優勝時のメンバーなんて、
今から思い出しても、よくこれだけ集まったなと思わされます。1番をレニー・ダイクストラが打ち、
ルーキーのダリル・ストロベリーがいて、投手にはあのドワイト・グッデンがいる。その中で
ムーキー・ウィルソンがきっちりと締める。そして監督がデービー・ジョンソン・・・

逆にナショナルリーグで優勝してもワールドチャンピオンを逃した年のメッツはイマイチパッと
しないのです。その典型が2000年。マイク・ピアッツァと当時ヤンキーズにいたロジャー・クレメンスの
対決以外でメッツにこれぞという見物がありませんでした。それ以外の選手たちも、実力だけで
ヤンキーズにぶつかって負けたという感じがします。あの年はミラクルが足りなかったのです。

そう考えると、今年のメッツのメンバーは2000年を上回り、1986年に並ぶものがあります。
見るからにうるさそうなホセ・レイエスが1番を打ち、真面目なカルロス・デルガドが3番に座る、
その次には天賦の才能を持つカルロス・ベルトランがいて、そしていかにもニューヨークの
スターという雰囲気プンプンのデビット・ライト。代打にはオヤジ臭さを探す方が大変な
フリオ・フランコがいます。投手陣だっていつも冷静なトム・グラビンにいつも熱い(そして陽気な)
ペドロ・マルチネスがいて、抑えはいつでも剛球を放つビリー・ワグナーがいます(ペドロはこのオフ
ずっと欠場しているけど)。

やはりこれだけ多様かつ個性的なメッツには、ぜひワールドシリーズで何かをやってほしい、
いや、やってくれないと困るのです。ニューヨークのメッツファンは、目が眩むような金で
優勝は買えないんだよ、目に見える必死さと目に見えないミラクルこそ優勝に必要なんだよと
思っているはずです。今年のメッツならば「ワールドシリーズでは休み明けが有利」だとか
「先発投手がいない」という下馬評をひっくり返すだけのミラクルを呼べる選手が揃っています。
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# by nono_aibon | 2006-10-20 00:00 | MLB
2006年 10月 20日

徹底的にカーディナルスを推す!(from"最強コンビ!!")

MLB=メッツが勝利、勝負は最終戦へ(ロイター) - goo ニュース

2004年のカーディナルスは、2001年のマリナーズくらいに相手を寄せ付けない強さがありました。
同時に、2001年のマリナーズのように尻すぼみで終わるのではないかという一抹の不安も抱えつつ、
レッドソックスとのワールドシリーズに挑みました。結果はレッドソックスの勢いと90年近くの
怨念に負けました。翌年、カーディナルスはまたNLCSへ進出しましたが、ワイルドカードで
勝ち上がってきた、まだワールドチャンピオンの経験のないアストロズの前に負けました。

そして今年。多くの評論家が推す中、カーディナルスはやはり強さを魅せつけながらも、
レギュラーシーズンを戦い続けてきました。しかし、けが人を抱えたり抑えがしっかり
しなかったこともあって、夏ごろからゆっくりと下降線を描き出します。ディビジョン内で
首位にいるにもかかわらず、今年の「ガッカリチーム」の一つにすら取り上げられたりもしました。
シーズン終盤になると、アストロズの猛追を受けてプレイオフ進出すら覚束なくなってきます。

しかしここでカーディナルスはファンをガッカリさせることなく、何とかポストシーズンの切符を
掴むことができました。そこには、闘志あふれるということはないけど、うちに秘めている
熱いもの、悔しさをバネにした選手が集まっているからだと思います。目の前で優勝を見せられた
中軸の三人であったり、弟の活躍のせいでエンジェルズを追われたジェフ・ウィーバーであったり。

その意味では、ここ2年ほどの勝って当たり前なカーディナルスと違って、苦しんで勝つことを
学んだカーディナルスですので、例え逆王手を掛けられたとしても、ここで負けて更なる悔しさを
背負うつもりはありません。Red means Go!です。
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# by nono_aibon | 2006-10-20 00:00 | MLB
2006年 10月 18日

Week6マンデーナイト~ベアーズ@カーディナルス~

NFL=ベアーズが開幕6連勝、カージナルスに逆転勝利(ロイター) - goo ニュース
Bears stage unlikely comeback win, 24-23(NFL.com)
Leinart strutted stuff in heartbreaking loss (The Arizona Republic)
Despair in the desert(ESPN)


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カーディナルスの試合を見るのは今シーズン2回目です。1回目はエジェリン・ジェームス対ショーン・アレキサンダーという
超エリートRB対決という触れ込みでしたが、何よりも印象的だったのはカーディナルスのオフェンスラインがあまりにも
貧弱すぎて、ジェームスが走れるなんていうものではなかったことです。案の定、カーディナルスは今シーズンもまた
ドアマットチームになりかけています。

そこでカーディナルスは先発QBをかつてのスター、カート・ワーナーから次世代のスター、マット・ライナートに交代しての
第2戦目が、今年ここまで負けなしのベアーズとの対戦です。しかしそこに現れたカーディナルスは第2週に見たチームと
全く同じとは思えないチームでした。オフェンスラインはしっかりとライナートを守り、ディフェンスはベアーズのレシーバーに
これでもかというくらいにパスカバーをし、そして今年神懸りな活躍をしているレックス・グロスマンからファンブルを誘いました。
おまけに、先発2戦目のライナートが冷静にパスを決め、選手たちを鼓舞する姿には、既にカーディナルスオフェンスの
リーダーとしての風格すら漂っていました。さらに、パス失敗かターンオーバーかという場面でカーディナルスが
チャレンジをしたときに、見事にチャレンジ成功させるという運の良さも持ち合わせているようです。

そうしたカーディナルスの勢いとファンの大声援の中、ベアーズは前半何もできないまま終わってしまいました。LBの
ブライアン・アーラッカーも新人QBへお見舞いのヒットを1回食らわすのが必死でした。オフェンスも1stダウンを2回
取るのが精一杯でした。

そんな不甲斐ないベアーズを救ったのは、ディフェンスでありアーラッカーでした。ゆっくりと目覚めだしたアーラッカーは、
4thQになるとボールと共にテレビの画面に出てくるようになってきます。それがジェームスからボールを掻き出しリターンTDまで
導いたプレイを引き出し、パントリターンTDで逆転を果たしました。試合後に選手や監督からは"unbelievable"という
言葉を発していますが、アーラッカーは逆転を信じ、そして自ら実現させていきました。

