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2006年 09月 26日

祝!復活スーパードーム~Week3マンデーナイト・ファルコンズ@セインツ~

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Saints return to Superdome, beat Falcons(NFL.com)
Fans true stars on dome's re-opening night(NFL.com)
Lessons learned from the Saints' performance(NFL.com)
New Orleans needs the Saints(ESPN)
Back to the Dome(Times-Picayune)
セインツ開幕3連勝 (スポーツニッポン) - goo ニュース
Can Saints ride emotion to postseason?(FOX Sports)


昨年の今頃、果たしてセインツは2006年どこでプレイするのだろうかと揺れていました。もしかしたらロサンゼルスへ行く、
とまで言われていましたが、30年以上もの間、セインツはニューオーリンズと同義語でした。だからこそスーパードームを
必死の思いで修復し、ついにニューオーリンズ凱旋を果たすことができました。ちなみにスーパードームの座席は、遠目から見ると
ものすごいバラバラな配色がなされているのですが、これはお客さんがたくさんいるように魅せるための涙ぐましい努力の
一環なのだそうです。しかし、スーパードーム復活の日には、そんな努力もいらないくらいの多くの市民が来ました。

それでも、まさかセインツが2勝0敗でファルコンズを迎えてニューオーリンズに帰ってくると思っていたファンは少なかったでしょう。
コーチ陣、先発QB、オフェンスライン、ディフェンス陣は大きく変わり、RBには超大物新人レジー・ブッシュを迎えて、スーパードームと
同じく「神聖」いや「新生」セインツとしての地元第1戦でした。その幕開けが、いきなりのパンとブロックからのTDでしたので、正直なところ
ここで試合が決まってしまったといえるかもしれません。

でも、セインツはファルコンズのオフェンスをよく研究していました。ウォリック・ダンとマイケル・ヴィックの脚をきちんと封じ、
数少ないパスターゲット、TEアルジー・クランプラーもしっかりマークしていました。おかげでクランプラーはフリーの状態でも
TDパスを落としてしまうくらいでした。テレビであまり映らないところでは、レシーバーへのカバーも完璧に近いものがありました。
まさに「ドーム・パトロール」。

ファルコンズサイドから見ると、過去2週非常に当たっていたダンとヴィックのランを敢えて捨てた感もしたのですが、
やはり今年もファルコンズはヴィックのチームなんだなと思わされてしまいました。パスの精度を上げたいという欲求と、
チームをプレイオフ、スーパーボウルまで導くには脚力が必要という欲求の中で、ヴィックは走ることもパスを通すことも
できなかった印象です。ランはダンとヴィックで何とかなるとしても、パスはクランプラーがターゲットになるもの以外で、
もっと確実に稼ぐことができるプレイが欲しいでしょう。

逆にセインツの攻撃陣は駒が揃った印象を受けます。特にRBがデュース・マカリスターとブッシュという2枚看板を擁しています。
ブッシュはレシーバーとしても使えますので、試合中にも解説があった、レシーバーの位置にブッシュを置いてからのリバースフェイクの
マカリスターのラン、みたいなものも有効に使えてしまいます。こうしたプレイを、スペシャルプレイではなく、実にさりげなく
プレイセレクションに入れられるようになったのは大きいでしょう。

ちなみに、ブッシュが大物だなと思ったのは、後半、ジョー・ホーンとディアンジェロ・ホールがとラッシュトークをし合って、
ちょっとヤバ目になりかけた頃、ブッシュが「まぁまぁ」と間に入って、ホールをなだめたところです。ホールも若い選手ですし、
それだから間に入りやすかったのかもしれないけど、ホーンも、いくらキャラクターとはいえ、自分ところの新人が仲裁するような
ことをしているようでは・・・

でも、やはりこの試合で勝敗を分けたいちばんの要因は、あれだけ駆けつけた大勢のファンです。あの声援と雰囲気が、
スーパーボウルと同じくらいのテンションを作り上げました。両チームとも、コーチがそれぞれ「この試合は特別な試合だぞ」と
発破を掛けていたそうです。しかし、「全米中がセインツを応援する試合だからそれに飲み込まれるな」と気合を入れたファルコンズが、
待ち浴びたファンの大歓声とセインツの気迫で負けてしまいました。ある人いわくセインツは「ハリケーンを上回るパワーだった」と。

そして、セインツはこの先どこまで勝ち星を重ねることができるでしょうか?どうもアメリカではセインツがスーパーボウル制覇をすれば、
最高のサクセス・ストーリー、日本風に言えば「アンビリーバボー」ということなのだそうです(最近のうさんくさいフィクションよりも、
こうしたフィクションならば十分楽しめますね)。しかし、さすがにこの試合に関してはいろいろな上乗せがあると見られても
仕方ありません。スケジュールも昨年3勝という割には、この後かなりきつめな相手が控えています。
特に11/12@スティーラーズ→19日ベンガルズ→26日@ファルコンズなんかはプレイオフ進出に向けての試金石です。
ただこの日の大声援を差し引いても、これまでのようなお得意さんチームではない空気、いやそよ風は感じられました。

# by nono_aibon | 2006-09-26 13:59 | NFL
2006年 09月 26日

[短評]実は過剰反応?(from"最強コンビ!!")

Shockey criticizes Coughlin after loss(CNNSI)
継投失敗で内紛勃発 エース金村が監督批判(共同通信社)
金村に出場停止処分 首脳陣批判で罰金200万=訂正 (共同通信) - goo ニュース


あらかじめ断っておきますが、日本の野球を詳細に見ているわけではないので、ある程度感覚めいたことを
書いてしまうかもしれませんが、そのあたりはチラシの裏の落書き程度に思ってください。

で、いきなりぜんぜん違うように見えるニュースを2つ並べてみました。NYジャイアンツのジェレミー・ショッキーは
腕も確かだけど言うことはハッキリと言う選手です。それは対戦相手だけでなく自分のボスに対しても同じこと。
シアトル・シーホークス相手に前半35-0という歴史的な差を付けられた上に、試合を通じて"outcoach"にされた
ジャイアンツは42-30で負けました。試合終了後、ロッカールームではショッキーがコーチ批判を繰り広げました。

ショッキーはもともと口が悪い選手です。ショッキーに限らず、NFLやメジャーリーグには口の悪い選手が何人かいて、
メディアも心のどこかでは「何か言ってくれないかな」という期待感を持っています。だからこのニュースは、
それほど珍しいということでもなく、「またやったか」という程度です。ショッキーも「罰金ぐらい払ってやるよ!」
ぐらいの感じで言ったのだと思います。

逆に日本のスポーツでは、選手が公然な首脳陣批判をするということはあまり見られませんし、そういう選手が
多くありません。だから金村暁投手が監督批判をしたこのニュースはびっくりという印象を受けます。同時に、
ふとこのニュースとショッキーのニュースも見て思い出したのが、一昨年のシーホークスでの出来事でした。

エースRBショーン・アレキサンダーがチームのプレイオフ進出と同時に自らのラッシングタイトルを掛けて
挑んだ最終戦の最後のプレイで、自分を走らせない采配をしたことに怒りました。アレキサンダーは、
たった1ヤードでラッシングタイトルを逃すことになったのです。だからといって、チームはエースRBを
プレイオフに出さないということもなく(罰金はあったかもしれないけど)、アレキサンダーはその悔しさを
バネにして、昨シーズンはラッシングタイトルとリーグMVPを獲得し、スーパーボウルまで進出しました
(結局スーパーボウルでは負けたのですが)。

今回の金村投手がカッとなってしまった一件も、アレキサンダーの一件と通じるところがあるように思えてきます。
どちらもプレイオフを控えて発生した事件であり、チームのケミストリーを壊しかねないでしょう。選手の立場で
考えてみると、どれだけ「よくがんばった!」と言われようとも、最終的に自らの給料が決まるのは記録になります。
「自らの記録よりチームの勝利に尽くす」ときれいごとを言いつつも、本音は自分の記録もやっぱり重要なのでしょう。

一方でチームを勝たせることが一義である監督をはじめとした首脳陣にとって、こんなときに自分勝手なことを言うな、
25年ぶりにリーグ優勝できるかできないかというときに何言うんだというのも理解できます。ただ、この大事な時期に
なぜプレイオフの出場まで停止をするのかは、ちょっと理解ができないのです。それはちょっと過剰反応しすぎて
いるように思えます。日本球界ではこうしたケース、それもシーズンが大事な時期にこうした事件が起こったことが
あまりなかったから、一気に出場停止まで突っ走った印象を受けてしまいます。それとも記事には書かれていない、
もっと尾を引いているできごとでもあるのでしょうか?

# by nono_aibon | 2006-09-26 00:14 | その他スポーツ
2006年 09月 23日

FREE THE BIRDS(from"最強コンビ!!")

O's protesters walk out on team during game(SI.com)
Fans protest, miss comeback win(MLB.com)
Tigers fall to Orioles, maintain slim division lead(ESPN)


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メジャーリーグのレギュラーシーズンもあと1週間少しとなってしまいました。既にプレイオフ進出を
決めているチームもあれば、ディビジョンチャンピオン、ワイルドカード争い真っ只中のチームもあります。
しかし一方ではもう既に秋風どころかストーブを持ち出さざるを得ないチームも存在します。

期待はずれに終わったチームのファンの中でも、現状打破を願うファンはシーズン終盤になると、
スタジアム周辺などで「オーナー辞めろ!」とデモったりします。少なくとも日本のプロ野球においては
そうした行動は見られないと思います。オーナーの流動性があまりにも低いので、オーナーに文句があっても、
辞めてくれるはずがないことをわかっているからでしょうか。サッカーファンの間では、先日、国立競技場の
周辺で「川淵辞めろ!」デモが大々的な告知の割りには細々と行われたことがあります。

そうはいえども、試合中にスタジアムの中でデモったりするということは普通考えられませんが、
オリオールパークに集まった約1000人(本当は3000人から10000人を集めたかったらしい)は、
試合そっちのけでオーナー批判を繰り広げました。デモ開始時間が午後5時8分。これはオリオールズの
かつての大スター、ブルックス・ロビンソン(#5)とご存知カル・リプケン(#8)にちなんで選ばれた
時間なんだそうです。開始時間がかつてのスターにちなんでいるならば、主催者もかつての大スター、
ルイス・アパラシオの甥でもあるラジオ局オーナーでした。そして彼らは試合途中で球場を後にしました。

これを知ったオーナーのピーター・アンジェロスは「このデモに参加した人間は球団経営がいかに大変か
わかっていない」と一蹴しました。加えて、このディビジョンで勝つには大金がかかるし、入場料も安めに
抑えているんだからがんばっているんだよと弁護。

確かにアメリカンリーグ・イーストで勝ち組になりたかったら、大金を出して大物FAを獲得しなければ
ならないのもわかります。しかし一方で、長期的な視点を持った戦略、例えばオリオールズで育てて
戦力として出す、という点についてはあいまいな点があることも事実です。それ以上にFAに頼りすぎ、
おまけにFA戦線でも負け続けている(捕り逃す、あるいはドボンを掴んでいる)オリオールズです。
昨年は突然変異的に前半絶好調でしたが、それ以降今年に至るまではいつものオリオールズに戻っています。
1997年以降プレイオフに出ていない分、ファンのフラストレーションは年を追うごとに増しているはずです。

チーム副社長でかつてのオリオールズ先発投手のひとり、マイク・フラナガンは「彼らはありあまる情熱を
見せつけてくれました。このオフシーズンは勝ちに行く方向でがんばります」とコメントしていますが、
ファンは勝つことと同じくらいに、勝つことの道筋を欲しがっているはずです。

ちなみに、デモが行われた試合ではオリオールズが逆転勝ちを収めました。デモの効果は一応あったのでしょう。

# by nono_aibon | 2006-09-23 13:04 | MLB
2006年 09月 17日

WEEK1マンデーナイト~チャージャーズ@レイダーズ~

リバーズが初先発で白星/NFL (日刊スポーツ) - goo ニュース
Chargers dominate Raiders 27-0(NFL.com)


放送局がABCからESPNに変わって新しくなったマンデーナイト。先発QBが土ドリュー・ブリーズからフィリップ・リバースに変わった
チャージャーズ。そしてヘッドコーチ以外は何も変わっていないと言っても過言ではないレイダーズ、そんな感じの試合でした。

イーライ・マニング、ベン・ロスリスバーガーと同期ながらもこの試合が初先発のリバースでしたが(もともと2004年ドラフトの
トップはチャージャーズが選んだマニングだったのだけど)ほとんどパスを投げる必要はありませんでした。いやプレイブックが
そうだったからかもしれないし、ラディニアン・トムリンソンが走りまくったからかもしれません。でも、パスを投げないとは
もったいないくらいのいいパスセンスをしていると思わせる片鱗も見せてくれました。たとえばこのシーン;

2-7-SD45 (1stQ 8:37) P.Rivers pass short right to L.Tomlinson pushed ob at OAK 45 for 10 yards (T.Howard).

一種のスクリーン気味のパスでした。ただボールがリバースの手を離れた瞬間は、ちょっと山なりすぎてトムリンソンの
頭をはるか先まで超えちゃうんじゃないかと思ってしまいましたが、ちょうどトムリンソンが走っていったところに見事に
ボールが落ちました。そしてトムリンソンがキャッチしてラン。何気ないパスでしたがここしかない!っていうところに
ボールを落とした渋いパスでした。もうひとつは、絶妙と言わんばかりのパス;

3-7-OAK45 (4thQ 11:28) P.Rivers pass deep right to E.Parker to OAK 7 for 38 yards (S.Schweigert, F.Washington) [W.Sapp].

