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2006年 03月 14日

(Real) March Madness?

日本、判定変更に泣く 「見たことがない」王監督 (共同通信) - goo ニュース
USA opens Round 2 with win on A-Rod's clutch hit(ESPN)
Japanese team has beef with umpiring(EPSN)
WBC suffers from using minor league umpires(CNNSI)
To Japanese, California Scheming; to U.S., a Good Call(New York Times)


今回の「ワールド・ベースボール・クラシック」には、確かにメジャーリーガーがたくさん出ています。グラウンド上の盛り上がりを見た、
欠席組のメジャーリーガーの中には、昨日の日本対アメリカ戦が終わった後、ダッグアウトへ電話を掛けた選手もいたほどです。
一般的なアメリカ国民の関心は完全にNCAAバスケットへ向かっていますが(だいたいどのスポーツサイトもトップニュースは
NCAAトーナメントの予想で持ちきり)、メジャーリーガーの関心は高まっているようです(あのボンズですら今更ながら「オレも
出たかった」と言うほど)。

しかしながら、今大会の審判団には、ジョー・ウェストやエド・モンタギューもいなければ、あの「悪名高い(?)」ジェフ・ネルソンや
エンゲル・ヘルナンデスなどという名前はありません。現役のメジャーリーグ所属審判が入っていないのです。「現役の」というのは、
たとえば日本対アメリカ戦の主審ボブ・デビッドソンは、もともとメジャーリーグの審判だったのですが、1999年の労使交渉で職を失い、
現在はマイナーリーグで審判を行っています(この形で職を失った審判は計22人)。マイナーリーガーがメジャーに昇格したいように、
マイナーリーグの審判もメジャーリーグで審判するために相当必死です。しかし、そんなことはアメリカ人に大ブーイングされた
王貞治監督と日本チームにとっては、マイナーだろうがメジャーだろうが審判であることには変わりないので、何も慰めにも
ならないのですが。

日本から見たら、もしかしたら2回の審判のジャッジで負けた感じを否めないかもしれません。1回目は6回裏のデレック・リーの
左中間への2ランHRの前、清水直行がスピットボールについて注意を受けます。日本の何倍も不正球に厳しいメジャーリーグでは、
神聖なマウンド上で指につばを付ける行為は不正とみなされます(マウンドから出れば大丈夫。よく考えれば結果は同じなのだけど)。
なのでこの場面での注意は正当ですが、これで清水がリズムを崩した印象を受けるのも真なり、といったところでしょう。

しかし、いろいろと言われている8回表の犠牲フライの件は何と言うべきでしょう?確かに自分は日本のプロ野球は参考程度にしか見ないし、
その一方でメジャーリーグは大好きなので細かくチェックしています。それでも仮にあのジャッジメントをアメリカ側に立って
弁護しろと言われても、はっきり言って無理です。むしろ、なぜ国際大会なのに審判はex-メジャーがいるにしても、
マイナーリーグの審判を使わざるを得なかったのか(オリンピックのアイスホッケーでも審判はNHLの審判を使っているのに)、
またなぜ国際大会なのに、オールスターや「ワールドシリーズ」などに準ぜずに、4人「しか」審判がいないのか、これらの点こそが
引っかかります。最初の大会だから、この後詳細を詰めればいいじゃないかという言い訳も成り立たないわけではないですが、
こうした点こそ勘定面以上に前もって詰めておくべきでしょう。

しかし何を言っても結果が覆るわけでもなく再試合が予定されるわけでもありません。それにメジャーリーグの審判を使っていたとしても、
昨年や一昨年のポストシーズンを見ればわかるように、かなり微妙なジャッジメントで流れが変わったことが幾度とあります。
いやもっと言えば、野球に限らなくても、大試合になればなるほど、慎重なジャッジメントが要求される反面で、流れを変えてしまう
疑惑の判定がなされることは、これまでに何回あったことでしょう?自分の中では、この試合でのジャッジメントもそうした中のひとつだと
割り切るほかありません。日本チームは残り2試合勝って、次のラウンドでまたアメリカと当たることを祈るのみでしょう。

by nono_aibon | 2006-03-14 05:48 | MLB


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