最後のオフェンスシリーズでライナートは冷静にパスを繋げてオフェンスを進めていきました。それは正に"Do what to do"な
ドライブ、余計なことを考えていないオフェンスでした。ESPNも昨年のUSC対ノートルダム戦の逆転劇を出してお膳立ても
できつつありました。しかし、最後にはフィールドゴールの失敗。それも2週連続、試合終了直前でのFG失敗。この場面では、
ライナートの運の良さよりもカーディナルスが持ち続けている運の悪さが勝ちました。

確かにベアーズが勝ってカーディナルスは負けました。しかしベアーズオフェンス、というよりグロスマンは6ターンオーバーを喫し、
オフェンスで上げた得点は0点でも勝つことができたわけだから、ディフェンスとスペシャルチームに頭が上がらないはずです。
一方で負けたけれども、カーディナルスとライナートは頭をガックリと下げる必要もないでしょう。ファンもライナートが率いる
カーディナルスにはこれまでにない光明を見出しているはずです。むしろカーディナルスが必要なのは、この試合には怪我で
出場できなかったWRラリー・フィッツジェラルド、ライナートを守りジェームスを走りやすくしてくれる強力なオフェンスライン、
そして勝ち癖でしょう。
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# by nono_aibon | 2006-10-18 00:23 | NFL
2006年 10月 17日

Singing in the Rain(from"最強コンビ!!")

MLB=リーグ優勝決定シリーズ、カージナルスの第5戦は雨天順延(ロイター) - goo ニュース
Tigers get week to prepare for World Series(SI.com)
Tigers ready to devour whoever wins NLCS(SI.com)
Bullpens burn while Tigers fiddl(FOX Sports)


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あれよあれよという間にタイガースがワールドシリーズ進出を決めてしまいました。思えばALDSの第2戦が雨で流れたのが
よかったのでしょうか。あの雨以降、7連勝でワールドシリーズ進出を決め、7日間の休みを得ることができました。もっと長い
視点で見てみると、タイガースはレギュラーシーズンを5連敗で終えて、シーズン当初の勢いはもうないなと思われていました。
しかし今思えば、この5試合とヤンキーズとのALDS1戦目の頃がタイガースのバイオリズムが低く、それからバイオリズムが
絶好調を示しているようです。

それでなくとも、今のタイガースにはこれといった弱点が見当たらないのも事実です。怪我がない先発陣は誰が来ても
それなりに仕事をしてくれます。イヴァン・ロドリゲスのリードも冴えています。打つ方もここぞというところで打ちます。
おまけに、ジム・リーランドが毎試合のようにラインアップを微調整するのも当たっています(おまけにリーランドがマウンドへ
行くタイミングまでも絶妙らしい)。今のタイガースを阻むものは一体何なのでしょうか?

それに引き換え、というと悪い気もしますが、ナショナルリーグのLCSはある意味不運です。2日も雨で流れてしまい、かつ
両チームは最低でも第6戦まで戦わなければなりません。おまけにメッツはポストシーズンに入り先発投手2人を欠いており
(ペドロ・マルチネスとオーランド・ヘルナンデス)ローテーションもカツカツの状態です。ひとりトム・グラビンは第1戦でもいい
ピッチングをしたように十分頼ることができます。打つ方ではカルロス・デルガドとカルロス・ベルトランの調子がいいですが、
(データ上、ベルトランはカーディナルス相手のポストシーズンの調子がいい)その後ろを打つデビット・ライトはイマイチです。

一方のカーディナルスは、先発陣がそこそこ揃っているのがここまでの強み。第1戦では負けたけどジェフ・ウィーバーは、
エンジェルスから追い出されてしまったことへの恨みがあるのか、ポストシーズンでは安定しています。一方でリリーフは
やや課題が残っています。第4戦でも出てきた投手はみんな打たれた印象を受けます。これでは接戦になるとヤバい。

結局、どちらも投手陣を多く使い気味になる点では似ています。こうなると、投手に疲労が蓄積されて、仮にワールドシリーズへ
進出しても、もはや使えなくなるのではというのが、大半のメディアの見方です。そうなればじっくり休みをもらっている
タイガースは俄然強めです。ローテーションを組み直すことも十分可能です(1戦目に現在神懸かっているケニー・ロジャーズを
出すことすら可能)。おまけに投手陣が好調なので、相手の打線が抑えられる可能性も高いわけです。そう考えると、
また今年もワールドシリーズは4試合で終わってしまうのか・・・

逆にナショナルリーグのチーム、もちろんどちらが出るかはまだわからないのですが、こちらはNLCSで勝った勢いで、
タイガースにまず久しぶりに土を付ける、そして願わくば優勝するという見方はほとんどなされていません。日本シリーズや
パリーグのプレイオフでも言われる、待つ方がいいのか、厳しい試合を重ねた上で戦う方がいいか、という考え方なのですが、
今のNLCSを見ると、どちらも勝つことで精一杯だとみなされているようです。ただ第5戦が雨で流れ、現地火曜日から遅くとも
木曜日まで戦わなければならなりませんが、どちらが勝つかよりも、どういう勝ち方をするかの方が気になるところです。
ここで勢いに乗れるような勝ち方をすれば、タイガースも安閑としていられないように思えます。

日本シリーズは今の制度であれば、出場チームが決まってから1週間近くの休みがあるので、その間にいろいろと予想する、
「じっくり形」の優勝決定戦であるとすれば、ワールドシリーズは、ギリギリまで出場チームが決まらない場合が多いけど、
実戦を見つつ予想を立てる「進行形」の優勝決定戦といえます。

いずれにしても、今年のポストシーズンは雨で流れが決まり、雨が勢いを流してしまうような気がしてきました。
あっ、今年の日本シリーズでは雨(そして霧)のことを心配する必要はありません。
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# by nono_aibon | 2006-10-17 16:20 | MLB
2006年 10月 12日

Another Tragedy(from"最強コンビ!!")