このパスはNHKの放送内でも出ていましたが、コーナーバックがレシーバーを追う、その横からはセーフティがカバーをしに
走ってくるという決して易しくないスペースに、これまたここしかない!というスペースに投げ込まれたパスです。おまけに、
リバースがウォレン・サップからのプレッシャーも感じていました。その中で投げたこのパスはダメ押しTDに繋がる非常に
大きなプレイとなりました。リバースが相手ディフェンスの動きまで見えているほど落ち着いていたかどうかはわからないですが
少なくともトムリンソンやレシーバー陣、オフェンスラインのみんながリバースを盛り立てていたことは間違いありません。

そう、オフェンスラインのがんばりがリバースを盛り立てたとしたら、レイダーズはオフェンスラインの5人で試合に負けたと
言ってもおかしくないでしょう。もちろん、チャージャーズのディフェンスは相変わらず攻撃的な動きをしてきたので、それは
それで十分評価に値します。しかしそれ以上にレイダーズのオフェンスラインはザルでした。今年、かつてのOL名選手の
アート・シェルが久しぶりにレイダーズHCとして還り、オフェンスラインの強化を計ったそうなのですが、この試合を見た限り、
まったくもってダメと言わざるを得ません。OLがザルすぎるので、ただでさえそれほどパス能力が微妙な新先発QBの
アーロン・ブルックスは、自慢の脚を披露することすらできません。フットボールはどうしても派手なプレイばかりが注目を
浴びてしまいますが、その影にはオフェンスラインのような目立たない選手の活躍もあります。そのことを認識するに十分な
マッチアップだったといえるでしょう。

ところで、放送中にレイダーズWRで「かつての」トラブルメイカー、ランディ・モスが選手たちに檄を飛ばすシーンが出ました。
今シーズン、シェルHCはモスをオフェンスキャプテンに指名したそうです。もうわがままだけでああだこうだしているキャリアじゃ
ないだろうということでしょう。実際、ヴァイキングス時代のモスはやりたい放題気味でしたが、レイダーズに移ってからは、
自分の行動は「ならず者集団」のなかではかわいいものにすぎないと気づいたのか、プレイにもっと注力し始めています。
しかし、この試合であまりにもパスが来ないことを見てモスはどう思ったでしょうか?WRはパスを投げてもらわないことには
仕事にならないのです(それがデコイとしての働きであったとしても)。11月ごろにはモスとシェルHCの仲がどうなるのかが
今から心配です。

# by nono_aibon | 2006-09-17 16:00 | NFL
2006年 09月 14日

The Manning Bowl~Week1 コルツ@ジャイアンツ~

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兄弟QB対決は兄の勝ち/NFL (日刊スポーツ) - goo ニュース
Manning guides Colts to win over Giants(NFL.com
Peyton gets best of Eli(ESPN)


アメリカの歴史にはライト兄弟やシャープ兄弟(!?)をはじめとして、さまざまな有名兄弟が存在してきましたが、21世紀において
マニング兄弟ほど最強さを誇る兄弟もいないでしょう(日本の何たら3兄弟とは比べ物にもならない!!)。NFLの長い歴史で、
先発QB同士がいとこということはまぁあったのですが、兄弟対決というのはこれまでなかったというのは意外な感じもします。
NFLで先発QBの座を得るということは、それだけ難しいことなのでしょう。NBCが新聞に全面広告を載せて盛り上げるのもわかります
(TBSの何たら3兄弟みたいな寒々しいあおりだったかどうかは不明)。

イーライが初先発を勤めた試合では、父親アーチーは寒空の下ゴール裏あたりの非常に目立たないところでポツンと座って
観戦していましたが、さすがにペイトンも出る兄弟対決の日には、奥さん、長男などと一緒にプライベートボックスで観戦。
試合開始前にこのボックスが映し出された後、次に切り替わったのがトニー・ダンジーというのは何だか皮肉にも思えてきました。
一方は息子2人がNFLのスター選手の父親、もう一方は昨年末に自殺した息子の父親。しかしダンジーはそんなことを
考えている余裕すらなかったでしょうし、今年こそコルツをスーパーボウルへ導いて優勝させることこそが最大の目標です。

その意気込みを感じたのが最初の長時間シリーズ。自陣34ヤードからスタートという、決して深いところからのドライブでは
なかったのですが、全く反則を犯すこともなく9分近くもドライブを続けました。これには1本のロングパスと同じくらいに圧巻!
ただ最後のところでインターセプトされそうになったのは、さすがのマニングでも集中力がちょっと切れたのかなと思います。

ただ、これ以降のコルツのプレイでこれは!っていうのはあまり思い出せません。パスは幾度か危ないところもあったけど、
緒戦だしこんなものかなと思いますが、いかんせんランが55ヤードしか出なかったのは不安材料です。それを埋めたのは、
最初のシリーズでもそうだったけど、3rdダウン成功率の高さにあります(11/16)。

逆にジャイアンツはプレイ自体に関して言うと結構よかったんじゃないでしょうか。ティキ・バーバーは相変わらずよく走るし、
おまけにまだ若くてでかいブランドン・ジェイコブスもいい走りをしていました。このランがあってこそ、バレスやトゥーマー、
ショッキーへのパスが決まるのです。同時にコルツのドワイト・フリーニーをフリーにさせなかったぺティグーの働きも大きいです。

ただジャイアンツはプレイと関係ないところで自滅してしまいました。オフェンスが波に乗りかけているところでの反則。それもまだ
ホールディングぐらいならばマシかもしれないのですが、5回ものフォルススタートをはじめとしたオフェンス陣の反則が痛すぎました。
ちなみに、最後の最後でどうしてもジャイアンツがTDを欲しいドライブでも、フォルススタートで5ヤード下げられた上で10秒時間を
進められるたのも、この試合を象徴しているように思えます。

そして反則と同じくらいに痛かったのは、イーライとバーバーのほんの30センチもないくらいの隙間で起こったファンブルでしょう。
このプレイをきっかけにコルツは2点差を9点差に広げて、ジャイアンツに流れていたモメンタムを止めた感がします。
でも、ジャイアンツのオフェンス自体はそれほど悪くなかったし、つまらないミスさえしなければ十分すぎるくらいの
戦力を持っているので、ディビジョン内でも頭ひとつ抜ける可能性は高いでしょう。

結果としてはコルツが勝ってペイトンがイーライに勝ったということでしょうけど、兄弟の実力差などと考え合わせた場合では、
兄弟対決は互角じゃなかったかと思います。むしろ、もし自分がアーチー・マニングだったら、
どちらかのワンサイドゲームに
ならなかったから十分楽しめたとコメントすると思います。

# by nono_aibon | 2006-09-14 12:32 | NFL
2006年 09月 11日

ライアン・エキスプレス

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ハワード64本ペース!55、56号連発 (スポーツニッポン) - goo ニュース
Howard smashes 55th, 56th home runs(CNNSI)
Howard's just what MLB needs right now(FOX Sports)
Howard's chase for 62 home runs(CNNSI)


いやあもうここにきてライアン・ハワードの勢いが止まりません。どうすればホームランを打たれないかと聞かれれば、
敬遠するかハワードにボールをぶつけるかのどちらかしかないんじゃないかと思えてきます。

実際にアストロズは勝負を避けました。しかしマーリンズは現地金曜日の試合では堂々と勝負して、2回ホームランを
打たれてしまいました。アストロズは9回同点の場面で勝負を避けましたが、これは"Bonds-esque"というくらいに、
全盛期のボンズが受けた「仕打ち」に近いものがあります。

今の調子で行けば64HRになるそうです。そうじゃなくとも、3割を下回っていた打率もここに来て上がっており、
.310前後の位置です。3割50HR以上150打点以上を挙げた選手は、過去に4人しかいないらしいです(1921年と27年の
ベーブ・ルース、1930年のハック・ウィルソン、1932年のジミー・フォックス、1998年と2001年のサミー・ソーサ)。

しかし64HR以上にハワードの活躍は、2つの意味で意義高いものになっているようです。ここに挙げた両コラムニストによれば、
アフリカ系のメジャーリーガーの新しい星であること。以前にも書いたことですがここ最近メジャーリーグではラテン系のスター選手が多くなり、
オールスターでも特にアフリカ系アメリカ人の出場機会が減っています。おまけに一般のアフリカ系の子供たちは
メジャーリーグ以外のスター、例えばレブロンであったりカーメロであったりヴィックであったりと、そうしたスターへの憧れが
強くなっています。そこに出てきたのがアフリカ系のライアン・ハワードです。

でもアフリカ系でHRを打ちまくってる選手はボンズがいるじゃんかということになりますが、そこが第2の理由。1998年から
2001年までが「ステロイド時代」であるならば、今は「ポストステロイド時代」または「テスト時代」。ステロイド時代に、
マグワイアやソーサ、ボンズにロジャー・マリスのHR記録が破られまくったのは、今振り返れば否定すらしたい出来事でした。
ステロイド時代以降、HR数がちょっと減りつつある中で、ステロイドとは無縁(と考えたい)ハワードが打ちまくっていることが、
それまでの暗雲が立ち込めた時代を超えて、新しい段階へ移る象徴的な選手だというのです。

ハワードはそこまでのプレッシャーを感じているかどうかはわかりませんが、ありがたいことに、フィリーズの中では
そうしたプレッシャーをひとりで被る必要はありません。4番のハワードの前を打つ3番のチェイス・アトリーとのコンビは、
メジャーの若手コンビの中では最強の部類に入ります。メッツのホセ・レイエス/デビッド・ライトの三遊間コンビも最強です。
しかしこれは自分の中での印象ですが、メッツのコンビは「よく打ちよく守る」という比較的似た者コンビだと思います。一方の
フィリーズのコンビは、アトリーが「柔」でハワードは見た目からして「剛」という対称的な雰囲気が逆にいいんだと思います。
このコンビが中軸を打っていれば、ボビー・アブレイユの移籍なんて痛くも痒くもないでしょう。

レイエス/ライトのコンビとアトリー/ハワードのコンビは今年の日米野球で日本に来ることが決まっています。そういえども、
事前に出場を辞退する選手も多いので、本当にこの4人全員が来るかわからないですが、できることならば来てもらいたいです。
特に、ハワードとライトのどちらかはナショナルリーグMVPを引っさげて来てくれるはずです

# by nono_aibon | 2006-09-11 00:00 | MLB
2006年 09月 10日

祝!NFL開幕~ドルフィンズ@スティーラーズ~(from"最強コンビ!!")

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Steelers excel in fourth, beat Fins 28-17(NFL.com)
疑惑の逆転TDで白星発進 (スポーツニッポン) - goo ニュース
スティーラーズ連覇へ逆転発進/NFL (日刊スポーツ) - goo ニュース


2006年のNFLシーズンが開幕しました。今年も数多くの試合についてダラダラと書いてきます。

その緒戦はもう「王者」と呼んであげないでくれと主張したいスティーラーズが、かつての「王者」でもある
ドルフィンズを迎えての対戦です。本当ならばオートバイ事故から復活したベン・ロスリスバーガーが先発し、
今年もマスターフルなクォーターバッキングを展開するだろうなという確認の場面でしたが、ビック・ベンは
虫垂炎で欠場。地元出身のチャーリー・バッチがスティーラーズを引っ張ることになりました。

一方のドルフィンズは昨年大怪我でシーズンの大半を棒に振ったドーンティ・カルペッパーがヴァイキンクズから
移籍し先発しました。かつては脚力と豪腕を駆使したカルペッパーは、脚を怪我したため今シーズンはこれまでの
脚力を駆使できるかと思われていましたが、「今年はスクランブルを使うべく時に使う」と名言しているようです。

実際、この試合でもカルペッパーが脚力を魅せる場面は少なかったのですが、それ以上に心配だったのが、
パスが微妙に短いシーンが多く見られた点です。病み上がりそして移籍してレギュラーシーズン初の試合で、
まだレシーバーとの呼吸も合っていなかったのかもしれません。この点はすぐに修正をしまた感覚を戻すと
思いますが、チェンバースとブッカーという優秀なWR以外にもう一人確実なショートヤードを捕れるレシーバーが
あればもっと楽になるでしょう。

この試合では結局「糸巻き巻き~」ダンスで有名(?)な「カルペッパーロール」が見られませんでした。
これがたくさん見られればドルフィンズのプレイオフ進出も叶うはずです。

一方のスティーラーズは大幅な選手の入れ替えもなかったため、安定的な試合運びだったと思います。
ゴール前でスナップミスもあったけど、バッチは先発QBでよくやっていたと言ってよいでしょう。もちろん、
そこには審判の誤審に助けられたところもありますが、そうしたものすら活用するのが強いチームというものです。
スポーツニッポンは、誤審とドルフィンズ側のチャレンジを見逃したことを引き合いに出して「後味が悪い」と
大げさに言っています。

あのTDだけで試合が決まり21-17で試合が終われば確かに「後味が悪い」試合だったでしょう。しかしこの見方は
あまりにもオフェンス寄り過ぎます。この後、スティーラーズが正にゲームを"steal"しました。最初は今年も長髪で
挑発し続けるトロイ・ポラマルのインターセプションからフィールドゴール、そしてジョーイ・ポーターのインターセプトTD。
実はポラマルはこの試合、3Qの後半ぐらいまであまり目立ちませんでした(この試合最初のプレイではブリッツ気味な
ことを仕掛けていたのですが)。しかしこのプレイから「ポラマル・タイム」が始まります。

2-10-MIA5 (4thQ 11:53) D.Culpepper pass incomplete short right to C.Chambers.
Coverage by #43 Polamalu


上述「スナップミス」後のドルフィンズのシリーズで、あわやインターセプトTDかと思われるこのプレイあたりから、
スティーラーズのディフェンス陣がマジになり、カルペッパーのパスの軌道が読まれ始めたと思います。
4Q後半のポラマルとポーターのインターセプトはスティーラーズ・ディフェンスの本領発揮でありこの2人は、
野球で例えるのであれば「ダブル・ストッパー」です。そしてポーターがカルペッパーをサックして、
「カルペッパーロール」ポーター版を披露する余裕すら生まれたのです。

一方この試合で気になったのは、RBウィリー・パーカーがやや使われすぎたかなという点です。今年から
名実ともにエースランナーとなり、また開幕戦をどうしても勝利で収めたいということもあってか、多くのランプレイを
パーカーに任せていたのでしょう。ただ、すぐにスティーラーズはナジャ・ダベンポートと契約を結びました。
これでRBの使い分けが可能となります。やはりスティーラーズもわかっていたのでしょうか。さすが「王者」です。

# by nono_aibon | 2006-09-10 00:00 | NFL
2006年 09月 09日

No Hitter,No Crowd(from"最強コンビ!!")

