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2006年 10月 12日

Another Tragedy(from"最強コンビ!!")

小型機がNY高層アパートに激突、米ヤンキース投手が操縦(ロイター) - goo ニュース
Yankees' Lidle killed in plane crash(MLB.com)
Plane crash puts things in perspective(FOX Sports)
Lidle had passion for flying; endured tough year(CNNSI)
Lidle Had Passion for Flying, and for Speaking His Mind(New York Times)

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あの9.11以後、アメリカではちょっとした事件が起こっても、まずテロじゃないかと疑うところから始まります。
特にマンハッタンにある高層マンションに飛行機が突っ込んだとなれば、「またテロか!」という戦慄が走ります。
このとき、連邦政府も飛行機によるテロを警戒し、戦闘機や空中警戒機をすぐさま飛ばしました。

その後、テロに関連した情報はない、単独事故であるとわかり、アメリカが襲われたわけではないという点では
安心できました。しかし、思いがけないところからこの事故についてのコメントが入りました。ヤンキーズが、
この飛行機の持ち主は先発投手のコーリー・ライドルだと発表したのです。もしかしてこの飛行機に乗っていたのかという
別の意味での戦慄が走り始めました。不幸にも、ライドルの飛行機であり、ライドルが操縦していたわけですが。

ライドルは飛行機の操縦に興味があったようです。そういえば、まだフィリーズに在籍していた当時、地元局の
フィリーズファン向けの番組でも、飛行機を操縦するライドルを紹介していました。7月にヤンキーズへトレードされました。
ヤンキーズでは、27年前にサーマン・マンソンがやはり自分で操縦した飛行機で事故を起こしたこともあってか、
選手が飛行機を操縦することにはことさら敏感になっていました。それはフィリーズも似たことであって、2004年に
ライドルと2年契約を結んだとき、飛行機の操縦で怪我や死亡しても残りの給与を払わないという条項まであったほどです。

しかし、ヤンキーズがプレイオフで負け、フィリーズとの契約も正式に切れ、ライドルは「車の運転ほど危険ではない」
飛行機へ注力することができるようになりました。その矢先、ライドルも出たかったに違いないリーグ・チャンピオンシップが
行われようとしているときに、ライドルが操縦する飛行機は事故を起こしたことになります。今朝の「とくダネ!」での
事故現場からの中継で、カーディナルス@メッツ(ライドルがメジャーデビューした球団)での試合が「この事故を受けて」
中止となったという一報を伝えていました。実際はニューヨークが大雨だったために中止になったのですが、仮に晴れていたら、
果たしてシェイ・スタジアムから近いところで同僚が亡くなったのに試合できるどころではなかったでしょう(カリフォルニアでは、
やはりライドルが在籍したアスレチックスと、ライドルが「outplay」と評したタイガースとのシリーズは予定通り行われたが)。

ヤンキーズはプレイオフであっけなく負けて以後、監督の交代があるのではないか、選手の放出劇が始まるのではないかと、
話題を出しまくっていました。しかし、今回の事故はヤンキーズとその周囲にとっては「から騒ぎ」をはるかに超え、
ニューヨーク市民にとっては9.11を超えるとまではいかなくとも、それ同等に近い衝撃であり悲劇となってしまいました。

ライドルは1997年のメッツを皮切りにヤンキーズまで7球団でプレイしました。こうした選手は「ジャーニーマン」と評され気味です。
日本では「渡り鳥」とでもいうのでしょうか。確かにどの球団でも先発エースではなかったにしろ、コーナーワークの良さから、
先発投手としては非常に必要とされた選手のひとりであったことは事実でした。しかし、このような現実を前にしたら、ヤンキーズ、
そしてメジャーリーグのマウンド以上に必要とされたところへ飛び立ったのだろうと祈るのみです。

by nono_aibon | 2006-10-12 18:13 | MLB


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