小型機がNY高層アパートに激突、米ヤンキース投手が操縦(ロイター) - goo ニュース
Yankees' Lidle killed in plane crash(MLB.com)
Plane crash puts things in perspective(FOX Sports)
Lidle had passion for flying; endured tough year(CNNSI)
Lidle Had Passion for Flying, and for Speaking His Mind(New York Times)

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あの9.11以後、アメリカではちょっとした事件が起こっても、まずテロじゃないかと疑うところから始まります。
特にマンハッタンにある高層マンションに飛行機が突っ込んだとなれば、「またテロか!」という戦慄が走ります。
このとき、連邦政府も飛行機によるテロを警戒し、戦闘機や空中警戒機をすぐさま飛ばしました。

その後、テロに関連した情報はない、単独事故であるとわかり、アメリカが襲われたわけではないという点では
安心できました。しかし、思いがけないところからこの事故についてのコメントが入りました。ヤンキーズが、
この飛行機の持ち主は先発投手のコーリー・ライドルだと発表したのです。もしかしてこの飛行機に乗っていたのかという
別の意味での戦慄が走り始めました。不幸にも、ライドルの飛行機であり、ライドルが操縦していたわけですが。

ライドルは飛行機の操縦に興味があったようです。そういえば、まだフィリーズに在籍していた当時、地元局の
フィリーズファン向けの番組でも、飛行機を操縦するライドルを紹介していました。7月にヤンキーズへトレードされました。
ヤンキーズでは、27年前にサーマン・マンソンがやはり自分で操縦した飛行機で事故を起こしたこともあってか、
選手が飛行機を操縦することにはことさら敏感になっていました。それはフィリーズも似たことであって、2004年に
ライドルと2年契約を結んだとき、飛行機の操縦で怪我や死亡しても残りの給与を払わないという条項まであったほどです。

しかし、ヤンキーズがプレイオフで負け、フィリーズとの契約も正式に切れ、ライドルは「車の運転ほど危険ではない」
飛行機へ注力することができるようになりました。その矢先、ライドルも出たかったに違いないリーグ・チャンピオンシップが
行われようとしているときに、ライドルが操縦する飛行機は事故を起こしたことになります。今朝の「とくダネ!」での
事故現場からの中継で、カーディナルス@メッツ(ライドルがメジャーデビューした球団)での試合が「この事故を受けて」
中止となったという一報を伝えていました。実際はニューヨークが大雨だったために中止になったのですが、仮に晴れていたら、
果たしてシェイ・スタジアムから近いところで同僚が亡くなったのに試合できるどころではなかったでしょう(カリフォルニアでは、
やはりライドルが在籍したアスレチックスと、ライドルが「outplay」と評したタイガースとのシリーズは予定通り行われたが)。

ヤンキーズはプレイオフであっけなく負けて以後、監督の交代があるのではないか、選手の放出劇が始まるのではないかと、
話題を出しまくっていました。しかし、今回の事故はヤンキーズとその周囲にとっては「から騒ぎ」をはるかに超え、
ニューヨーク市民にとっては9.11を超えるとまではいかなくとも、それ同等に近い衝撃であり悲劇となってしまいました。

ライドルは1997年のメッツを皮切りにヤンキーズまで7球団でプレイしました。こうした選手は「ジャーニーマン」と評され気味です。
日本では「渡り鳥」とでもいうのでしょうか。確かにどの球団でも先発エースではなかったにしろ、コーナーワークの良さから、
先発投手としては非常に必要とされた選手のひとりであったことは事実でした。しかし、このような現実を前にしたら、ヤンキーズ、
そしてメジャーリーグのマウンド以上に必要とされたところへ飛び立ったのだろうと祈るのみです。
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# by nono_aibon | 2006-10-12 18:13 | MLB
2006年 10月 11日

Over the "T.O Bowl"~Week5 カウボーイズ@イーグルス~

McNabb shines as Eagles foil T.O.'s return(NFL.com)
Defense blitzes Eagles past Cowboys(ESPN)
T.O. taken out of "T.O. Bowl"(ESPN)
McNabb has the last laugh on T.O.(FOX Sports)
Cowboys better than 2-2(FOX Sports)

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今シーズン前半戦では最も注目されていたこの試合。フィラデルフィアでは、テレル・オーウェンスに焼きを入れるぞとばかりに
大興奮状態でした。いや実際には、レプリカユニフォームを焼いてしまうイベントもあったとかなかったとか、ファンとメディアと、
グラウンドには、フィラデルフィア市警が待ち構えていました(ファンがカウボーイズベンチに雪崩れ込まないように警察を
入れていたらしい)。

しかし試合開始5分間は、あまりにも目まぐるしすぎる変化に付いていくのがやっとでした。同時に、この5分間で、
カウボーイズは数少ないオフェンスプレイの全てをパスに費やしました。中にはオーウェンスをターゲットにしたと思われる
パスもありましたが、あの光景はカウボーイズがオーウェンスにパスを通すのだというこだわり、悪く言えば意地を
感じられました。パント失敗とファンブルで10点を取られた後、カウボーイズはやっとランを選択してそれが当たりました。

一方のイーグルスは、地元開催ということもあったのか、いつもどおりのプレイスタイルでした。いやディフェンスに関して言えば、
いつも以上にアグレッシブさを強調していたようにも見えます。オフェンスに関して言えば、先週の対パッカーズ戦のような
イマイチさは全く感じられませんでした。RBのブライアン・ウェストブルックが復帰したのが大きいのだと思います。もちろん、
途中でファンブルリカバーされてTDされたりしたシーンもあったことで、点差が広がらないどころか、カウボーイズが逆転する
時間帯もありました。でも終始試合をリードしていたのはイーグルスだったと言えるでしょう。

そして、テレル・オーウェンスです。前半はパスターゲットになっていても目の前でインターセプトされたり、恐らくフリーに
なっていた状況下では、オフェンスラインがドリュー・ブレッドソーがサックやハリーを受けて満足にパスを投げられることが
できませんでした。そうなれば、オーウェンスはあちこちに怒りをぶちまけます。オフェンスラインを怒り、コーチに対しても怒り、
そしてたまに訪れた非常にイージーなパスキャッチの機会でも、パスを落とす自分に怒り、そして悲嘆に暮れるオーウェンス。
そんなオーウェンスと真っ向から対峙したのは、キッカーのマイク・ヴァンダージャットだけだったようです(FOXは意識的なのか、
わめいたりガッカリするオーウェンスの後に、離れたところに座るテリー・グレンを映し出していました)。基本的にいつも
孤独なキッカーと、いつも孤高なオーウェンスは気が通じ合うのでしょうか?ただ、オーウェンスは史上最強のデコイとして、
オフェンスのプレイの中ではいい動きをしていたのは事実です。

対照的にドノバン・マクナブは後半になるにしたがって更にプレイの精度を上げてきました。だれかひとりにパスターゲットを
拘るわけでなく、時より含ませるビックプレイが見事なまでにヒットし、心の中では「しめた!」という感じだったでしょう。
特に、3rdQにハンク・バスケットに通したロングパスは、自らもディフェンスのラッシュを受けながらもそこから逃れた末に
投じたパスでした。ちょうどその直前に、ブレッドソーがドロップバックからパスターゲットを見つけられずにサックされたのとは
あまりにも好対照です。