マーリンズ新人右腕がノーヒッター (スポーツニッポン) - goo ニュース
'No-Hitter Night' fails to bring out Marlins fans(FOX Sports)


現地水曜日のマーリンズ、アニバル・サンチェスのノーヒッター試合についてはこちらでも既に
書いたのですが、ノーヒット同様に気になってしまったのは、お客さんの数です。

両手を挙げて喜ぶサンチェスの背景はオレンジ色の椅子・・・ちょこっとだけお客さんも見えるけど、椅子の方が
明らかに目立ちます。別に試合開始が遅れたとか、予備日の試合だったとか、そういうことではなくて、
いつものようにお客さんが入らなかっただけです。どれだけがんばろうとも、毎試合「空席祭り」。

この光景と同じくらいに悲しかったのが、現地のテレビ局が観客席を映そうとしていたときに、
わざわざお客さんがそこそこ集まっているところを探さなければならなかったときです。そういうとき用の
サクラを入れておけばいいのに。

確かにサウスフロリダの人たちはもともとこのチームにイッパイ期待していないのは明らかだったし、
特に今年はウィリスとカブレラという2枚看板以外は新人しかいないんじゃないかというくらいの
戦力だったので、9月になったらどーせ消化試合じゃんぐらいにしか思っていなかったのでしょう。

そんなこともあってか、ダッグアウトで見ていたドントレル・ウィリスは最後のアウトになるまで、
Dバックスがノーヒットだったことに気づかなかったらしいです。いくらなんでもこれは誇張しすぎでは
ないかと思うけど、無駄に広いドルフィンズスタジアムに(だいたい本拠地がNFLメインで使用される
スタジアムというところからして集客力も見込めない)パラパラと12000人近く入っていれば、
大歓声(小歓声?)には気づかないかもしれません。

この試合、ジョー・ジラーディ監督はノーヒッターを続けるサンチェスとベンチで会話をしていたそうです。
ノーヒッターが達成されそうなときには、選手たちは先発投手からなるべく会話をしないで離れるのが
ある種の「慣例」ですが、ジラーディ曰く「うちはそんな迷信を信じるほど老けていない」そうです。

しかし、変な迷信も跳ね除け、借金20(11勝31敗)から5割以上まで戻してきたメジャー史上初の
若さ溢れるチームであっても、市民はチームに興味がないから来ないのです。ジラーディが言うように、
50000人来ようが10000人しか来なかろうが、やるべきことをしっかりやるしかないのでしょう。

# by nono_aibon | 2006-09-09 10:11 | MLB
2006年 09月 08日

Thanksgiving

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サンチェスが無安打無得点 新人では5年ぶり (共同通信) - goo ニュース
Marlins rookie Sanchez throws majors' 1st no-no in 2 years(ESPN)
Sanchez tosses no-hitter vs. D-Backs(MLB.com)
Girardi watches from different angle(MLB.com)
Sanchez has no-hitter; Red Sox have no clue (FOX Sports)


アメリカのある女性歴史家が、野球とは「家(ホーム)」を出て1塁、2塁、3塁と進む間にいろいろな危険な目に遭いながらも、
最後に「家」へ辿り着くと安心できるゲームである、ということを話していたのを聞いたことがあります。これを先発投手の視点で見れば、
1回、2回、3回・・・と進む間にいろいろな危ないところを体験しながらも、9回まで投げぬいたところでホッとできる、というところでしょう。

このアニバル・サンチェスというまだ英語もたどたどしいベネズエラ出身の選手がメジャーリーグでの"no-hitter drought"を
史上最長の841日間で終わらせたこの試合を見たとき、そう感じてしまいました。現地のレイバーデーに行われた、
フロリダSt.対マイアミ・フロリダ戦とはぜんぜん違って、40%以下の観客の中(試合開始時点では約2000人しかいなかった!?)
ノーヒッターの瞬間に立ち会うことができた人たちはホントに勝ち組でしょう。

ノーヒッターが出る試合では、往々にしてすごいプレイが連発されます。それもそのはず、マーリンズのルーキー先発投手の中でも、
ベテランのような落ち着きを持って投げるサンチェスのペースが守りにもいいペースを与えていましたし、バックの選手たちも
集中を図ることができていました。その中でも大きなピンチは3回ありました。これらのときには、サンチェスは「きた~!」
っていうくらいの喜び様を出していました。

1回目は4回表。サンチェスが2四球で1死1・2塁。1アウトを捕った後、チャド・トレイシーがレフト浅めに放ったライナーを、
ジョシュ・ウィリングハムがダイビングキャッチ。テレビの実況では"Light!Camera!Action!Catch!"と大興奮していました。
2回目のピンチは7回表。2死ランナーなしでスティーブン・ドリューがセンターへ抜けようかというゴロを打ったのですが、
そこにハンリー・ラミネスの素晴らしいフィールディングでアウト。この二つはどちらも2アウトで出たというところが全体の勢いを
増した要因だったと思います。

逆に3回目のピンチは8回表の1死ランナーなしの場面。ここで構えからしていやらしいクレイグ・カウンセルが代打で出ます。
これ自体ピンチだと思ったのは3ボールになったときです。その後、2ストライクを捕り結局もしくは幸運にも四球。そして次の
オーランド・ハドソンが変則的な4-3-6という併殺を打ち攻撃終了。ノーヒッターだという結果は知っている上で見ていましたが、
さすがにこの併殺が出たときには「何だこの併殺打は!」という笑いが出てしまいました。ノーヒッターの試合では奇跡も起こります。

一方ベンチで見ていたジラーディ監督(現役時代には2回のノーヒッターを受けている捕手)は選手としてノーヒッターの
場面にいるときと違って、ベンチで座る以外何もすることができないから神経が磨り減ると話しています。それだからなのか、
9回表にジョー・ボロウスキーにも登板の準備をさせていたようですが(もちろんテレビ中継ではそんなところを写すわけもなく)、
これがジラーディが心を落ち着かせる最大のことだったのでしょう。一方で「(降板させたりして)サンチェスのキャリアを
台無しにしたくはなかった」と選手を信じる監督らしい発言もしています。6月末にメジャー昇格したサンチェスにとっても、
この試合で大いに自信をつけたはずです。

ところで、この試合にまつわる皮肉なこと3つ。その1:841日前にノーヒッターを果たしたチームはDバックスでした(相手はブレーブス)。
その2:そのときの先発投手はランディ・ジョンソンでした。実はジョンソンも水曜日に先発して7回までノーヒッターペースでの
好投をしていたようです。もしジョンソンがノーヒッターを達成していたら・・・でも相手がロイヤルズなので「アスタリスク」付きかも?

そしてその3:サンチェスは昨年のサンクスギビングのときにレッドソックとマーリンズとのトレードでマーリンズに来た若い選手の
ひとりです。レッドソックスはマイク・ローウェルやジョシュ・ベケットなどを獲得しましたが、ヤンキーズキラーとして期待していた
ベケットは大目に見てまぁまぁ。逆にレッドソックスが手放した選手はみんな大活躍をしています。おまけに放出選手の中にいた
サンチェスはメジャーデビューのヤンキーズ戦で勝ち投手となっており、今やマーリンズはレッドソックスがいない立場にいます。
ワイルドカード争いで首位と3ゲーム差。

しかしいつまでもノーヒッターで浮かれているわけにもいかず、翌日からマーリンズはワイルドカード争いで同率の
フィリーズを向かえます。ライアン・ハワード、チェイス・アトリーをノーヒットとは言わずとも、抑えることができるでしょうか?

# by nono_aibon | 2006-09-08 00:11 | MLB
2006年 08月 28日

(短評)A-Rot?

Officially a slump: Angels take care of A-Rod, Yankees(ESPN 2006/8/26)
Williams, Jeter each homer twice as Yanks avoid sweep(ESPN 2006/8/27)


西海岸に遠征中のヤンキーズは2シリーズ連続で負け越しました。特にエンジェルズには今年も負け越しました。
ヤンキーズにとってエンジェルズは明らかに戦いにくい相手になってしまっています。

エンジェルズとの3連戦の最後に何とか勝ったヤンキーズですが、アレックス・ロドリゲスの不調には依然として
悩まされています。.280も打てば普通の選手なら「よくやっている」部類に入るかもしれませんが、過去の記録と
もらっている給料とを鑑みれば、ロドリゲスは「不調」です。いや、この3連戦で15打数1安打10三振という
成績を見せられて「不調」と呼ばない人はいません。

そんな偉大な選手に対してなぜ不調なのかを説いても意味がないのですが、どうしてもこの間書いたアルフォンソ・
ソリアーノと比較してしまいます。今年「50-40」ペースで打ちまくっているソリアーノは、長年課題だった守備の負担が
セカンドからレフトへコンバートされたことで軽減され、守備で悩む姿が減ったことが打撃面での好調さに繋がっていると
言えるでしょう。一方のロドリゲスは、特に今年サードでの守備でまずいシーンを多く出しています。ただエラーするだけなら
まだしも、そのエラーがあまりにも致命的な場面で出てしまい、勝ち数をいくつかフイにしてしまっているのです。
そこでの心理的影響が打つ方に繋がっていないとなるとウソになるでしょう。

ロドリゲスの守備といえば、8/11にニューヨークで行われたやはりエンジェルズ戦でのことを思い出してしまいます。
ランナーが2人いる状態で、オーランド・カブレラが3塁線とロドリゲスの間を抜ける2塁打を打ちました(欲張ったカブレラは
3塁まで走ってアウト)。打球が早かったと言われればまぁそうかなと思うのですが(NHKではそれを強調していた)、
しかしヤンキースタジアムのファンはゴロのボールがロドリゲスの横を通り抜けた瞬間、思いっきりブーイングをしました。
ロドリゲスが捕れない、というより横っ飛びで捕ろうとすらしなかったことにファンは怒ったのでしょう。そして次の打者、
フラディミール・ゲレーロが3塁の方向へちょっとバウンドするファールを打ちました。それとき、軽快にボールを捕った
ロドリゲスに対して、特に3塁側に陣取るファンから歓声が上がりました。皮肉にもファールを捕って歓声するのです。
これがニューヨーク市民が見るところのロドリゲスなのかもしれません。

ロドリゲスはニューヨークに来てからも打ちまくっていますが、一方で何か悩みを抱えながらプレイしているようにも
思えます。ロドリゲスは本当はヤンキーズでプレイしたくないのではという話がたまにふと沸いて出てきますが、
あれだけの大金と経歴を引っ提げて、しょーもない守備や打撃をすれば、結果だけが全てとも言えるニューヨークで
生き残っていけないでしょう。問題は、ロドリゲスが仮に多くの悩みを抱えているとしても、それに対してよい処方箋を
出してくれる人が、実は少ないのではないかということです。それも、幸か不幸かロドリゲスが偉大すぎているため、
それに見合うだけのアドバイスができていないのかもしれません。これはあくまでもロドリゲスの足元にも及ばないくらいしか
稼いでいない者の想像の域を越えませんが。

ところで、日本では「ハンカチ王子」と呼ばれる高校生がヤンキースタジアムに行くことができなくなったという話題が
出ていますが、ヤンキーズが断った本当の理由は、「王子」にロドリゲスがエラーをするところを見せたくなかったからじゃ?

# by nono_aibon | 2006-08-28 22:01 | MLB
2006年 08月 25日

ここにいるぜぇ!(from"最強コンビ!!")

自己最多の40本塁打達成 元広島のソリアーノ (共同通信) - goo ニュース
Soriano's stellar season could get even better(ESPN)


♪知らないこととかはじめると 超不安な顔するじゃん~(『ここにいるぜぇ!』)

アルフォンソ・ソリアーノがレンジャーズからナショナルズに移籍したときの雰囲気といえば、まさしくこの
モーニング娘。さんの歌の歌詞どおりじゃなかったかと思います。ただ単に移籍させられただけでなく、
守備に不安があったソリアーノは、やっと馴染んだと思ったセカンドからレフトへコンバートを命じられ、
そのことでナショナルズ入りを拒み続けました。一部メディアは天狗になった(と決め付けた上で)ソリアーノを、
「あの」テレル・オーウェンスと同一視することすらありました。同時に、どうせナショナルズなんて腰掛で、
シーズン途中にヤンキーズへ戻りセカンドをまた守るはず(というより「そうすべき」)という意見も
数多くありました。

さまざまな紆余曲折を経て、ソリアーノが何とかナショナルズ入りを果たした時に、むっつりな監督である
フランク・ロビンソンが「ソリアーノにはレフトでゴールドグラブを獲ってくれなくてもいいから、それなりに
やってもらえればそれで結構」と言いました。あまりにも的を得すぎていることだと思われたのですが。

しかし今となっては、めちゃくちゃ言いまくったメディアは完全に間違っており、同時にロビンソン監督も
間違っていました。レフトの守備は「それなり」どころかメジャー最多の19補殺。ポジションは正確には違うけど、
イチローみたいに華麗な守備ができているわけではないですし、レフトはセカンドより守備機会は少ないし、
これだけでゴールドグラブを獲得できるとも考えられないのですが、ファンや首脳陣の考えていたところより
何十倍もよく働いていることは確かです。

恐らく、今年のソリアーノが攻撃面で絶好調なのも、守備位置を変えたのがよかったからかもしれません
(特に今年のアレックス・ロドリゲスと比較するとそう思えてくる)。もともと今年も打ちまくることは十分
計算できていました。それでも、今の調子でいけば「40-40」どころか「50-40」すら狙えるのではと考えると、
まさに"crazy"な活躍といえます。プレイよりも目立つ言動でメディアをあっと言わせるオーウェンスと違い、
自分のプレイスタイルで証明するソリアーノは、発言を見ても、まじめですごい選手だと思いますね。好き勝手に
あることないことを書き連ねた一部メディアの人間はどう思ってることでしょうか?

ソリアーノは今シーズンが終わるとFAを取得しますが、今のところはワシントンに残ることが第一希望のようです。
半年前、ナショナルズでプレイすることを拒んでいたのとは大違いです。来年のことは今シーズンが終わって、
平静な状態で考えてもらえればいいですが。

その上で言わせてもらいたいことは、「元広島」という冠詞はもはや不要です。もちろん広島時代の経験が
今に生きているとも思いますが、今では完全にメジャーリーグの大スターの方が通りがいいですよね。
それと、どこのチームに行っても活躍できるということはすごいことですが、4-5年ほど1つのチームで
中心選手となり、ワールドチャンピオンを獲ってほしいですね。そのときのポジションは特に注文ないですが。

# by nono_aibon | 2006-08-25 14:27 | MLB
2006年 08月 23日

仲良くケンカしなっ!(from"最強コンビ!!")

