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2006年 08月 03日

ボールを湿らす、頭を冷やす(from"最強コンビ!!")

Cirillo believes Coors Field balls waterlogged(CNNSI)

メジャーリーグの薬物問題がまだ燻り続けているというのに、また新たな疑惑が突然出てきました。ブリューワーズの
ジェフ・シリーロによると、ロッキーズが本拠地で使うボールは、他の球場で使うものとは違う工作が加えられている、
らしいです。

ロッキーズのあるデンバーは標高1600メートル(1マイル)にある場所で空気が薄いことでも有名です。そのため、
球団発足当時からボールが非常に飛ぶことで典型的な「打高投低」のチームでした。しかし今年はなぜか完封試合が
これまで11試合(うちロッキーズが挙げたのが6試合)でメジャートップ(現地8/1現在)。あれだけ得点が入りまくった
球場なのにこれはおかしいと、ロッキーズにもいたことがあるシリーロは睨んでいるらしいです。

そこでシリーロはその矛先を5年前クアーズフィールドに導入された貯蔵箱(humidor)を犯人にしました。
"humidor"とは葉巻タバコを一定の湿度に保つための貯蔵箱のことらしいのですが、シリーロ曰く、ロッキーズの
スタッフはここにボールを貯蔵することでボールを湿らせておくのだというのです。そうなれば、ボールが乾燥した
空気に触れても打球はあまり飛ばないとのことです。シリーロはこの貯蔵箱が導入される前後にロッキーズに
在籍していたので、絶対に貯蔵箱が怪しいと睨んでいるわけです。決してブリューワーズのスタジアムが
「ミラーパーク」で、ロッキーズのスタジアムが「クアーズフィールド」だからお互いのビール会社の
ライバル心を駆り立てているということではないとは思いますが。

確かに、野茂がドジャーズ入団2年目のときにクアーズフィールドでノーヒット試合を達成しましたが、あのときは
試合前に雨が降ったことで湿気が多かったことが、打者が非常に有利なこの球場でノーヒット達成ができたとも
言われています。

しかし、それよりも残念なのはこうしたことを、あたかも敵の大将の首を取ったかのように記者に話すシリーロ自身です。
ブリューワーズ入団からロッキーズを去るまでの間、シリーロは非常に堅いバッティングをする選手として、特にファンタジー・
ベースボールの愛好者の間で人気がありました。愛好者たちは、シリーロを自分のチームに入れておけば悪くても
2割8分くらいは打ってくれるので、現実世界では人気のないチームにいたこの選手に注目していました。

しかしナショナルリーグからアメリカンリーグのマリナーズに移ったとたんに打率が急降下。レギュラー出場をして
初めて.250を切る成績を出してしまいました。恐らくはアメリカンリーグの投手に慣れていなかったのが痛かったのだと、
自分は思うのですが、それ以降は年齢による衰えもあるのか、レギュラーで使ってもらえない控え選手になりました。
昨年からブリューワーズに来て、今年は出る試合ではそれなりに打っているようですが(.321)それ以前にレギュラーでは
出ていません(71試合出場)。

その中でこうした発言がデカデカと出されてしまうと、特にすばらしい選手だった頃を知っている身としては残念というか、
シリーロ氏はどうしちゃったのかなと思ってしまいます。シリーロは「メジャーリーグは調査すべきだ」と必死なのに対し、
両チームの監督からは、そんなアホなこと言う暇あるなら練習しろ、ぐらいの態度をされているのを見ると、チョイ悪どころか
単なる悪あがきにしか思えてきません。ボールを湿らすのも重要かもしれないけど、シリーロには頭を冷やしてもらいたいです。

by nono_aibon | 2006-08-03 12:07 | MLB


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