この試合の中継中に、FOXではファンからの意見をいくつか載せていましたが、その中に「この試合はビッグゲームに弱い
マクナブの真価が問われる」といった類のものがありました。しかしマクナブやイーグルスにとっては、プレイオフや
スーパーボウルほどのような「ビッグゲーム」ではなく、同ディビジョン内のライバルとの対決という意識が強かったはずです。
後半最後のドライブでカウボーイズが同点に追いつきそうだったとき、ディフェンス陣がコーチの指示を仰いでいる間にも、
マクナブがその輪に入り、鼓舞していたシーンがありました。そこにはオーウェンスではなくカウボーイズを倒したいという意識が
強かったに違いありません。

逆に、カウボーイズがこの試合に対する過剰な意識を持ちすぎていたように思えます。確かにモビリティの無さが改めて
露呈されたブレッドソーも、そろそろ終わりなのかなと思わされるシーンも多々ありました。しかしそれ以上にオーウェンスを
意識しすぎたきらいがあるオフェンスのプレイ選択そのものが問題じゃなかったでしょうか。「T.O Bowl」である以前に、
カウボーイズは同地区の対決であることを忘れていたようでした。

そんなカウボーイズは2-2程悪くは無いという声も多いです。確かにディフェンス陣もいいですし、オフェンス陣は、ひとりで
何人ものディフェンスを引き付けるオーウェンスの加入でかなり改善していると思います。あとはそれをどううまく組み合わせて
勝つことができるかです。しかし、この試合でのベンチの風景を見ていると、「ひとり叫ぶオーウェンス」対「見ているだけの
その他諸々」という図ができつつあるようです。そこへは、あのビル・パーセルズですら近づけないのでしょうか?いや、オーウェンスは
自分の活躍以上に勝ちに行きたいはずです。いっそのこと、カウボーイズはオーウェンスの「鼓舞」(あのひとり叫びをあえて
そう呼ぶのであれば)に乗ってみるのもいいんじゃないでしょうか?
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# by nono_aibon | 2006-10-11 14:49 | NFL
2006年 10月 09日

(短評)もういい加減にさらばヤンキーズ?(2006年Ver.)

A-Rod looks in mirror after Yankees' loss: 'I sucked'(ESPN)
Report: Torre won't survive Yanks' collapse, to be fired(ESPN)
You can expect changes with Yankees(SI.com)

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はぁ~。やっぱりヤンキーズについて書いたほうがいいんでしょうか?昨年も同じようなことを書いたように思うのですが、
やっぱり書きますか。日本にはなぜか数年前まで「アンチ・ヤンキーズ!」を叫びながらも、今や熱狂的なヤンキーズファンが
多いことですし。

今の、というよりもう今年は終わったのだけど、ヤンキーズは、確かにラインアップを見た限りにおいては最も怖い相手でしょう。
同時に、アメリカ最大の都市にある、最強の歴史を持ったチームですので、タイガースにとっても倒し甲斐は十分にあります。
でも、厭らしい相手であるかと言われると、決してそうではないでしょう。自らミスを犯してくれたり、些細なプレイでもあと一歩の
踏み込みが足りない選手が多かったりします。そうした細かいミスを大きなもので隠しとおしてきたのが今年の、いやここ数年の
ヤンキーズでした。

そうした戦術は、長い間戦うレギュラーシーズン、特にアメリカンリーグのイーストで勝ち抜くためには有効なのでしょう。
シーズンを162勝0敗で終えられるわけではなく、ある程度の負けゲームも覚悟の上で闘っていくことができるからです。
ひとつミスを犯したところでも、その試合の中で、もしくは翌日以降、派手なホームランを打てばある程度癒されます。
しかし、ひとつの負けどころかひとつのプレイだけでシリーズ全体の流れを左右してしまう、例えばALDSのような短期決戦では、
毎試合が「明日はない」ぐらいのがけっぷちの中、ちょっとでも足場を踏み外せば、じゃあ明日ホームラン量産しようという
チャンスすら訪れないまま、今回のヤンキーズのように敗退します。

今のヤンキーズは、見た目は強いけど中身は弱い、例えが非常に悪いかもしれないけど、背はすごく高いけど、以前ほどの
球速を持っていないランディ・ジョンソン、給料は異様に高いけど守備力はそれに比例していないアレックス・ロドリゲスの
ようなものです。1990年代後半にワールドシリーズを凌駕していた頃のような、「あきれ返るほど嫌らしい強さ」なんていうものは、
今のヤンキーズにはありません。

首脳陣はそのことにやっと気づいたのか、今回の敗退を受けて監督、選手を含めた刷新が噂されています。21世紀になってから
ワールドシリーズ進出すら覚束なくなったジョー・トーリはルー・ピネラと入れ替わるだの、大物選手の多く(松井秀喜も含む)が
放出されると言われているようです。1990年代後半のヤンキーズはそれ以前のボロボロ状態、言うなれば「ハードクラッシュ」から
再生を図ったわけですが、今のヤンキーズは何とか軟着陸で収めて、持続可能な強さを目指そうとしているのでしょうか?これじゃあ
どこかの中央銀行の景気対策と同じですね。

いずれにしても、ヤンキーズには1990年代後半の複製でなくても構わないので、嫌らしい強さをもったチームとして、来年以降、
ポストシーズンに帰ってきてほしいです。ただ強い、ただホームランを打ちまくる、ただ金を注ぎ込みまくったというヤンキーズは、
見ていてもぜんぜん楽しくありません。
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# by nono_aibon | 2006-10-09 00:18 | MLB
2006年 10月 07日

Rogers Center(from"最強コンビ!!")

MLB=プレーオフ地区シリーズ、ヤンキースが連敗・松井は1安打(ロイター) - goo ニュース
Yanks pinning hopes on Wright and dormant bats(ESPN)
Rogers pitches with fire, stifles vaunted Yankees lineup(CNNSI)
Blame it on A-Rod, and all the other Yankees, too(CNNSI)


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ケニー・ロジャーズなんて、レンジャーズ時代にカメラマンと喧嘩したり「ちょい悪オヤジ」ぶりを発揮した時点で、
もう終わったと思っていました。しかし、ALDS第3戦での登板を見て、ある種の感動すら覚えてしまいました。

序盤は、相手のランディ・ジョンソンといい勝負でしたが(ジョンソンの2回の3失点はジョンソンの出来が
良くなかったわけではない)、後半に行くにしたがって、ロジャーズの技術と同時に気迫が漲っていました。
6回表、初球のライナーが自分の顔の前に来たときも、グラブと左手で止め、そして落ちたボールをすぐに
1塁へ投げてピッチャーゴロの完成。守備が上手いからああしたとっさの動きができるのでしょうけれども、
しかし技術を越えたものを見ました。アレックス・ロドリゲスいわく「あれは自分が知っているロジャーズじゃない!
ロジャーズはジェイミー・モイヤーが投げるくらいの球速しかないと思っていたのに」。

