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2004年 10月 14日

日本のプロ野球を勝手に考える#2 「1リーグ」とはひとつしかないのか?

今回のプロ野球の騒動に関して恐らくいちばん話題になったことが「1リーグ制」ということです。
つまり、セリーグとパリーグがなくなって、10チームなり8チームなりが一つのリーグの下で戦うという形での
1リーグ制ということです。何を今頃わかっていることを言っているんだよという感じですが、
これを見ていて、NFLのことを思い出したのです。

今あるNFLは、旧NFLと旧AFL(American Football League)の合併したものです。
もともとアメリカのプロフットボールは第一次大戦後にできたNFLしかなかったのですが、
戦後、新興勢力としてAFLという新しいリーグができます。AFLはジョー・ネイマスという
型破りの若者がスターになり一躍脚光を浴びます。しかし、NFL=強いが古臭い、AFL=若々しいがまだ青い、
という図式ができあがりつつありました。

それを決定的に覆したのが第3回スーパーボウル。当時はAFL対NFLという対戦形式でしたが、
AFL代表ネイマス率いるニューヨーク・ジェッツがNFL代表ジョニー・ユナイタス率いるボルティモア・コルツを倒して、
AFLだってNFLと対等に戦えると証明したのです。その後、AFLとNFLは合併して今のNFLとなり、
AFLはAFC(CはカンファレンスのC)に旧NFLはNFCになりました。

つまり、チーム数を減らすことだけが1リーグ制への道ではないのです。どうも日本では
1リーグ=後ろ向きという考えがあるのは、NFLのような1リーグ制など頭の片隅にすらないからです。

例えば、今のセリーグとパリーグを一つの「リーグ」の下に置き、セリーグが「セントラルカンファレンス」に、
パリーグが「パシフィックカンファレンス」にというのはなぜ誰も思いつかないのかが不思議で仕方ありません。
いや、むしろそうすべきと思います(以後「カンファレンス」制という形で話を進めます)。

現状では、セリーグ、パリーグ、プロ野球機構がバラバラです。そのため、1つのリーグにまとめてしまい、
二つのカンファレンスを置けばいいのです。今回の騒動で話題になったことに、コミッショナーが非常に弱いというのがありましたが、
こういう形にすることで、「リーグ」及びコミッショナーからの両カンファレンスへの関与の強さが明らかになるでしょう。
また、今では(いや、2リーグ制になって以降ずっと)セリーグとパリーグはあまりにも多くの面で格差及び差異がありすぎでした。
この形を取ることで、両カンファレンス共がほぼ平等の形となることができると思います(DH制が残るか否かぐらいが問題か)。

ちなみに、MLBではアメリカンリーグ、ナショナルリーグと分かれているのはご存知かと思いますが、
実質的にはMLBも「メジャーリーグ」という1リーグの下にあり、ナショナル、アメリカンというリーグ名は
言葉のアヤとも言えるくらい差がないと考えられます。違いがあるといえば、DH制の有無、
オールスターとワールドシリーズでは各リーグ代表選手/チームが戦う、
ニューヨークの同じ階のあるオフィスまでは、エレベーターを降りると両リーグを分ける線があるので、
それに沿っていけばそれぞれのリーグのオフィスへ行く、この程度でしょう。


この考えは、某首相が言う「地方にできることは地方に」には完全に反しています。
しかし、今のプロ野球の状況を考えるには、関が原の戦いが合っているかと思います。
徳川軍対豊臣軍、そして京には朝廷、この三者が同時に存在している状態なのです。
やはり、組織を立て直したいのであれば、強力な一者の存在が不可欠であります。
もしコミッショナーに強大な権限を与えたいのであれば、まず「1リーグ」にすべきと思います。


あ、これはあくまでも6チーム以上ずつの「2リーグ」が存続するという前提です。
本日、ダイエーがあのように「半政府機関」へ「売られていく」ことになり、
「1リーグ制」の議論すら復活しかねない状況ですので、その点はあしからず。

by nono_aibon | 2004-10-14 00:06 | その他スポーツ


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