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2004年 10月 11日

日本のプロ野球を勝手に考える#1 「レベル」とは何か?

何だか、日本のプロ野球の問題は新規参入を審査する(誰も「新チームを1つ作る」とは
はっきりと言っていないところが重要)とのことで全ての問題が解決したように見せていますが、
残念ながら何も解決していないに等しいかと思います。そこで、今年出た日本のプロ野球の
議論の中で、これはおかしいだろうというものについてひとつずつ勝手に考えたいと思います。


ちょうど今日は「体育の日」ですが、運動の得手不得手を表す言葉に「運動神経」というものがあります。
しかしながら、脊髄や脳にはそういう神経線が走っているわけではありません。つまり運動は
「神経運動」ではないと思うのです。

これと同じなのが、「レベルが上がった/下がった」というものです。特に、近鉄とオリックスの
合併が明るみになると、にわかに10チームにしろという、いや8チームが妥当だという1リーグ支持者が登場
(言葉のアヤなんですが、なぜか頭の固い大多数の日本人は1リーグ=チームを減らすということしかないようなのだが)。
その理由でいちばん理解できないのが、メジャーリーグを見ろというのです。30チームにもなってマイナーの選手でも
メジャーで使わなければならなくなった結果、レベルが落ちたではないか、というのです。

ちなみに、ここでいう「レベル」とは個々の選手のことではなくて、リーグ全体のことです。
当然ながら勝負の世界、勝ち数が多いところもあれば負け数が多いところもあるので、
100勝するところがあれば100敗するところもあります。それは各チームの問題としか
いいようがありません。

しかしながら、この「レベルが落ちた」というのが何を指しているのかと問われれば、絶対に答えられないでしょう。
恐らく、エラーシーンを集めたVTRを見せて「これだ!」と主張するのでしょうけど、それはエージェントがGMに
自分のクライアントの素晴らしいシーンを集めたVTRを見せて「どうぞ契約してください」と売り込むのと
何ら変わりません(一部の日本の球団がこれにだまされて無駄なマイナーまたはメジャー級の選手を
獲って失敗しているのだが)。

では、レベルの高い状態とは何かと問われれば、これまた絶対に回答不能に陥ります。
もっと言ってしまえば、10チームにしろ8チームにしろ、チームを減らして「レベルが上がる」ならば、
それを100%とはいわなくとも、80%くらいの人がわかる形で証明してもらいたいものです。

恐らく唯一「レベルが高い」という状態と言えると思われるのは、特に高い勝率での優勝争いをしていることです。
この場合にはニュースでも「ハイレベルでの優勝争いをしています」ということが多いですが、
10チームまたは8チームになれば、1チーム独走の可能性が高まるという反論がなされ、
これに関しては実際当たっていると思います(いわゆる1リーグ制の欧州クラブサッカーと違って、
優勝や上位になったからといってその先外国チームと戦うということはないので独走を許せばその時点でシーズン終了に近い)。

結局のところ、球団数とレベルには全くの相関関係はないと思います。

by nono_aibon | 2004-10-11 10:43 | その他スポーツ


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