でも、そこまでロジャーズを乗せたのは、タイガース攻撃陣の積極性と同時に、ヤンキーズ側が犯してしまった
数インチの動きのなさにあったと思います。2回裏にタイガースが3点を入れました。この攻撃でのヤンキーズの
守備を見たときに、この試合は決まったと半ば確信しました。

・カルロス・ギーエンを3塁、イヴァン・ロドリゲスを1塁に置き、ショーン・ケイシーががライト前へヒットを打ちました。
そのとき、セカンドのロビンソン・カノーは飛びつけば併殺や1アウトを獲得するまでいかなくとも、最悪でもライト前まで
ボールを転々とさせることにはならなかったはずです。

・このヒットのとき、ロドリゲスが暴走気味に3塁を狙いましたが、もうひとりの「ロドリゲス」A-Rodのタッチが
ほんのわずかスペースがあったため、セーフとなってしまいました。

・1アウト後、カーティス・グランダーソンが二遊間へゴロを打ちました。このとき先ほどのプレイで飛び込めなかった
カノーはボールに追いつき、2塁をアウトにできましたが、足の速いグランダーソンはランナーとして残りました。

・2アウトで1塁にグランダーソンを置き、ジョンソンが牽制球でグランダーソンを上手い具合に誘い出すことができた、
と思った瞬間、ジェイソン・ジオンビがボールを握りそこね、2塁へ走ったグランダーソンをアウトにできませんでした。
その直後、タイムリーヒットで3点目が入りました。

これらのプレイは、同じ回に起こった、ほんのわずかの動きがいかに大きな結果に繋がる要因となったものです。
例えば、アスレティックス@ツインズ第2戦であった、ツインズのトリイ・ハンターの判断ミスの守備であったり、
ドジャーズ@メッツ第1戦で起こった、ドジャーズランナー2人が同じプレイの中でホームベース上で憤死したような、
試合全体、ひいていえばシリーズ全体の流れを決めるには象徴的なプレイではないかもしれません。

しかし、こうした些細なプレイが今のヤンキーズを象徴しているようにも思えます。やはりこのポストシーズンも
不調なA-Rodに責任をなすりつけるよりも、ヤンキーズ全体が沈滞ムードの中にいるようです。たいした雨ではないのに、
第2戦を1日延期したのがいけなかったのでしょうか?ポストシーズン開幕前には、今年こそヤンキーズがワールドシリーズで
優勝するとかなりの数の評論家が推していました。その理由のひとつは"Murders Row"といわれる打線にあったのですが、
攻撃と同時に守備に就くこの戦力では"Suicide Row"です。こんなヤンキーズでは、松井秀喜が何本ヒットを打ったかに
一喜一憂するところで、何も変化は起こりません。
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# by nono_aibon | 2006-10-07 22:17 | MLB
2006年 10月 06日

タフネス祭り~Week4マンデーナイト パッカーズ@イーグルス~(from"最強コンビ!!")

マクナブ復調でイーグルス快勝(スポーツニッポン) - goo ニュース
McNabb's four scores lift Eagles to win(NFL.com)
Eagles start slow, rout Pack, then look forward to T.O.(ESPN)


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ドノバン・マクナブとブレット・ファーヴというタフネスQBに、ESPNの中継ではやはり(いろんな意味で)
タフネスの塊、スティーブ・マクネアとの生中継も入り、この週のマンデーナイトは、言うなれば、
「タフネス祭り」となりました。

この試合中、マクナブはヘッドコーチのアンディ・リードに入団当初、ブレット・ファーヴとよく比較されて
イヤになったという話が出ていました(ファーヴの若かりし頃パッカーズのコーチをしていたリードは、
ファーヴとジョー・モンタナを重ね合わせていたらしい)。そのイメージが見事に重なるのではというくらい、
両チームは昨年の無様な結果から立ち直ろうとしている最中です。しかし、どちらも超優秀QBを抱えながらも、
それを補佐できるほどのレシーバーがいないという点も似通ってしまいました。

おまけに、どちらのチームも先発RBが欠場していたこともあってか、特に試合前半は試合自体が「タフネス祭り」の
様相を呈していました。ラン攻撃がパッとしない、パスを投げても、パッカーズは投げる側のレベルの違いがあるのか、
落球していまい、イーグルスは明らかにマクナブの調子が優れずパスが通らないという「我慢比べ」状態で、
見ている方も言っちゃあ悪いけど「タフネス祭り」でした。マクナブは、この試合に入るまで7TD1インターセプトで
QBレーティングもNFLトップだったのですが、そんな片鱗はどこにも見当たりませんでした。

確かに、テレビカメラを向けられたらファンはいい反応するし、あのでかい画面にナショナルリーグMVPレースの
先頭を走るライアン・ハワードが映し出されれば、ファンはそれにも大歓声を上げていました(ハワードも本来ならば
こんなところでマンデーナイトを見ていたくなかったはずだけど)。

でも、やや「空騒ぎ」にも近いファンも一気に目覚めさせたのは、やはりマクナブのこのプレイでした;

3-10-PHI46(3rdQ 12:22) (No Huddle, Shotgun)
D.McNabb scrambles right end ran ob at GB 42 for 12 yards (T.Culver)


2ndQにも、ターンオーバーからのドライブでマクナブが走りこんでTDを上げたシーンがありました。しかしこのときには、
一旦ゴール前まで攻め込んだイーグルスが、ターンオーバーでパッカーズに攻撃権を奪われた後に奪い返したものです。
しっかりとしたドライブでモメンタムを確保したのはやはり後半最初のドライブ、それも3rdダウン・ロングで、マクナブが走った
このプレイです。結局このドライブはFGで終わりましたが(10-6でイーグルス逆転)、やっとのことでFGによる得点を
重ねていたパッカーズに対しては、これでも十分だったように思えます。その後はイーグルス、というよりマクナブと
WRグレッグ・ルイスのワンサイドゲームとなりました。

パッカーズは、引退したい思いとまだやれるという思いが交錯するファーヴと同じく、まだファーヴでチームを勝ちに
行くことができるという考えと、そろそろファーヴ頼みではいかんなという考えが交錯しているように思えました。ファーヴが
ファーヴらしいプレイをするだけではパッカーズは勝つことができないでしょう。でもファーヴを先発から外してしまうのも、
今となっては忍びないのです。