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交代命じられエースと監督がけんか (スポーツニッポン) - goo ニュース
Gibbons and Lilly engage in fracas(Globe and Mail)
Gibbons says he 'overreacted' in tangle with Lilly(ESPN)


今シーズン開幕前、ひょっとしたらヤンキーズとレッドソックスの牙城を崩すことができるかと期待されていた
ブルージェイズは、シーズン閉幕を前にして、チームのケミストリーが崩壊しかかっている状態になっています。

特に先発投手が「自分はマウンドから下りたくない!」と言い張ってボールを監督に渡すのを拒むという
シーンはよく見られます。まだ好調時にあったランディ・ジョンソンは特にそうした傾向が強い選手でした。
今では、調子も悪いこともあるので、そこまでわがままを通すこともできないのでしょうが。それでも、
ジョンソンは今回のような揉め事を起こすことはほとんどありませんでした。別に監督がジョンソンより
背が低いから、今回のようなことが起こりえない、ということではありません。

今回ブルージェイズで起こった事件は記事にあるとおりですが、3回表であっても8点リードを守れそうになく、
7点も入れられれば先発投手が交代させられても不思議ではありません。一方でまだ3回なんだから少なくとも
5回まで投げさせてくれというの先発投手の言い分もわかります。この投手と監督との主張の対立がまず
マウンド上で発生しました。そこまではまだある話。

しかし、テッド・リリーというこの左腕投手は見た目からしてそんなことをするとは思えなかったのですが、
伝えられているところによると、リリーと監督はベンチ裏で殴り合った模様です。某選手みたいにベンチで
殴りあったわけではないし、2人はその事実を否定(もしくは隠匿)しているので正確なことはわからないですが、
いずれにしてもこの事件で思い出されるのが、シェア・ヒレンブラントの一件でしょう。

7月のオールスター明け、ヒレンブラントはクラブハウスの掲示板にブルージェイズは"sinking ship"と書き、
堂々と首脳批判をしました。そこで監督との仲が悪くなり、ヒレンブラントはトレード志願を申し出ました。
チームは結局ヒレンブラントを放出。

この2人の事件での大きな違いは、チームを出たがっていたのか、そこまでは主張していないかだとも
考えられますが、リリーは今シーズンが終わればFAになるし、むしろ表面的な点でしか違いがないと言えます。
メジャーリーガーに限らず、プロスポーツ選手というものは我が強くなければやっていけず、それをまとめる
監督なりヘッドコーチは、もしかしたら毎日の作戦と同じくらいの労力を必要としているはずです。その中で
1人くらいは暴れる選手が出ることはあっても、2ヶ月で2人の選手と明らかに反りが合わないようですと、
そうした面での手腕に疑問が残ってしまいます。

これではどれだけ補強してヤンキーズやレッドソックスに対抗しようとしても、正直言って難しいと思います。
逆に今のヤンキーズやレッドソックス(この間の週末で一気に差が付いてしまったけど)は監督・選手間での
関係は揉め事が起こるほどに悪くないか、昔のヤンキーズだったら、「ビリー・マーティン対レジー・ジャクソン」
みたいな通気性の良い、派手な仲の悪さがあったからこそ、優勝争いができているようにも見えます(もちろん
監督もしくはフロント陣が強いというのもあるのだろうけど)。メジャーリーグのチームも、会社や学校と同じ
一種の組織なので、不平不満はどうしても出ます。いくら戦力を整えたとしても、風通しが悪ければ汚い空気が
溜まるだけじゃないでしょうか。

それを改善するには、ロジャーズ・センターの屋根を開けっ放しにしたらどうでしょう?

# by nono_aibon | 2006-08-23 12:15 | MLB
2006年 08月 13日

のぼりカジキマグロ

Marlins have great combination of youth and talent(ESPN)
Marlins reaping rewards of four rookie starters(ESPN)
Girardi may be losing control in Florida(Rocky Mountain News)


・大物選手を次々と手放したフロリダ・マーリンズは2006年シーズンナショナルリーグ・イーストで断トツ最下位決定!
・おまけに資金繰りが厳しいので夏までに、残ったスター選手であるドントレル・ウィリスとミゲル・カブレラを放出する
・でも若くて優秀な選手が多いから5年くらい経てばまた優勝を争えるだけの戦力になる

これが今シーズン始まる前のマーリンズの予想でした。今思えばこれはスポーツメディアがでっち上げたフィクションに
近いものであるようにすら感じます。

まず、ウィリスとカブレラの2006年シーズン中の放出しないことは、2005年秋の段階で決まっていました。
マーリンズからカルロス・デルガドを獲得したメッツが昨年11月に、ウィリスかカブレラもほしいなぁと探りを入れたところ、
GMからの返事は「この2人は2006年シーズン中には絶対に放出しない」ということでした。今シーズン開幕直後から、
特にウィリスは夏までにどこのチームに行くかとマスコミは騒いでいましたが、あれは「ウィリスはマーリンズにいないで
優勝を争えるチームにいた方が見ていて楽しい」というマスコミの願望に他ありません。

それと若くて優秀な若手が多いのは、ひとえにマイナーから上げた選手や大型トレードで引き換えに取った選手が
よく働いているからなのですが、ウィリス以外誰もいないと思われていた先発投手陣では、ジョンソン、オルセン、
ノラスコ、サンチェスという22-3歳の投手が非常にがんばっています(サンチェス以外の4人は同じエージェントの
クライアントらしい)。カブレラ以外誰もいないと思われていた野手陣も、ラミネス、アグラ、ジェイコブスのような選手が
大活躍し、ダン・アグラは今年のオールスターにも選ばれています。

ほぼルーキー中心のチームをうまく纏め上げているのが、キャッチャー出身のルーキー監督であるジョー・ジラルディです。
マイク・ジェイコブスが言うには、ジラルディは若い選手たちを若造扱いしないでメジャーリーガーとして扱ってくれるそうです。
ジラルディはカブレラの髪型にすらケチを付けるくらいに個人主義を嫌っているほどに厳しすぎるところがあるようですが
(それはカブレラがわがままな行動をしないようにしているだけかもしれないけど)、ほとんどの選手はこの監督に敬意を
払っているようです。恐らく同じ選手の状態のまま、ジャック・マキーオンが率いていたらどうなっていたことやら。

ただ先週日曜日に地元でドジャーズとのシリーズにスウィープされた後、ジラルディは密室ミーティングを開きました。
そのときにどうもオーナーと監督との間で意見対立があったらしく、オーナーは勢い余って監督をクビにしました。
しかし考え直したオーナーは少し後になって解任を撤回。実は春先からリッキー・ノラスコとジョシュ・ジョンソンを
中継ぎにするか先発にするかでオーナーと監督は揉めていたらしいのですが、結果的には監督の勝利。今回は、
どういう言葉のやり取りかは正確にはわからないけれども、オーナーは自分で選んだ監督が気に食わないご様子です。

でもまだ思いとどまって解任手続きを進めなかっただけまだマシです。日本のどこかの球団は球団最初の年に、
イマイチなメンバーを率いるルーキー監督をあっさりクビにしましたが(だったら最初からあのおじいちゃん監督に
黙って任せればよかったわけで)、この球団のオーナーは24歳の「ベテラン」ウィリスのこの言葉をどう聞くでしょうか。

アトランタやヤンキーズのような強いチームはどこでも確固とした監督がいるものです

これは「だからマーリンズのオーナーはジラルディ監督を嫌っているのが理解できない」とも暗に受け取れる
発言でもあります。キャッチャー出身でイタリア系(?)でサングラス姿もビシっと決まっている監督のおかげで、
マーリンズはカブスや高給取りベテランが多いオリオールズよりも勝てている上に、ワイルドカードレースでもまだ
射程圏内にいます(ナショナルリーグのワイルドカード争い自体が5割を超える程度のところで行われているので、
4割中盤を少し上回るマーリンズでも数字上ではチャンス十分)。

金がない+ルーキーばかり=120敗だとか、金がない×大物が2人もいる=どちらも放出とか、マスコミがあまりにも
安易に考えすぎていることに対して、マーリンズは堂々と反証しているように思えます。あとは大物2人をいかにして
留めておくかが問題じゃないでしょうか。でも、やっぱりキャッチャー出身の監督というのはメジャーでは成功するのかな?

# by nono_aibon | 2006-08-13 23:15 | MLB
2006年 08月 10日

新コミッショナー誕生

NFLコミッショナーにグッデル氏就任 (日刊スポーツ) - goo ニュース
Goodell chosen as NFL's new commissioner(NFL.com)
About Roger Goodell(ESPN)

Goodell named new commissioner(CNNSI)
Goodell the right fit as new commissioner(NFL.com)
SPORTSNATION - Pulse: State of NFL(ESPN)
No honeymoon period for new NFL commish(ESPN)


いくら「世界で最も成功したプロスポーツリーグ」と言われても、NFLの新コミッショナー選出のニュースに関する
日本のスポーツ紙の取り上げ方は非常に寂しいものです。以下は日刊スポーツ(WEB版)に載せられた全文;

NFLが、次期コミッショナーにリーグ理事のロジャー・グッデル氏(47)を任命した。オーナー会議の投票で、
同氏は全32オーナーから票を集める圧勝だった。約25年前からNFL広報を務め、ここ10年は
タグリアブー前コミッショナーのブレーンとして活躍。労使協定やリーグ急成長のきっかけになった
テレビ放送権契約で尽力した。


そう、これだけ。一体これで何を読み取れというのか、いや読み取る以前にただ事実を伝えましたよという程度の
取り扱いに他なりません。

しかしピート・ロゼールから引継ぎ、約17年もの間にNFLを世界的なビッグビジネスに変えたポール・タグリアブーの後継者として、
ロジャー・グッデル氏が任命されたことは、非常に大きな出来事です。言うなれば、ジャック・ウェルチからGEを引き継いだ
ジェフリー・イメルト、アラン・グリーンスパンからFRB議長を引き継いだベン・バーナンキ、小泉純一郎から日本の総理大臣を
引き継いだ安倍・・・とまだ正式に決まったわけではないですが、とにかくそれぐらいのことに匹敵すると言っても良いでしょう。

今回のグッデル氏選出については、多くのNFL評論家は総じて「いい人選をした」と評価しています。この評論家の多くは、
例えばジェッツのPR担当時代のグッデル氏を知っている人も多く、裏方でずっとがんばってきた氏を評価し、
彼ならばNFLコミッショナーを任せても大丈夫!と太鼓判を押しています。著名な評論家たちが、選手やコーチだけでなく、
事務方の人間とも親しくし、評価を与えることができるというのも、日本のプロスポーツではちょっと見当たらない
ことだと思います。それはプロ野球のように事務方の前で目立ちすぎるオーナーがいるからということでもありますが。

一方で、タグリアブー・コミッショナーの手腕で「超優良企業」となったNFLですが、決して「子孫に美田を残す」というわけでは
ありません。アメリカのプロスポーツでは避けられない労使交渉や、プロスポーツ界では当たり前にすらなった増強剤問題、
NFL独特のものとして、ロサンゼルスにチームを置くという問題があります。ただ、一般のファンは今後10年間はNFL人気は安泰で、
かつ、ロサンゼルスの問題はNFL発展にはそれほど重要ではないと考えているようです。むしろ、労使交渉を滞りなく決着つけて
ストライキやロックアウトをするんじゃないぞという、とにかくプレイが見たいという考えのほうが強いのです。

いずれにしても、偉大な先代の後任者は、先代を無理に越えるようなことをせず、着実に自分の成果をあげていくことが
肝要じゃないかと思います。「チームをフィールドで戦わせ続け、選手たちをフィールド外でのトラブルから守る」という、
非常にシンプルかつ最も難しい注文にどう答えてくれるかが見ものじゃないでしょうか。

同時に、NFLのコミッショナー決定というニュースが、17年ぶりの新しいコミッショナーということもあるかもしれないけど、
アメリカのスポーツ界全体にとってもいかに大きなことかを知らされました。今年の初春頃からコミッショナーを決める
委員会が何度も開かれ、その中から次々と候補から漏れ、そして32人のオーナー全員一致でグッデル氏が選ばれました。
昨年あったローマ教皇の「コンクラーベ」みたいとまでは言わなくても、期間が長くてもっと開かれた場所で行われた
「コンクラーベ」みたいなものでしょう。あのコンドリーサ・ライスですら「やってみたい!」といわれるほどの地位でもある
NFLのコミッショナーは、メジャーリーグやNBAのそれよりも影響力があるのです。

そう見ていくと、ほぼ名誉職に近いプロ野球のコミッショナーや、一部で「独裁」ともささやかれ、退陣要求デモが起こる
サッカー協会会長などとは、ぜんぜん比べ物にすらならない職業です。CEOとしての経営観、裁判長としての紛争処理能力、
そして行政官としての秩序だった運営能力を併せ持たないと、コミッショナーにはなれません。NFLのインターンから
ここまで上り詰めて、表から裏まで知っていそうなグッデル氏にとっては、非常に大変だけど非常に遣り甲斐がある
ポジションじゃないかと思います。

# by nono_aibon | 2006-08-10 18:06 | NFL
2006年 08月 08日

ショットガン

アメフトのカリスマ篠竹氏が死去 (日刊スポーツ) - goo ニュース
元日大アメフト部監督、篠竹幹夫氏 死去していた(スポーツ報知)
篠竹幹夫さん死去:厳しく、時に優しく 日大アメフットの礎築く(毎日新聞)


このニュースを取り上げて非常に申し訳ないのですが、自分がフットボールに興味を持ち始めた頃には、
既に篠竹氏率いる日大フェニックスはゆっくりと下降路線を辿っていました。もっと言うのであれば、
日本の大学フットボール界では完全に今に続く「西高東低」の図式ができあがっていたのです。日大フェニックスが
ものすごい強いチームだった頃からやや外れた時期にフットボールのファンになったのですが、それでも
日大には篠竹氏というすごい監督がいること、その人物は「フェニックス」「ショットガン」といった名詞で
語ることができる人物であることは知っていました。

いろいろな評伝を読んでいると、DEF.DIVAの歌じゃないけどフットボールが「好きすぎてバカみたい」というか、
一生独身だったのはフットボールと結婚したからではないかとも思えてきます。選手だけでなく、グラウンド整備に
借り出された選手たちの父兄や、グラウンド周辺の住民をも巻き込んで(というより半ば迷惑承知の上で)、
それでも日大フェニックスを強くする、日本のフットボールを強くするという熱いものを持っていたのでしょう。
中途半端で今流行の「疑惑のなんちゃら」なんて言われないくらい、本当に強くなければならないという、
強迫観念めいたものが、選手以外をも犠牲にし、選手に対しては非常に厳しい言われる練習を課し、
時には鉄拳を振るわせたのではないでしょうか。

そうした、日本風の「根性」を前面に出しつつ、同時にフットボール監督らしく「策士」でもあったのが、
篠竹氏だったようです。その典型が「ショットガン」の導入です。いわば日大フェニックスの代名詞です。
篠竹氏が夫、フットボールが妻であるならばショットガンは大事な息子といってもいいくらいです。
1960年にNFLの49ersで生み出されたこの体系こそ(実際のプロトタイプはもっと前からあったようだけど)、
日本がアメリカに勝つことができるものと思ってこれにこだわった、言うなれば篠竹氏が父、フットボールが母で
その子供がショットガンじゃないかと思います。

練習の厳しさやさまざまなフォーメーションの確立といった一方で、度が行き過ぎたのかエキセントリックにまで
フットボールにこだわったことが、一部にはちょっと変な見方をされていたようです。しかしそれも強すぎたこと、
何度もチャンピオンになったからこその宿命じゃないでしょうか(今話題の某チャンピオンとはちょっと違うかも
しれないけど)。ただ、それもこれもフェニックスの、そして日本のフットボールのことを考えていたのだと思います。

ところで、日大フェニックスが日本のフットボール界にある意味革命をもたらした「ショットガン・フォーメーション」について、
改めて調べてみたら、こんな記事を見つけました。

Red Hickey, shotgun formation inventor, dies(NFL.com 2006/3/30)

「ショットガン・フォーメーション」とは、レシーバーがダウンフィールド内に広がる光景をショットガンから
弾が打たれる様子に例えて名付けられたのだそうです。そのフォーメーションをプロの世界において確立した
かつての49ersのヘッドコーチも、今年亡くなっていたのです。日米で「ショットガン」を広めたヘッドコーチが
同じ年に亡くなったというのも、運命を感じさせます。

# by nono_aibon | 2006-08-08 17:13 | その他スポーツ
2006年 08月 03日

ボールを湿らす、頭を冷やす(from"最強コンビ!!")