パッカーズと比較してしまうと、まだディフェンス力があるイーグルスは何枚も上手です。でもオフェンスはマクナブと
この試合には出ていなかったブライアン・ウェストブルックへの比重が高すぎるため、それだけでは勝ち続けることは
難しいようにも思えます。でも、マクナブはタフな選手であり「勝てるQB」でもあります。テレル・オーウェンスが
やってくる前のイーグルスも今と似たような状況でした。

そして来週はそのオーウェンスが入ったカウボーイズをフィラデルフィアに迎えての対戦となります。何やらオーウェンスと
マクナブはテキスト・メッセージ上で言い合いをしているらしいです。しかしそうした周囲の騒ぎ以前に、この試合はタフな
NFCイーストのディビジョン内対決であることを忘れてはいけません。
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# by nono_aibon | 2006-10-06 15:24 | NFL
2006年 10月 04日

short, brief and unemotional

MLB=マーリンズ、ジラルディ監督を解任(ロイター) - goo ニュース
熱戦の陰で改革進行中 日本選手に縁の5監督退任(共同通信) - goo ニュース
Differences lead to Girardi's dismissal(MLB.com)
Marlins replace fired manager Joe Girardi with Fredi Gonzalez(Newsday)
Shame on Loria and Beinfest(Miami Herald)
Whether Girardi deserved firing doesn't matter(Miami Herald)
Marlins players feel they have lost a friend(Palm Beach Post )
Commentary:Marlins moving forward, leaving questions in wake(Palm Beach Post )


 [マイアミ 3日 ロイター] 米大リーグ(MLB)のマーリンズが3日、ジョー・ジラルディ監督を解任した。
ジラルディ氏は監督就任1年目の今季、新人選手を22人も起用したが、マーリンズは9月中旬までプレーオフ争いに参加。
最終的に78勝84敗の成績に終わった。マーリンズはこの日、ブレーブスの三塁コーチ、フレディ・ゴンザレス氏を新監督に迎えた。


いや、こんな短い記事では語りつくすことはできない解任劇と言ってもいいでしょう。いつぞやの日本の球団であった
監督の交代のとき、年寄りオーナーが「読売グループの人事」と言い放ったときと同じくらいの憤りに近いものもを
感じさせてくれます。

ジョー・ジラルディの解任は、火曜日の朝5分間の形式的な会議で正式に決定しました。ここ2カ月間に起こった
フロント陣とジラルディとのわだかまりを今更振り返ったところでも、何も変わらないのです。何といっても、その火種と
言えるであろうオーナー自身はこの会議に出席していません。この短い会議の後、ジラルディは会議の6倍もの時間を
記者会見に裂きました。本当だったら、ものすごく怒りたい気持ちもあるのでしょうが、そこはジラルディも紳士です。
オーナーのジェフリー・ローリアに対して、監督業の機会を与えてくれたことに感謝すらしているのです。

マーリンズがここまでして監督交代を急いだ背景には、やはりフランク・ロビンソン監督を解任した(こちらの場合には、
解任されて当たり前なのだけど)ナショナルズもブレーブスのサードベースコーチであった、フレディ・ゴンザレスを
狙っていたからだといわれています。ゴンザレスは昨年のマーリンズ監督候補として「最終選考」にまで残ったのですが、
オーナーが推したジラルディが監督になりました(GMはゴンザレスを推した)。

そんなことはどうでもいいのです。今回の解任激は8月6日の試合で、ジラルディが審判のジャッジに対して文句を
言わなかったことに、オーナーがジラルディに対して文句を言ったことから始まると言われていますが、実際のところは、
これは理由付けでしょう。春先のキャンプで、投手陣の起用について不一致があったそうなので、この時点からずっと
何か煮えきれないものがあったに違いありません。

確かに、今年のマーリンズの快進撃はジラルディひとりのおかげではありません。トレードで超大物たちの代わりに
獲得できた選手たちは、マイナー時代に非常にいい成績を上げている選手や、カリブ海のウィンターリーグで揉まれた
若手選手が多かったということもあります。ジラルディも1年目監督として、いろいろとミスを犯したことはあるでしょう。
春の時点で、失ったものしかなく、これ以上失うものがなかったマーリンズは、前を向いていくほかなかったことが、
ここまで勝ち数を増やすことができたとも考えられます。

そうは言えども、今年のマーリンズはハッキリ言えば見ていて最も楽しいチームでした。イチローと城島しかいない
マーリンズや、意外にも勝ちすぎたヤンキーズなんかよりも、今年のマーリンズは春先から希望を感じさせる試合が
かなり多かったです。今年は個人的にMLB.TVを申し込んで、日本で放送されない試合もかなりの数見ましたが、
その中でもメッツ、カブスやアストロズなどと同じくらいマーリンズの試合を見たと思います。若い選手たちのがんばりが
あったこともその理由ですが、それをうまく引き出すことができたのはジラルディの手腕でした。ジョシュ・ジョンソンが
話しているように、ジラルディは若い選手たちにとって「監督であり、友人であり、先生」であったのです。日本風で言うならば
「理想の上司」というところでしょうか。しかし、上層部にとっては「理想の部下」ではないとみなされたのです。

"He'll make a great manager. He would be outstanding in any circumstances.
Veteran club. Young club. Makes no difference. He's bright, really knows the game of baseball.
And he's a great, great communicator."


これは、既に名監督であるボビー・コックスのジラルディ評です。"great communicator"であるにもかかわらず、
フロントとは"communicate"できなかった、いや、させてもらえないまま、オーナーのわがままと先見性のなさの
犠牲になったジラルディには、ナショナルリーグの最優秀監督への同情票が集まることでしょう。ルーキー監督して、
間違いなく「よくやった!」というレベルだったと思います。しかし、そんなことをしたところでマーリンズ監督にも戻れないし、
今年のことは忘れて、マーリンズは早くも新監督の下で来年戦っていく必要があります。それでも、今回の解任劇は
自分がメジャーリーグを見始めてから最も理解できないものです。
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# by nono_aibon | 2006-10-04 22:28 | MLB
2006年 10月 03日

Week4~ペイトリオッツ@ベンガルズ~

Maroney runs for 125 yards, two scores in Patriots' win(ESPN)
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昨シーズンのプレイオフからの大怪我から復活し、力の衰えを全く見せないカーソン・パーマーと、ちょっと今年は一部メディアから
疑問符も呈されているけれども実力はまだまだ十分なトム・ブレイディという名QB同士の対戦となりました。

最初のベンガルズのドライブは、短めのパスやルディ・ジョンソンのランを中心に小刻みながらもいいドライブを展開しました。
ペイトリオッツのディフェンスは、このドライブではまだ何をどうすべきかがわからないまま、進まれていた印象だったと思います。
ベンガルズはこの調子で行けばこのドライブをTDで終わらせることができたはずです。しかし、残り10:19のところで、
ベンガルズはやむなくタイムアウトを取ってしまいました。25秒計が0に近づいていたため、反則よりもタイムアウト、という
考えだったのだと思います。しかし、タイムアウト後、2つのパスを失敗したため、FGでドライブを終えました。タイムアウトの間に、
ペイトリオッツのディフェンスも調整する時間を与えられてしまったのです。その意味では、このドライブはもったいないものでした。

しかし、次のベンガルズのオフェンスドライブは、自らの失敗でFGにしてしまったのが残念でした。マーヴィン・ルイスHCが
必死にタイムアウトをコールしていたのも空しく、12人フィールドにいたため反則を取られてしまいました。それも相手陣22ヤードでの
3rdダウン-3という、ここは決めなければという場面でしたので、非常にもったいない反則でした。この試合では、
ベンガルズは反則で自らの流れを断ち切ってしまうシーンが多かったのですが、この反則はその中でも象徴的なものでしょう。

この2ドライブいずれもFGで終えたのが、この試合の流れを大きくペイトリオッツ側へ移った要因だったと思います。
ペイトリオッツは、1回ターンオーバーを許しましたが、2ndQでルーキーRBのローレンス・マルーニーのTDで逆転します。
そうなると、試合巧者のペイトリオッツは嫌らしい存在になります。このTD後、パーマーはしきりにオーディブルでオフェンスの
プレイコールを変えるシーンが目立ちました。1stQの得点をしたドライブでは見られなかったものです。しかしそれが
うまくいくわけでもなく、2ndQは無得点でした。このあたりでペイトリオッツへ試合の流れが完全に変わった印象を受けます。
後半、ベンガルズは1点差まで追いかけることができましたが、パーマーが何度もサックされ、ディフェンスはマルーニーの
ランを最後まで止めることができないまま試合が終わってしまいました。

ベンガルズはこの試合の冒頭でもフィル・シムズが示していたように、ランディフェンスが弱いことが(この試合の前まで、
リーグ全体で20位)課題であることは間違いありません。要所でターンオーバーをしたところでも、それ以前にランでゴリゴリと
進められてしまうと痛いです。同時に、パーマーやレシーバー陣のオフェンスは、個々の能力、言うなれば点と線では
すばらしい能力を発揮していると思います。しかしそれを全体で見た場合には、まだまだというところもあります。それが1stQでの
無駄に取ったタイムアウトであったり、流れを断ち切る反則など、そうした細かいところを修正していく必要があるようです。
そろそろ「まだ若いから」とは言ってられなくなりますよ。

逆にペイトリオッツは、開幕前、もうそろそろ落ち目だろうと言われていました。確かに確実なレシーバー陣が減っており、
オフェンス面ではブレイディ頼みになりつつあって、かつてほどの力はないと思います。しかし、腐ってもペイトリオッツです。
今年もディビジョン内では強いでしょう。それに、ビル・ベリチックHCの戦術というのはスター選手ばかりを使うことではなくて、
確実に進めるまたは抑えていくことができる選手が主役のものだと思います。だから一般的な「戦力」というものよりも、
攻守の要所をとにかくしっかりしておくことが肝心だと考えているはずです。気づいたらプレイオフで勝ち上がっているよ!
というチーム作りをしているはずです。

もうひとつ、今年はRBがコーリー・ディロン(古巣相手のこの試合ではブーイングを浴びまくり)とルーキーのマルーニーの
2枚看板がうまく機能しそうです。どちらもあまり酷使されることなくシーズン通して活躍できれば、レシーバーが駒不足な
パスオフェンスも活きて来るはずです。

ただ、今年のペイトリオッツはキッカーに泣かされそうだとここ2試合見て感じました。アダム・ヴィナティエリがあまりにも
奇跡すぎるキッカーだったこともあるのですが、今のルーキーキッカーは、安定感があまりにもないので、確実に3点を
取りに行きたい場面でも使いづらいです。ペイトリオッツがコケるとすれば、攻守よりもスペシャルチームで試合を落とすことが
多いように思えます。
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# by nono_aibon | 2006-10-03 07:40 | NFL
2006年 09月 28日

オーウェンスの光と影

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NFL=カウボーイズのWRオーエンズ、自殺未遂報道を否定 (ロイター) - goo ニュース
I believe T.O(ESPN)
Whatever happened to Owens, he needs time to heal(SI.com)
Terrell Owens' timeline of brilliance and chaos(NFL.com)
Sympathy for T.O. in Philly and around NFL(NFL.com)
T.O. saga: Police, pills, publicists, and denials(FOX Sports)


水曜日の昼過ぎ、仕事もそこそこにネットを見ていたら、「テレル・オーウェンスERへ運ばれる」というニュースが入りました。
もともと指を怪我していただけに、さらに大きな怪我をしたのかと思ったら「嘔吐を引き起こした」ということ。よくわからないけど、
一時的な入院で済むのかと思いました。

結果的に、一時的な入院というのは正解でした。しかし、その後の展開はただただ口を開けて見るほかありませんでした。
夜、帰宅してネットを見て入るときに入ったニュースは、何とオーウェンスは鎮静剤を大量に飲んで自殺未遂を図ったということでした。
なぜ自殺未遂を図らなければならなかったのか?ダラスのメディアは「アメリカズ・チーム」に入ったオーウェンスに対しても、
厳しい仕打ちを課して、オーウェンスですら耐えられなかったのかとも思いました。この日の夜(アメリカでは日付が変わって
27日の朝)、カウボーイズが記者会見を開くということまでは追いかけることができたけれども、さすがにずっと起きている
わけにもいかず、一旦床に就きました。

しかし、もっと驚いたのは木曜日に朝、ネットを見たら、いつものようにメディアを手玉にとって入るであろう表情をする
オーウェンスでした。自殺未遂なんてしていない、ダラス市警の警官が「自殺しようとしたのか?」と聞いたことすら
なかったとまで言い出す始末です。そしてひとこと:

It was just an allergic reaction

どうも、鎮静剤と他のサプリメントとの調合を間違えてしまったために、吐き気を催したのだというのです。最初の段階で、
鎮静剤のビンの中身が空っぽの状態で、かつ吐き気を催したところから判断して、自殺を図ったという憶測が全米中に
広かってしまったようです。

そもそも、なぜこの時期にオーウェンスは鎮静剤を大量に飲んでまで自殺しなければならなかったのか?冷静に考えると、
そんな理由は見当たりません。むしろオーウェンスは、骨折した指の具合は問題ないから、この週末の試合にも出るし、
今シーズンのスケジュールが発表になってからカレンダーにグリグリチェックを入れている10/8の@イーグルス戦を
非常に楽しみにしているのです。