Cirillo believes Coors Field balls waterlogged(CNNSI)

メジャーリーグの薬物問題がまだ燻り続けているというのに、また新たな疑惑が突然出てきました。ブリューワーズの
ジェフ・シリーロによると、ロッキーズが本拠地で使うボールは、他の球場で使うものとは違う工作が加えられている、
らしいです。

ロッキーズのあるデンバーは標高1600メートル(1マイル)にある場所で空気が薄いことでも有名です。そのため、
球団発足当時からボールが非常に飛ぶことで典型的な「打高投低」のチームでした。しかし今年はなぜか完封試合が
これまで11試合(うちロッキーズが挙げたのが6試合)でメジャートップ(現地8/1現在)。あれだけ得点が入りまくった
球場なのにこれはおかしいと、ロッキーズにもいたことがあるシリーロは睨んでいるらしいです。

そこでシリーロはその矛先を5年前クアーズフィールドに導入された貯蔵箱(humidor)を犯人にしました。
"humidor"とは葉巻タバコを一定の湿度に保つための貯蔵箱のことらしいのですが、シリーロ曰く、ロッキーズの
スタッフはここにボールを貯蔵することでボールを湿らせておくのだというのです。そうなれば、ボールが乾燥した
空気に触れても打球はあまり飛ばないとのことです。シリーロはこの貯蔵箱が導入される前後にロッキーズに
在籍していたので、絶対に貯蔵箱が怪しいと睨んでいるわけです。決してブリューワーズのスタジアムが
「ミラーパーク」で、ロッキーズのスタジアムが「クアーズフィールド」だからお互いのビール会社の
ライバル心を駆り立てているということではないとは思いますが。

確かに、野茂がドジャーズ入団2年目のときにクアーズフィールドでノーヒット試合を達成しましたが、あのときは
試合前に雨が降ったことで湿気が多かったことが、打者が非常に有利なこの球場でノーヒット達成ができたとも
言われています。

しかし、それよりも残念なのはこうしたことを、あたかも敵の大将の首を取ったかのように記者に話すシリーロ自身です。
ブリューワーズ入団からロッキーズを去るまでの間、シリーロは非常に堅いバッティングをする選手として、特にファンタジー・
ベースボールの愛好者の間で人気がありました。愛好者たちは、シリーロを自分のチームに入れておけば悪くても
2割8分くらいは打ってくれるので、現実世界では人気のないチームにいたこの選手に注目していました。

しかしナショナルリーグからアメリカンリーグのマリナーズに移ったとたんに打率が急降下。レギュラー出場をして
初めて.250を切る成績を出してしまいました。恐らくはアメリカンリーグの投手に慣れていなかったのが痛かったのだと、
自分は思うのですが、それ以降は年齢による衰えもあるのか、レギュラーで使ってもらえない控え選手になりました。
昨年からブリューワーズに来て、今年は出る試合ではそれなりに打っているようですが(.321)それ以前にレギュラーでは
出ていません(71試合出場)。

その中でこうした発言がデカデカと出されてしまうと、特にすばらしい選手だった頃を知っている身としては残念というか、
シリーロ氏はどうしちゃったのかなと思ってしまいます。シリーロは「メジャーリーグは調査すべきだ」と必死なのに対し、
両チームの監督からは、そんなアホなこと言う暇あるなら練習しろ、ぐらいの態度をされているのを見ると、チョイ悪どころか
単なる悪あがきにしか思えてきません。ボールを湿らすのも重要かもしれないけど、シリーロには頭を冷やしてもらいたいです。

# by nono_aibon | 2006-08-03 12:07 | MLB
2006年 08月 01日

Land of Orz

ヤンキース アブレイユ外野手を獲得 (スポーツニッポン) - goo ニュース
Phils make deals with future in mind(MLB.com)


今年のトレード期限がようやく過ぎました。"Inactivity at deadline is biggest news"と言われるくらいに、
今シーズンは思っていたほど大物の移籍が相次いだという年ではありませんでした。ただその中でも、元フィリーズの
ボビー・アブレイユとコーリー・ライドルがヤンキーズへトレードされたのは大きなニュースでしょう。特にアブレイユは
非常に「空気を読める」打者であり、かつ松井とシェフィールドという主力を怪我で欠いているヤンキーズにとっては、
非常に欲しい外野手です(シェフィールドは今シーズン限りでヤンキーズを去る可能性が高まった?)。

一方でフィリーズは今年もまたプレイオフ進出を果たせぬままシーズンを終えようとしています。思い起こせば、
2002年シーズンオフ、それまであまり大型補強をしなかったフィリーズが突然、大金を出してでもプレイオフ進出を
目指すのだと宣言しました。どうしてもブレーブス王朝に風穴を開けたかったのでしょう。そこでフィリーズは、
ミルウッド、ワグナーという先発と抑えの大物を獲得し、打つ方ではジム・トーミを獲得し、なぜかデビッド・ベルまでも
獲得してしまい、これでプレイオフに行くことができるだけの戦力ができたと思っていました。

これにより、確かにそれまでの借金常連チームからワイルドカードでのプレイオフ進出を狙える位置にまで
勝利数を積み重ねることができるチームになりました。しかしどうしてもあとひとつの押しが足りなかったため、
ワイルドカード争いになるとマーリンズやアストロズに負けてしまいました。そのうちに監督が変わり、球場も変わり、
そしてミルウッドが去り、トーミが去りました。どちらも移籍先(ミルウッドは2回チームを変わっているけど)では
優勝争いのキープレイヤーとしてがんばっています。

一方のフィリーズは、陰気なラリー・ボアから引き継いだ2年目を迎えた「陽気な赤鬼」チャーリー・マニエルの戦術に
まだ慣れていないのか、それとも投手陣が不調だからなのか、今年はイマイチパッとしない成績でここまで
来てしまいました。フィリーズが5割以下でモタモタしている間にフィリーズ以上に大補強をしたメッツが、
投資した以上の勝利数を重ねてしまい、もはやディビジョン優勝へまっしぐら。そしてフィリーズは白旗を
挙げざるを得なくなり、まず(ぜんぜん話題になっていないけど)ベルをブリューワーズへ放出し、そして大物
アブレイユをライドルと共にヤンキーズへ放出しました。それでもまだフィリーズにはジミー・ロリンズや
ライアン・ハワード、チェイス・アトリー、パット・バレルという要となりえる選手がいますが、ヤンキーズから獲得した
若手と共に、またプレイオフ目指して1からやり直しという感じにもなっていまいました。

ただ、こうやって振り返ってみたら、これがフィラデルフィアの運命なのかとも思ってしまいました。どうしても
プレイオフまたは優勝を目の前にして負ける運命にある都市。例えばNFLのイーグルスは、NFCチャンピオンシップで
負け続け、テレル・オーウェンスを獲得してスーパーボウルに進出したのが運の尽きでした。オーウェンスに半ば
荒らされたイーグルスは昨シーズン途中にチーム崩壊。NBAの76ersも、アレン・アイヴァーソンを獲得して以降、
ファイナルでは跳ね返され、クリス・ウェバーで補強してもプレイオフぎりぎりという成績。

そんなフィラデルフィアは、4大スポーツが本拠地としている街で最もチャンピオンから遠ざかっている街と
言われています。それぞれのチームが最後にチャンピオンになった年は以下のとおり;

フィリーズ:1980年
イーグルス:1960年(ただし旧NFL時代)
76ers:1983年
フライヤーズ:1975年

つまり20年以上もチャンピオンになったチームがいない街なのです(その間にチャンピオンになったのは「ロッキー」だけ?)。
それだから、優勝を渇望するフィラデルフィアにとって、アブレイユの移籍は落胆以上のものであると同時に、もう一度
プレイオフ、チャンピオンを目指すための転換点となることでしょう。

# by nono_aibon | 2006-08-01 16:46 | MLB
2006年 07月 31日

潮時(from"最強コンビ!!")

選手会 日米野球打ち切りを要望 (スポーツニッポン) - goo ニュース
プロ野球:「日米野球、今年で最後に」 選手会がNPB側に要求(毎日新聞)


WBC開催発表の頃には、いろいろな不平不満を述べて参加辞退までちらつかせていたわりには、
「WBCの実現で日米野球の役目は終わった」といわれるとやや説得力がないのですが、確かに
日米野球という2年に1度の「花試合」はそろそろ役割を終えたことは事実でしょう。

戦前かの有名なベーブ・ルース率いるメジャーリーグオールスターチームの来日以来、日本では
数多くの日米野球が行われてきました。その当時は、戦前ならば長い船旅、戦後はいまよりも長い
飛行機の旅で体の大きいメジャーリーガーたちが日本プロ野球相手にレベルの違いを見せつけました。
日本のファンにとっても、ほとんど生どころかテレビでも見ることがないようなスター選手に接して
興奮していたことでしょう。

1990年に今の日米野球での形式になりましたが、しばらくの間はまだ興行的色彩が強いものでした。
しかし、日本人の本格的なメジャーリーガーが誕生したり、逆にメジャーリーグが日本で開幕戦を行ったり
し始めると、オフシーズンにわざわざ見世物としての日米野球(そしてメジャーリーグのマーケット開拓の
日米野球)が必要かという疑問が出てきました。

同時に日本人のスター選手が次々とメジャーリーグに渡っていったことで、日本人にとってメジャーリーグは
手に届かないスポーツではなくなりました。ほぼ毎日のようにテレビ中継されるし、格安な航空券を手に
入れればアメリカにも観戦することができるし、インターネットでも試合を見ることができるようになりました。
そこにあったのは、日本人選手が、別に日本を代表しているわけじゃないけどあたかもそうであるかのように、
アメリカで戦っている姿でした。メジャーリーグを身近に感じるようになったことで、人々は顔見世ではない
真剣な試合を求めてきました。

そこで出てきたのはWBCでした。一部ではメジャーリーグの宣伝に他ならないだとか、アメリカのアメリカによる
アメリカのためのイベントと揶揄する向きが特に日本では起こりました(個人的には、「アメリカの~」という
考えは全く違って、それを言うのであればむしろアメリカ国内で多数派になり出したラテン系の人々にMLBを
売り込もうとしていたんじゃないかと)。しかし、ここでわかったことは、MLBの渉外担当役員が言うように
「ナショナルチームのあるスポーツは非常に盛り上がる」ことでした。WBCには、国を背負った選手たちが
真剣に戦う姿があり(少なくとも開催国であるアメリカにはそこまでの姿勢を感じることはなかったから、
アメリカ国内では印象の薄い大会だったように思う)、だからこそボブ・デビットソンの誤審で日本中が
あれだけ大騒ぎしたのです。

残念ながら、日米野球はこの範疇には入らない、興行試合なのです。日本側は何人かの外国人が
含まれているけど、ほとんどが日本人のプロ選手で構成されるのに対して、アメリカ側は、そもそも
「アメリカ側」ではなく「メジャーリーグ側は」なのですが、アメリカ以外の国籍の選手が多く、その中には
日本国籍の選手までいる自体となっています。顔見世としては十分に楽しめる内容かも知れませんが、
顔見世ならば日米野球でなければならないという理由も薄れました。メジャーの威信、日本プロ野球の
威信を賭けて戦うといえば聞こえはいいのですが、ボーダーレス化に反比例するように国家の帰属性が
高まる時代では、人々はそんな威信では物足りなさを感じているのです。そもそも、日米野球で仮に
誤審があったとしても(日米野球ではメジャーとNPBから2人ずつベテランの審判が選ばれます)、
果たしてデビットソンのときのような盛り上がりが上がるでしょうか。

この流れで行けば、どうやら今年の秋が最後の日米野球となりそうですが、もちろん自分もどこかの
試合を見に行くつもり満々です。いくらテレビやネットで試合を見れるようになったといっても、生でメジャーの
選手たちを見るのとは違います。しかしながら、「選手を見る」のと「試合を見る」のとは、もはや必ずしも
イコールではなくなったようです。

# by nono_aibon | 2006-07-31 18:22 | MLB
2006年 07月 23日

チャンス!チャンス!ブギ

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MLB=ブレーブス、インディアンスからウィックマン投手を獲得 (ロイター) - goo ニュース
Wickman a boost to Braves' bullpen(MLB.com)
Wickman doesn't help Braves all that much (FOX Sports)


つい1ヶ月くらい前、多くの評論家は「ブレーブス王朝は終わった。これからはメッツの時代だ!」と叫んでいました。
6月の成績で、負け数が勝ち数の倍以上で、かつメッツに10ゲーム差以上離されているならば仕方ないことでしょう。
そしてこの当時、ついにブレーブスは大物選手を放出する側に立つのではないかとすら言われていました。誰もが、
今シーズンのブレーブスはもうあきらめたと思っていたのです。