いや、そんなことでなくても、オーウェンスがここでフットボールどころか人生を投げ出すとは到底思えないのです。
オーウェンスはとても自分にストイックな選手です。ストイックすぎる面、そして自己顕示欲が強すぎたため、49ersでは
ヘッドコーチと衝突し(49ersにドラフトされた頃はもう少し大人しい性格だったらしいが・・・)、イーグルスでは優勝請負人と
目されながらも、ドノバン・マクナブと衝突しました。さすがにイーグルスを昨シーズン途中で解雇されたときには、
チームのケミストリーを破壊したことを後悔していましたが、そのことが、オーウェンスのフットボール哲学までを破壊した
ことにはなっていません。むしろ、オーウェンスは彼なりの形で哲学を探求しているのでしょう。

その探求の仕方、表現の仕方は確かにストイックではなくてエキセントリックといえます。しかしそれを上回るくらいに
エキセントリックさを醸し出すアメリカのメディア。今回の事件について語っているコラムを見ると、「T.Oに癒しを」とか、
「オーウェンスに安らぎを」というものが目立つように思えますが、これは同時にファンやメディアがオーウェンスに
どうやって向き合っていたかを考え直すきっかけになったことでしょう。

むしろ、オーウェンスにはオーウェンスらしく生きてもらうことが、いちばんの癒しであり安らぎじゃないかと思います(もちろん、
札幌の某プロ野球チームの先発投手と違って、チームのケミストリーのことも考えつつ)。やはり、アンチ・オーウェンスでも、
オーウェンスが死ぬところなんて見たくはないのです。やっつけてこそのスター、活躍してこそのスターです。

と、長々と語ってみたものの、やはり実際のプレイ同様、テレル・オーウェンスという人物はカバーするだけでも大変なんだと、
改めて感じているところです。
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# by nono_aibon | 2006-09-28 15:37 | NFL
2006年 09月 27日

終戦と苦悩

Girardi wants to stay with Marlins(MLB.com)
All signs point to Girardi managing Cubs(SI.com)
Reds within striking distance of Cards; Marlins out of playoff race(ESPN)

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ついにメジャーで最も「若い」フロリダ・マーリンズはプレイオフレースから脱落してしまいました。しかし今年のマーリンズは、
大方の予想を大きく裏切って、もしやプレイオフ進出かというところまでがんばりました。これは若い選手たちにとっては、
今後に向けて自信が付いたことだと思います。

そしてやはり若い監督であるジョー・ジラーディにとっても、今後の長い指導者生活を考えれば、自信を付けることができた
1年だったと思います。一方で、来年もマーリンズの監督でいられるかと聞かれて、口では「そのつもり」と自信を持って
言うことができても、実は内心「解任されるかも」とヒヤヒヤなのかもしれません。

一部メディア、そして先ごろ地元紙に「ジラーディが来年もマーリンズの監督でいられる可能性はゼロ(zero chance)」と
リークしたいわゆる「関係者」という人も、ドアマット同然のマーリンズをここまで引き上げた1年目の監督が、最優秀監督に輝いて、
同時に解任されるのを見たいのです。そして、やはり今年いっぱいで解任されるであろう、ダスティ・ベイカーと入れ替わって、
古巣でかつ地元のカブス監督になる、一部の悪意を持った人たちは勝手にストーリーを作り上げています。このストーリーに
乗っかって、いろいろな理由付けも行われているようです。

確かに、マーリンズのオーナー、ジェフリー・ローリアとジラーディの仲は悪いのかもしれませんし、意見の不一致があったかも
知れません。オーナーが「お前はクビだ!」と言って、記者会見を開く寸前まで行ったこともあったようです。だからといって、
これほど有能な監督を1年でクビにする必要があるのでしょうか。自分の意に背くからクビにするのでは、ジョン・ヘイマンが
言うように「スタインブレナー気取り(Steinbrenner wannabe)」としか言いようがありません。

そういいつつも、実際のところ、このオーナーは自分が昨秋に選んだルーキー監督が、ここまでの成績を上げて、その去就
(というよりオーナーの挙動)が話題になるとまで読んでいなかったことでしょう。もっと成績が悪くて、ジラーディが推した選手が
活躍しなければ、簡単に首を変えることができたはずなのに、ジラーディの選手起用が当たってしまったことが悔しいのです。

また、そもそもベイカーの去就が正式に決まったわけでもないのに、なぜジラーディがカブス監督になりたがっているのかというのも、
よくよく見ると理解に苦しむフィクションです。その理由としては、(1)監督経験がある(2)最優秀監督の投票で1位か2位を獲るであろう
(3)シカゴ、そしてカブスに愛着がある(4)ベイカーやルー・ピネラほど金を出さなくてもよい、ということらしいです。何と浅はかな
(absurd)理由なこと!

もちろん、いつかはジラーディもカブスの監督をやりたいと思っているはずです。それが自分が育ったチーム、地域の恩返しに
なるならば。でも、監督1年目で「自分ところの若い者が育っていくところを見るのが楽しい」という監督が、「でもやっぱり
地元に帰りたい」と言うのもおかしなものです。

仮にジラーディがマーリンズを追い出されて、新しい監督がマーリンズに招かれたとしても、マーリンズは今年ほどの成績を残すことは
できないと思います。もちろん、有能な若手が揃っているから今年はいい成績を残すことができたとも言えますが、今年のマーリンズは、
シカゴ郊外の自宅を売り払ってまでマーリンズ監督に入れ込んでいる(おまけに新天地で奥さんとの間に子供まで生まれた)
ジラーディがメジャー経験の少ない選手たちを「メジャーリーガー」として扱い、自信を植え付けさせ、団結させることが
できたことにあると思います。昨年のような「お年寄り監督対選手」めいたことはなかったのです。恐らく、評論家の中でも
「ジラーディーが率いていないから、マーリンズは推せない」として評価を下げるかもしれません。同時に、ジラーディが
今のカブスを率いても、チームの方向性のなさに愕然として何もできずお役御免になるでしょう。

それでも、選手や監督の給料を出すのはオーナーの仕事ですので、オーナーがジラーディを出して自分の言いなりに
なってくれる監督を連れてきたければ、それでもいいんじゃないでしょうか(ヘイマンのコラムはジラーディのコメントよりも前、
9/25にアップされていますが、"zero chance"は正確だと思っているようです)。来年の今頃、後悔しているかもしれませんが。
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# by nono_aibon | 2006-09-27 22:12 | MLB