しかし、7月に入りそれこそ「打って」変わって常勝チームになりました。そしてそのときブレーブスは気づいて
しまいました。ディビジョン優勝はメッツに明け渡しても、まだワイルドカードならばポストシーズン進出は可能であると。
15年連続ポストシーズン出場を果たしていたブレーブスは、ワイルドカードという制度があったことすら忘れて
いたように思えます。そこで最も基盤の弱いリリーフ、特にクローザーを固めるため、インディアンズから、
ボブ・ウィックマンをトレードで獲得しました。

ブレーブスは、現地土曜日の時点でワイルドカード争い5.5ゲーム差につけています。メジャーリーグであれば、
5ゲーム前後はまだまだ十分に射程距離の範囲内です。勝率なんて考えてはいけません。いくら5割以下でも、
チャンスがあるならば追っかけるべきです。

昨年、ナショナルリーグのウェストが5割ぎりぎりでパドレスがリーグ優勝を決めたということがありましたが、
今年もこれまでのところそれに近い状況が展開されています。特に日本人が大好きなマリナーズを含む、
両リーグのウェストとナショナルリーグのワイルドカード争いでは、5割以下でもディビジョン優勝または
ワイルドカードでの進出する芽が十分あります。逆に同じ5割以下で、ウィックマンを放出したインディアンズは、
いっぱい期待されていましたが、ディビジョン内でもワイルドカードでも今年はあきらめざるを得ない位置ですので、
ウィックマンを放出して若くて攻撃センスがあるキャッチャーを獲得することで、来期以降の巻き返しを狙います
(これはヴィクター・マルティネスのコンバートを意味している?)。

昨年の7月末のトレード戦線では「買い手市場」と言われていましたが、それは今年も同じです。もしかしたら、
これからもしばらくは「買い手市場」のままじゃないかと思います。それはトレード市場に大物がいないからでは
ありません(今年でいえばソリアーノの動きが気になるわけですが)。7月末の段階でプレイオフを狙うことができる
チームが多いため、例え5割以下でも看板選手を放出することをためらう傾向があります。ブリューワーズの
カルロス・リーもこの夏の大物とされていますが、ブリューワーズもまだポストシーズンを狙える位置にいる以上、
放出する意思はない模様です(というより個人的にも今シーズン中は残すべき)。それでもあれだけの打力を
ほっておけないチームは、リー獲得に必死になっています。

これまで夏のトレードではそれほど動くことのなかった今回のブレーブスのトレードは、買い手市場では早めに
動いたほうがいい、特にクローザーはアストロズやカーディナルスのようなプレイオフ有力のチームの中でも、
やや苦しんでいるチームがある中では、打線が復調している間に弱点を強化すべきという典型例でしょう(そのことと、
ウィックマン獲得がいい選択だったかというのは別問題)。トレード期限まであと1週間とちょっとしか残っていませんが、
今のチーム状況や個々の選手の契約などと勘定して、この買い手市場をどう乗り越えるかで10月の過ごし方と、
GM自らの首が決定します。

# by nono_aibon | 2006-07-23 13:01 | MLB
2006年 07月 11日

Scape"Goat"

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No Cub is an island(ESPN)
The Cubs have to fire Dusty(CNNSI)
Baker, Manuel are managers on the hot seat(CNNSI)


ついこの間メジャーリーグが開幕したかと思ったら、早いものでもうオールスターブレイクを迎えました。思い起こせば、
今シーズンの初め、カブスは絶好調のスタートダッシュを切りました。地元で宿敵カーディナルスを3タテしたことも
ありました。しかしながら、その勢いは早々になくなり、今やダスティ・ベイカー監督率いるカブスは100敗ペースに
向かってチームのムードも低下しています。センターのホアン・ピエールは、ここ最近のチーム状況を「向かっていこう!
という様子がない十分な兆候が見られる。シーズン当初はそうじゃなかった」と言うほどです。

そうなれば、監督の進退に話が及んでも不思議ではありません。同時にベイカーの粗探しも出てくるのがこの時期。
例えば、ベイカーは先発投手を長く使いすぎる、ベイカーは若手を使うことより自分のお気に入りの選手を使いたがる、
ラインアップをあまりにも変えすぎる、実況キャスターとひと悶着を起こす、などなど。

確かにチーム低迷の原因のひとつに監督の采配を取り上げるのは仕方ないことでしょう。でも、今の戦力を見て、
どの監督であればプレイオフ争いのできるカブスにできるのかと聞かれて、答えを出すことができる人はいません。
先発投手陣ではマーク・プライアーとケリー・ウッドがどちらか一方あるいは2人とも1シーズン活躍できる年が
あったかといえば、DL入りしている方が圧倒的に長いし、だからといってこの2人を見捨てることはない。その上で、
ローテーションピッチャーはどんどんチームを離れていく。一方で攻撃陣は大した補強に失敗するか、できたとしても、
怪我で戦列を離れる選手が多く、思うようなラインアップを組むことができないのが、カブスの現状です。

それもこれも1945年のヤギの呪いが悪いと決め込んでしまえば楽なのですが、一方で大きな変化を起こすような
環境を作り出せないカブスという姿があるようにも思えます。プライアーもウッドも非凡な能力のある選手ですが、
ローテーションよりもDLに入る期間が長ければ思い切って出すべきだし(一部では今月中にマダックスの放出も
あるのではとも言われていますが)、マイナーにいる若い選手がどんどん出てきてもいいはずだし、何よりも、
カブスがどういう特徴を持つチームになりたいのかがわからないのです。

同じシカゴにあるホワイトソックスは、とにかく長打力だけに頼る野球から監督を変えて流行のスモール・ベースボールに
徹することで常勝チームに変化し、それこそシカゴの人の流れを変えるくらいになりました。今のカブスは言うなれば
蔦に絡まって動くことができない状況です。正直なところ、たまに強くなる程度の「弱さ」がチームカラーであるし、
リグレーフィールド目当てで来るお客さんが多いです。ただ、ここのところいわゆる「古豪」「名門」のチームが復活し、
特に今年は10年以上低迷していたタイガースがここまでものすごい好成績を挙げていることもあり、余計にカブスの
弱さだけが目立っています。

結局、監督を首にしろというのはあまりにも簡単ですが、本当にカブスの復活を望むのであれば、もっと徹底的な
大手術が必要のように思えます。弱くても人気があればそれでもいいのだろうけど、それでも自分が生きている間には
ワールドチャンピオンになるカブスを見たいのも事実です。ベイカーは好まれている選手にとってはものすごく
いい人物らしいですし、プレイオフやワールドシリーズまでチームを率いた実績がある、注目度の高い監督で
あることには変わりありません。ベイカーが解任されても致し方ないとは思いますが、ベイカー解任程度で
カブス再興が実現すれば、某ミサイル発射に対しての某国大統領の発言じゃないけど、「大騒ぎしすぎ」です。
いずれにしても、ベイカーの去就はオールスター明けがヤマ場です。

# by nono_aibon | 2006-07-11 14:49 | MLB
2006年 07月 03日

Bay (and Sanchez) Watch

イチローが6年連続球宴 大リーグ、ファン投票で (共同通信) - goo ニュース
AMERICAN LEAGUE ALL-STARS
NATIONAL LEAGUE ALL-STARS(いずれもCNNSI.com)
Bay, Sanchez tabbed as NL All-Stars(pirates.com)
Sanchez erasing doubts with stellar play, All-Star selection(Pittsburgh Post-Gazette)


オールスターゲームというものは、選手を選んでいる間がいちばん興奮するものかもしれません。今年も7月になり、
メジャーリーグのオールスターが発表されました。いろいろと議論の余地があるに違いありませんが、ピッツバーグで
開催される今年のオールスターの選手発表で特に注目したいのは、ジェイソン・ベイとフレディ・サンチェスです。

オールスターのファン投票がはじまってからしばらくした後、某スポーツニュースサイトのコラムニストがこのような
ことを書いていました。曰く、今年のオールスターはピッツバーグで開催されるけど、その地元であるパイレーツには
オールスター級の選手は見当たらない。観客の数だってスティーラーズのミニキャンプを見に来たファンの数と
大して変わらない、と。それでも、メジャーリーグのオールスターは各チームから最低1人はファン投票あるいは
監督推薦から選ばれるので、地元開催だからといってパイレーツの選手が誰も出ないということはありません。

しかし、このコラムを読んで発奮したのか、パイレーツ球団とファンはここから猛チャージを仕掛けました。5月末にあった
最初の中間発表では、ジェイソン・ベイという外野手の名前は上位15人にすら入っていませんでした。その位置から、
一気に票数を伸ばしはじめ、結局はナショナルリーグ外野手部門で1位通過しました。この(おそらく)歴史的な
大逆転劇の裏には、球団が行った大キャンペーンにファンが呼応してくれたものもあるでしょう(日本でいうならば、
例えばヤ○ルトおばさんが組織票を入れたというような、ほぼ完全な親会社頼みの選挙戦は恐らくないはず)。

でも、ファンのバックアップだけではこれだけの票を集めることはできるわけでもなく、ちゃんとベイの成績がいいという
裏づけがあってこその大量得票だったと思います。チームの2004年新人王でもあるベイは、7/2終了時点で
打率.279で20本塁打57打点という成績は、オールスターの外野手としては決して悪い数字ではないでしょう
(83試合終わって三振が既に75というのは決して良いとは言えないが)。昨年のオールスターのホームラン競争では、
無理矢理カナダ代表として出場させられ、1本もホームランを打てず終わり、情けない意味で印象付けてしまいましたが、
今年は本番のオールスターでいいところを見せつけてほしいものです。

一方でチームの「投票しよう!」キャンペーンの恩恵を受けたのがサンチェスです。というよりも自分の中でもシーズン中の
印象がかなり薄い選手なのですが、オールスターの投票用紙に名前が載っていなかったようです。元々ジョー・ランダの控えで
(そもそもパイレーツがランダを獲得していたことすらうっすらとしか覚えてませんが)かつユーティリティプレイヤーだったため、
名前がなかったとしてもおかしくないでしょう。しかし、ランダが怪我をし、サードの先発ポジションを奪って以降、
特に打撃面で目覚しい活躍をし、7/2終了時点では、首位打者の常連ガルシアパーラを抑えてナショナルリーグの
首位打者(.363)を打っています(これはリーグや打数は違うけれども現時点では.359のイチローよりも上)。開幕前に、
自分は今年何打席立てるかということを考えていた頃と比べて一変しています。

ファンもそれだけの活躍をしっかり見ていたのか、メジャー最多の856,685票もの記入票(write-in)を獲得しましたが
(恐らくピッツバーグとその周辺部からの票が9割近く占めているはず)、同時に、ナショナルリーグの監督を務める
フィル・ガーナーもサンチェスの活躍をチェックし、自ら推薦したことも大きいでしょう。

やはりこうした結果が見られるのは、1年に1回でかつ各都市持ち回りで開催されるメジャーリーグのオールスター
ならではの選挙運動であり、そういう形式で行われるからこその盛り上がり方なのだと思います(でもピッツバーグは
つい最近、12年前にオールスターがあって、12年以上もオールスターが来ていない都市も結構あるとは思うけど)。
同時に、数少ないチャンスを逃さず活躍し、結果として、数少ないオールスター選手という称号をもらうことができることも、
大げさに言えば、メジャーリーグらしいハングリー精神じゃないでしょうか。そう考えると、オールスターを選ぶことや、
オールスターに選ばれることが価値あることなのかもしれません(実際の試合の結果はどのようになったとしても)。

# by nono_aibon | 2006-07-03 17:28 | MLB
2006年 06月 30日

複雑かつ余裕の出迎え(from"最強コンビ!!")

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Pedro rocked in return to Fenway; Red Sox rout Mets(ESPN)
The good son returns home(ESPN)


メッツのペドロ・マルティネスがボストンに帰ってきました。ロサンゼルス、モントリオール、ボストン、
そしてニューヨークと渡り歩いているけれども、やはり人々の記憶の中で最も印象的なのは、レッドソックスの
ユニフォームを着て投げている姿でしょう。

今シーズンの初めにヤンキーズへ移籍したジョニー・デーモンが初めてボストンに現れたとき、
ボストンのファンがどういった反応を示すかということが話題になりました。あのときはデーモンが
ライバルチームへ移籍したことですごいブーイングが起こるかもしれないとも思われていましたが、
デーモンが最初の打席でヘルメットを取った瞬間、ブーイングが歓声に変わりました。

2004年のもう一人のヒーロー、マルティネスがマウンドへ向かったときには、リーグが違うこともあってか、
ブーイングは起こらずむしろ「待ってました!」的な歓迎を受けていました。しかし1回裏いきなりトップの
ケビン・ユーキリスにセンター返しのヒットを打たれました。このとき、スタジアムでは「ユ~~~」という
大きく低い声が響き渡りました。これを聞いた何も知らないNHKのアナウンサーは「ユーキリスがヒットを
打ったのにブーイングが起こっている」と伝えました。もちろんそんなわけはなく、アナウンサー氏も後で
これが「"ユー"イング」だと気づきました。

しかしながら、その後の投球を見ていたらこれがブーイングとまではいかなくとも、ボストンのファンにしたら
ショックすぎるマルティネスの凱旋登板だったのではないかと思えてきました。真ん中から高めにボールが浮き、
そこを痛打された上に、ピッチャーゴロでも自らの一瞬の判断ミスで理想的なアウトを奪えない、おまけに、
レフトを守るルーキー、ラスティングス・ミレッジのエラーで足を引っ張られ(ミレッジは前日にも
お粗末な守備をしていましたが、あれではメジャーに残り「続ける」(lasting)ことができないかも?)
3回8失点で降板。そうなるとスタジアムからは嫌みったらしい"A-Rod"コールをパクッた"ペド~ロ"コールが
起こったようなのですが、心の片隅では、凱旋登板でこんなマルティネスを見たくなかったと、
思っていることでしょう。

とにかくこの日のメッツはぜんぜんいいところナシでした。一方のレッドソックスはヤンキーズよりもっと
上にいてもおかしくないのではと思わせるチームになっています。この試合に勝って11連勝というのは、
インターリーグでメッツ以外5割以下が並ぶナショナルリーグ・イーストとの対戦で儲けているというのも
考えられますが、15試合連続無失策というレッドソックスのイメージに合わない記録まで立てていました。

もうひとつ良かったと思うのは1・2番のユーキリスとマーク・ロレッタです。どちらもものすごく足が速い
というわけではないですが、選球眼の良さと三振の少なさで出塁することに徹している点でメジャーらしい
1・2番じゃないかと思います(ユーキリスは有名な『マネーボール』で既に三振の少ない打者として登場済み)。
この2人が得点圏まで行けば、オルティーズ、ラミネス(今年は放出話が出ていない!?)が確実にホームへ
返してくれるので、この2人は地味ながらも堅実なトップバッター陣じゃないでしょうか(ヤンキーズと違い
中軸にけが人がいない点も、現在のところレッドソックスやや有利な状態だと思います)。

もしかしたらこの2チームがワールドシリーズで当たる可能性もありますが、仮にそうなった場合、
マルティネスはボストンでどのような迎えられ方をするのかが興味出てきました。そのときまでには、
マルティネスも本気モードでレッドソックスにぶつかってきたら「"ユー"イング」じゃなくて本当の
「ブーイング」が響き渡りそうです。

# by nono_aibon | 2006-06-30 11:48 | MLB
2006年 06月 28日

クレメンス復活祭

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Robertson outduels Clemens as Tigers win 15th of 17(ESPN)
Tigers ground Rocket, Astros(MLB.com)


もう先週の金曜日(日本時間)の話になります。ちょうどドイツで日本代表とアメリカ代表が共に決勝トーナメント進出を
決められなくなった後の話です。日本では金曜日の早朝に試合が終わったこともあって、どことなく重苦しい空気で
朝を迎えていましたが、現地時間22日木曜日の午後に結果がわかったアメリカではサバサバと次のお祭りへの心準備が
始まっていました(というより国民の半分はワールドカップがドイツで行われていることを知らない国だから)。
6月「22日」に22番の背番号を付けてロジャー・クレメンスの22年目のシーズン初先発の試合を向かえることになりました。

自分は日本時間の23日は忙しくて実際にこの試合を見たのは24日になってからですが、実戦からかなりの間離れていて、
マイナーでそれなりの準備をして望んだ今季初登板としては、クレメンスはいい出来だったと思います。3回表に連打されて
失点しましたが、それ以上にアストロズが5回までに2併殺で、ツインズ先発の若いリリアーノからチャンスらしいチャンスを
奪えなかったことが、クレメンスとクレメンス復活祭を見に来た超満員のファンに対してかわいそうでした。

この試合で一番印象的だったのは、三振を奪ったシーンではなく、4回表に3-6-1の併殺を奪ったシーンです。
9ヶ月前ではできなかった、クレメンスがバッター走者と競争して1塁まで走って併殺を取り雄たけびを上げました。
この試合、というより今のクレメンスではもはや90マイル以上出し続けるのもやっとであり(この試合での最速球は
92マイルだったと思います)、コーナーワークでしのぐ投球術に徹していたので「ロケット」というよりは「こだま号」
ぐらいの印象を受けました。逆に併殺を奪ったシーンでは、昨秋にはほとんど走れなかったことを考えたら、よくこの年齢で
ここまで回復させて実戦モードでいられるなと思わされました。

もうひとつこの試合で感じたのは、アメリカ人はクレメンスが大好きなんだなということです。これはNFLで言うなれば
ブレット・ファーヴにも通じるところですが、見たところの威圧感と共に、何かを起こしてくれるだろうという期待感、
そしてそれらからにじみ出てくる力強さがアメリカ人を引き付けているように思えます。クレメンス以外にも、
大ベテランの域ですばらしい動きをする「生きる殿堂入り」選手は他にもいますが、本当に力強いものを好む
一般的なアメリカ人であれば、クレメンスのような選手に注目せざるを得なくなるのではないかと思いました。今の日本の
スポーツ界では、クレメンスぐらいの年齢でがんばっている選手はいても、クレメンスほどのオーラを出している選手は
ちょっと見当たらないでしょう。どうしても「中年の星」というオヤジ臭さプンプンな表現か、今流行の「チョイ悪オヤジ」という
力強さとは遠い表現になりかねないのではないでしょうか(「チョイ悪オヤジ」な選手はまだ出てきていないようだけど)。
ん、クレメンスにはオヤジ臭さがないのか。

さて、クレメンスが復帰してアストロズがナショナルリーグのプレイオフ進出できるのかという問題があります。
今日もクレメンスはデトロイトで「地球上最も熱いチーム」タイガース戦に先発しました。内容は決して悪くないどころか、
むしろすごく良かったようです。ただ、打線の援護がなかったこととに加えて審判のジャッジに振り回されたこともあり、
7回途中で審判に怒りをぶつけながら降板しました。そう考えると、クレメンスがアストロズ浮上の鍵を握っているのではなく、
クレメンスは昨年と同じような働きをしてくれれば良く、むしろクレメンスの有無を問わず、シーズン序盤と比べても
落ち気味の打線がしっかり援護してくれるかにかかっているのではないでしょうか。復活すべきはアストロズ自身でしょう。

# by nono_aibon | 2006-06-28 15:18 | MLB
2006年 06月 18日

東部新秩序

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Braves in unfamiliar territory (Fox Sports)
It's Over(CNNSI)
Losing arrives with a thud for Braves(The Atlanta Journal-Constitution)


今シーズンほど、積極的な補強を行ったチームが上位争いへ見事なまでに絡んでいるシーズンも珍しいでしょう。
その中でも賛否両論があった大補強を行ったメッツの変貌ぶりがあまりにも目立っています。これまで補強をしても
大して効果が上がらなかったことから、どーせ今回の大補強も意味無いだろうという悲観論をそっちのけて、
メッツはナショナルリーグ・イーストで2位フィリーズに10ゲーム近く引き離して圧倒的な強さを見せ付けています。
先発陣はやや駒不足かもしれないけど、デルガド、ライトに加えて調子が上がってきたベルトランの中軸陣が
攻撃を引っ張っています。そんなものだから、セカンドを守っていた日本人をロッキーズへ放出するくらいの
余裕も生まれるというものです。

一方でメジャーリーグ屈指の優勝常連チームであるブレーブスの影が完全に薄いものになってしまいました。
もともとスロースタートなチームで、今頃まだ首位にいなくても、「試合巧者だから時期に首位になって気づいたら
優勝していますよ」と言われ続けてきました。しかし、今年のブレーブスは昨年と違って打てない(三振数はリーグ3位)、
ブルペン陣は確固としたリリーフ投手がいないために磐石ではない、そしてこのチームの十八番であるマイナーから
上げてきた若手選手が今年は思っているほどに働いていないのがその要因でしょう。特にリリーフ陣は、ジョン・スモルツが
抑えから先発に戻って以降の悩みの種であります(今となれば、スモルツ以外に抑えができる選手がいなかったこと自体、
実はクローザー探しの袋小路にいたようにも思えますが)。

インターリーグに入る前に行われたディビジョン最下位のマーリンズとのシリーズではマーリンズにスウィープされ、
最下位マーリンズと3位ブレーブスとの差が1ゲームにまで縮まっています。このシリーズの前後から、ブレーブス王朝の終焉、
メッツ時代の始まりという声が大勢を占めています(「メッツ時代」が来たかどうか判断するには時期尚早じゃないかと
思うのだけど)。

そして、もともとシーズン途中に大物選手の獲得に走ることはそれほどなかったブレーブスが、今度はシーズン途中に
大物選手を放出するのではないかとにわかに噂されだしています。その標的のひとりが、トレード拒否条項を持っていない
ティム・ハドソンだと言われています。ハドソンはジョージア州生まれということもあり、自らの望みもあって、西海岸の
アスレティっクスからブレーブスへ移ったはずなのですが、アスレティっクス時代と同じく放出が噂される選手として
名前が挙がってしまうのも皮肉な感じがします。まだ契約期間が数年残っていることもあって、今年中にハドソンが
放出される可能性は低そうですが、ケガが多いため契約年数すべてを全うするかは微妙でしょう。またハドソン以外にも
来シーズン以降にフリーエージェントになる主力選手が多く、その上オーナーがタイム・ワーナーからリバティ・メディアへ
変わることもあり、このあたりでチーム編成が変わる可能性は高まっています。

王朝をずっと支えてきたジョン・シュウォルツGMも1990年のシーズン終了後にGMへ就任以降、この時期にこのような
成績にまで落ちていたことがほとんどなく、「こうした状況には不慣れです」と言うほどなので、ここからもう一度ワイルドカードを
目指して立て直すのか、来年に向けて少しずつ舵を向けていくのか悩むところです。正直なところ、今年のブレーブスは
この後大補強をするか(特にリリーフ陣だろうけど)、またマイナーから次々と活きのいい若手を供給しまくってもらうか、
メッツが大コケしない限り、ポストシーズンはないと見ています。メッツの大補強のインパクトがここに来て意味を
持ち出してきたように思えてきます。

# by nono_aibon | 2006-06-18 03:37 | MLB
2006年 06月 14日

Big Lesson(from"最強コンビ!!")

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QBロスリスバーガー交通事故で骨折 (日刊スポーツ) - goo ニュース
Big Ben lucky he can learn from this (Fox Sports)
Roethlisberger's next ad? Wear a helmet (ESPN)
Wake-up call Roethlisberger's crash hopefully will provide lesson (CNNSI)


法律用語に「代替債権」「非代替債権」というものがあります。「代替」つまりひとつがだめになったとしても
代わりが存在するかどうかという区別です。「非代替債権」の大きな特徴としては譲渡性、つまり他人にその権利を
渡すことができません。その本人でなければできない可能性が高い「債権」なのです。

ベン・ロスリスバーガーはスティーラーズのエースQBとして代替性がない、「ビッグ・ベン」のニックネームどおり
非常に重大な非代替債権です。そのロスリスバーガーがピッツバーグで自身の趣味でもあるハーレイに乗っていたところ、
自動車と衝突事故を起こしました。現在のところでは、顔の一部を骨折したようですが、頭部や脚などはひどく怪我を
している様子もなく、手術も成功し安定した容態でいるようなので、まずは一安心。

しかし、この事故のときだけでなく普段オートバイに乗るときですらヘルメットを被っていませんでした(一部報道では、
オートバイの免許も実は持っていなかったらしい)。ペンシルバニア州では、オートバイを操縦するときには、
ヘルメットを被らなくてもよいらしいので、その観点から見ればロスリスバーガーは法律破りではありませんし、
本人も「なぜヘルメットを被らないのですか?」とかつて聞かれた際に「州法では被らなくていいから」と、
普通に答えています。

これまでを振り返ると、ロスリスバーガーのNFLでのキャリアはかなり恵まれていたといえるでしょう。
もともと控えQBとしてそれほど高い順位でドラフトされたわけでもないのに、当時の先発QBの怪我により
(この場合の怪我は試合中のもの)先発QBになってから、怒涛のことく勝ちまくってきて、昨年はAFCの
チャンピオンシップまで行き、今年はスーパーボウル優勝。一方では試合中に怪我をしてでも完治まで至らない中、
先発に戻りチームを引っ張っていくような力強さも人気選手になった要因のひとつでしょう。

一方でロスリスバーガーは運がいい選手だとも言われます。QBの運動能力として何か突出したものがあるとは
必ずしも言えず、ロスリスバーガーがここまで勝ち運に恵まれているのは、スティーラーズのオフェンスシステムの
おかげであってり、能力の高いレシーバーのおかげだというのです。

それでも、今回の事故は運がよかったという程度では済まされません。ここ最近だけでも何人かの選手が
オートバイで事故を起こし、その後戦列に復帰しても大した成績を収められていないか、事故による怪我で
戦列から離れてしまうことがあります(ドジャーズのジェフ・ケントがこの例)。別にスーパーボウルの優勝で
浮かれていたというわけではないでしょうが(実際のところ、スーパーボウルではふがいない成績だったこともあり、
試合後ロッカールームでロスリスバーガーはあまり騒いでいなかった様子)、スーパーボウルリングは事故から
身を守るほど万能ではなく、若くして優勝したからこそ余計に自分自身に気を使っていかなければならないと、
ロスリスバーガーは術後の病院で思っていることでしょう。そういた教訓を得たということでは、運がいい選手です。

同時に今回の事故は、州法いかんを問わず、ヘルメットなしでのオートバイの運転がどれだけ危険なものかを、
スター選手が身をもって表現してくれたという意味では、逆説的かもしれないけど、意義があったように思えます。
次のロスリスバーガーのCMはヘルメットを被ってのオートバイのCMかもしれません。

# by nono_aibon | 2006-06-14 15:26 | NFL
2006年 06月 01日

Roger('s) Throw Back

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MLB=クレメンスが復帰、アストロズと契約 (ロイター) - goo ニュース
Rocket relaunch: Clemens rejoins Astros(ESPN)
The Rocket's impact(ESPN)
Doubt Clemens at your own risk(CNNSI)
Astros win Clemens sweepstakes, Yanks lose(Fox Sports)


メモリアルデーが終わったアメリカでは昨年の秋ごろに始まったドラマシリーズがだいたい終わりを迎えた頃でしょう。
ちょうどそれと同じくして、ロジャー・クレメンスの復帰というドラマのサードシリーズも、地元球団アストロズへ復帰するという
「特に驚いていない」(ヤンキーズ監督ジョー・トーリ)結末で終わりました。ヤンキーズやレッドソックスという、大物採りでは
お馴染みどころや、同窓生がオーナーをしているレンジャーズより、ふるさとのチームであり昨年自分の力不足で
ワールドチャンピオンを逃したアストロズを選んだのは、何も驚くことではないでしょう。

クレメンスの復帰は、少なくとも5割前後の勝率であえいでいるアストロズにとっては福音かもしれません(個人的なことだけど、
だいたい昼間に届くアストロズの試合結果メールを見た時の「また負けか!」が最近の口癖の一つです)。オズウォルト、ペティット、
そしてクレメンスというそれなりに計算が立つ3人の先発投手が揃い(バッキーが復帰すればさらに増強されるはず)、
同時に若い先発投手たちがブルペンに回り厚みを増すことができるのであれば、同ディビジョンで最強のカーディナルスと
投手面では伍していくことができるかもしれません。もちろん、アストロズはクレメンス見たさのお客さん増加も
見込むことができます(昨年、クレメンスが地元で先発した試合では3000人ほど普段の試合より観客が増えた模様)。

しかし、自らの決定によりシーズンが短縮したとも言えるクレメンスにとって、6月22日予定の今シーズンの
メジャー初登板までに、体調面だけでなく心理面でも準備ができるかどうかは未知数です。このオフシーズンには、
WBCにも先発をしているから、試合勘が失われているというほどではないでしょう。クレメンスですら、会見では
「体力面ではやっていく可能性はあると思っているが、精神面ではつらいと思う」という、やや内気とも窺える発言を
しています。6月末に当たる打者たちの多くは既にかなりの数の打席に立ち、世界がワールドカップで騒ぐ間でも、
野球シーズンにどっぷりと浸かった状態でクレメンスと対峙します。逆にクレメンスは、いくらオフに厳しい
トレーニングをしていたからといっても、この時期がスタートですので、今でも出すことができるかもしれない速球と、
23年間培ってきた投手としての知恵が試されることになりそうです。

逆に、この時期をスタートの時期に選んだのは、10月に息切れをしないようにするため逆算が働いているのではという、
ジェイソン・スタークの読みもなるほどなと思わせてくれます。昨年もシーズン中はこの歳にしてものすごい防御率で
チーム先発陣を引っ張りましたが(一方で打線の援護には乏しかった)、秋には怪我もあって失速してしまいました。
自分自身だけでなくチームを失望させないために、クレメンスはピークを秋に来るようにしているのだというのも、
うなずけることです。しかしそれにはシーズン中の活躍とアストロズの攻撃陣が、ここ2年のように後半戦になって
爆発してくれることが必要です。

しかし、クレメンスを肯定、否定するどちらにおいても根底には、クレメンスは年齢を超越して活躍できるという考えが
根付いているように思えます。2003年のワールドシリーズでマウンドを降りたときに「クレメンスはもう終わったんだな」と
多くの人が思っていた矢先、それからの2シーズンは「クレメンスはまだまだできるんだな」と変わったのでしょう。
この夏には44歳を向かえるクレメンスは、、今でもマウンドに上がればそれだけで威圧感を与えるだけの選手であり、
人物でもあります。「だからこそクレメンスは今年もやってくれる!」という声もあれば、ジョン・スモルツが言うように、
そうであっても「クレメンスは昨年自分たちが感銘を受けたような活躍を簡単にできるとは思えない」という声が
出てくるのも当然です。奇しくも40代で速球に拘るランディ・ジョンソンが今シーズンに入って、イマイチパッとしない
シーズンを送っているので、クレメンスはその比較対象にされるかもしれません。

コンバーチブルの後部座席に上って手を振るよりも、マウンドに上ることが性にあっているというクレメンスの考えは、
いかにもテキサス男らしいなという感じを受けます。車から手を振る姿はワールドチャンピオンになったときに実現が
できるかどうかはともかく、惨めな形で今シーズンを終わって欲しくはないと思います(何を持って「惨めな終わり方」と
言うのかはともかくとして)。ただ、アストロズもそろそろクレメンスに頼らないチーム作りをしてほしいものだと、
実のところは思っています。

ちなみに今年の秋からも「クレメンスの復帰」というドラマが第4シリーズを迎えるかどうかは今のところ不明です。

# by nono_aibon | 2006-06-01 17:15 | MLB
2006年 05月 21日

インターリーグの主演俳優

The Wright stuff: 3B rallies Mets past Mo, Yanks in 9th(ESPN)
Yankees-Mets rivalry hits home(ESPN)
Yanks, Johnson must face reality(SI.com)


メジャーリーグでも交流戦、じゃなかたインターリーグがはじまりました。「はじまりました」と言っても、まずはこの週末に
3試合ずつ行い、本格的に連戦が始まるのは6月からだから、この週末はメジャーリーグ版「三社祭」といったところです。

その中でも現地金曜日夜に行われたヤンキーズ@メッツの「サブウェイシリーズ」を観戦。打ち合い、投手戦を経て、
最後にサヨナラ勝ちという見ごたえのある試合でした。ただ、見ごたえが出てしまった最大の理由はヤンキーズの
先発だったランディ・ジョンソンにあります。特に今年に入り、ジョンソン限界説が盛り上がってきました。確かに、
この試合を見ていても、かつてのような勢いのあるボールは見られず、ボールも高めに浮き気味に思えました。
まだこの試合が、全米地上波中継じゃなかったのがジョンソンにとっての救いでしょう。

逆にこの試合がもっとも締まった場面は、9回表の6-6という場面で、メッツがクローザーのビリー・ワグナーが
ジオンビ、アレックス・ロドリゲスといった中軸3人を三振にしとめたところでしょう。ワグナーが出たこの1イニングは、
それまでの中継陣の好投が無駄ではなかったことを証明しました。そして9回裏、マリアノ・リベラがメッツの注目株
デビッド・ライトにセンターの頭を越えるサヨナラヒットを打たれました。

これを見た瞬間、どこかで見たことあるようなものを感じました。そう、2001年のワールドシリーズ第7戦です。
奇しくもそのときの「ワグナー」に相当するのがランディ・ジョンソンです。ダイヤモンドバックスがリードされている場面で
ジョンソンが登板し、ヤンキーズ打線を抑えました。9回裏にリベラがセンターへのサヨナラヒットを打たれ、
Dバックスがワールドチャンピオンに輝きました。確かにセンターへの当たりが違ったり、メッツはリードされておらず
同点だったなどという細かい点は違います。それ以上に違っている点は、ジョンソンやリベラというかつての
スター選手ではなく、ライトというこれからのメジャーリーグを担う選手が主役になったというところでしょう。

まぁたった1試合をワールドシリーズのそれも第7戦と比較するのはおかしな話ですが、ニューヨークとその近郊の
住人たちにとっては、毎年行われるサブウェイシリーズは、ひょっとしたらワールドシリーズ以上の価値があると言っても
過言ではありません。NBAを除いてニューヨークには複数のチームが本拠地としていますが、主に以下のような
ファン層がわかれています。

富裕層:ヤンキーズ-ジャイアンツ(NFL)-レンジャーズ(NHL)
ブルーカラー:メッツ-ジェッツ-アイランダーズ

メジャーリーグではサブウェイシリーズ以外にも、ウィンディシティシリーズやベイエリアシリーズなどの興味が高まりそうな
インターリーグ対決を用意しています。それでも、サブウェイシリーズがその中で最も注目度が高いのは(例えシカゴ対決で
乱闘が起ころうとも)、ヤンキーズが出ているから、ではなくて、「ニューヨーク」ヤンキーズと「ニューヨーク」メッツという、
アメリカで最も大きい街であるニューヨークを二分するチームが盟主を賭けて戦うからです。シカゴだって、
サウスサイダー(ホワイトソックス)とノースサイダー(カブス)というファン層の違いはありますが、残念ながら、
街の規模が違いすぎますし、選手たちが浴びるプレッシャーも違います。

金曜日のような逆転劇を見ていると、いつもはのどかな感じがするシェア・スタジアムですら、空気が変わっているのを
感じさせます。そのことはティノ・マルティネスが語っているように、選手たちもいつものレギュラーシーズン以上の
プレッシャーの下で戦い、逆にサブウェイシリーズが終わると(インターリーグの最後にも組まれているのですが)、
その後の戦いのテンション維持に難しくなることさえあるのです。

ちなみに、マルティネスの話の中で2000年にシェア・スタジアムとヤンキースタジアムで同じ日にダブルヘッダーを
組まれたときのエピソードがありますが、そのとき、一般の交通を遮断してまで選手たちをバス移動させました。
それだけスケジュールをきっちりと守らせるということ以上に、メジャーリーガーがいかに名誉ある職業であるかが
わかる話だと思います。

メジャーリーグが行ったものの中でもインターリーグは(数少ない?)成功の部類に入ります。その理由には、
「インターリーグの主演俳優」的存在のサブウェイシリーズが大きく貢献していると思いますが、そこに至るまでに
蓄積されたメジャーリーグの歴史や、もっといえばアメリカの社会構造をうまく取り込むことがでているようにも
思えてきます。そこが、ただやみくもに「交流戦」を計画した日本のプロ野球が真似できない部分です。

# by nono_aibon | 2006-05-21 10:43 | MLB
2006年 05月 17日

[短評]プレイオフ2題(from"最強コンビ!!")

セ 来季プレーオフ導入は見送りへ (スポーツニッポン) - goo ニュース
セはプレーオフ再考を コミッショナーが異論 (共同通信) - goo ニュース


今日、日本で話題のスポーツニュースはワールドカップの日本代表についてか、手首を怪我した松井秀喜の
話題のどちらかであって、日本のプロ野球のニュースは完全に影が薄いものになってしまっています。
そんな折に、地味ながらもこんなニュースがありました。いまだに何をやっているんだという印象すら受ける、
セリーグのプレイオフ問題です。

そもそも、セリーグが提案しているプレイオフ案は何をいいたいのかさっぱりわからないのです。どうやら、
「146試合の堅持」と「レギュラーシーズンの勝率1位チームをリーグ優勝」とすることは確実らしいのです。
それならば「プレイオフ」は一体何なのかというと「ポストシーズンゲーム」なんだそうです。結局のところ、
共同通信の論説記事にあるように、レギュラーシーズンの成績はそのままにする、そして現状のセリーグでは、
レギュラーシーズンが終わってから日本シリーズまで暇になり優勝チームは実戦の勘が鈍る、またパリーグが
プレイオフで盛り上がっているのにセリーグは何もしないのもあれだから何かやりたい、「あれもこれも」という
オーナー企業の意向が出ているようです。

その上セリーグ側が「セはセ、パはパだから難しい」と発言する始末ですから、一体去年まで騒いでいた球界改革は、
結局なんだったのかと言いたくなります。セはセ、パはパ「だけど」何とかしなければならないはずなのですが。
これでは、本来同じ親族が住むべき二世帯住宅に赤の他人である二世帯が住んでいるのと同じです。

一方で、ずっと地味でお飾り的存在だったコミッショナーが積極的に意見を言い出したことは注目すべきでしょう。
コミッショナーに必要な素質は、別にかつてプロ野球をやっていたかどうかではなく、指導力が発揮できるか
否かであることです。2004年当時は手も足も出さずに終わってしまったコミッショナーには、こういうときにこそ
指導力と法律家としての公平な視点での審判を期待したいところです。

Stern unveils his new plan for postseason seeding(CNNSI)

現在アメリカではNBAの長期間のプレイオフが行われているのですが、このシーディングもある意味わかりづらい
ものになっています。これを説明するのは長くて面倒なので省略しますが、要はカンファレンス内の勝率だけでなく、
ディビジョン内の順位も考慮に入れなくてはならないのです。

そこに噛み付いたのが名物オーナーで今のシーディングの犠牲者だと訴えたマーヴェリックスのマーク・キュバーンです。
簡単に言えば、ディビジョンの順位如何に関わらず、勝率がいいチームから第1シード、第2シード・・・と決めてくれと
主張しました。そこでコミッショナーのデビット・スターンは、勝率1位から4位までのチームは勝率のみに従いシードを与えて、
かつ「勝率がいいチーム」がホームフィールド・アドバンテージを獲得できるプレイオフに変える方針を決めた模様です
(あとはリーグの委員会の承認待ち)。

何となく1人のオーナーのゴリ押しがコミッショナーに勝った印象も受けますが、少なくとも新しい案の方が、勝率と順位の
両にらみをする必要も、勝率上位チーム同士(今年で言えばスパーズとマーヴェりっくス)がプレイオフの早い段階で
当たる可能性も減ります。それでいて、勝率上位チームが有利となる仕組みも保たれます。つまり、プレイオフとは、
わかりやすい仕組み、レギュラーシーズンの成績の尊重、そして強いチームが有利となる条件下で優勝チームを決める
ものであるべきです。

その点から考えると、セリーグのオーナーたちがゴリ押ししているものがいかにおかしなものであるかがわかります。

# by nono_aibon | 2006-05-17 16:24 | その他スポーツ
2006年 05月 15日

[短評]リッジの一時休止

Lidge temporarily removed from closer's role(ESPN)
Lidge loses role as closer until he works out issues(Houston Chronicle)
It's time to back off Lidge(Houston Chronicle)


スポーツの世界において、野球のクローザーとフットボールのキッカーはある意味似ているところがあると思います。
どちらも試合を締めるもしくは決定づける場面で登場すること、そしてどちらも数多く成功したことよりもたった1度でも
失敗したことの方が後々まで語り継がれるからです。

特にクローザーの場合には重要な場面で一度でも失敗を犯しただけで選手人生がフイになることすらありえます。
かつて、フィリーズにミッチ・ウィリアムズというかなりものすごい投げ方をする左腕クローザーがいました。
フィリーズが久しぶりにワールドシリーズに進出した際、ウィリアムズがブルージェイズのジョー・カーターに
シリーズの優勝を決するサヨナラHRを打たれました。シーズン後、フィリーズはウィリアムズをエンジェルズへ
放出したのですが、それまでの実績以上にワールドシリーズでサヨナラHRを打たれたことが影響したのか、
ほとんどメジャーで活躍することなく消えてしまいました。

ウィリアムズに比べれば、ヒューストン・アストロズのブラッド・リッジはまだマシでしょう。今シーズン11セーブを
挙げていました。しかし昨シーズンのNLCSで、リーグ優勝を決めるはずだったヒューストンでの5戦目、
カーディナルズのアルバート・プホルズに逆転HRを打たれたという不名誉な記録と不吉な記憶を残しました。
アストロズは第6戦で優勝を決めましたが、アストロズに残ったリッジにはプホルズに打たれた一打の影響が
まだ残っているのではないかとシーズン前からいろいろと言われてきたのも事実です。

その悪影響を感じさせてしまったのが、4月末のドジャーズ戦でケガから復帰したばかりのノマー・ガルシアパーラに
逆転満塁ホームランを打たれたときでしょう。その悪夢が再び来たのではと思われたのが、現地12日のロサンゼルスでの
ドジャーズ戦でのことです。3点リードで9回に登板。しかしリッジはあれよあれよと3四球とヒット1本で1点献上してしまい、
あわてて準備させたリリーフ投手のダン・ウィーラーが抑えました。そこでアストロズはリッジを「一時的に」クローザーから
リリーフへ降板させる措置をとりました。

リッジも今年に入って思うようにいかないのはなぜかを考え続けており、その理由のひとつがワインドアップでの
投球がいけないのではないかと一時期考えたようです。しかしそれはストライクを取りに行くことができないことへの
ある種の言い訳であったようです。チームもリッジの不調はメンタル面ではなくてメカニック面にあると考え、
クローザーではなく、ランナーのいない状態から投げられるリリーフへ戻すことで、投球リズムと勝負勘を
取り戻してもらうよう願っています。

しかし、3つ目のコラムにあるように、投手コーチでもない素人がリッジの投球テクニックにケチを付けるのも相応しくなく、
またNLCSで打たれたことを持ち出すのはリッジ不調の話を面白くする味付けに他ならないのかもしれません。
プレッシャーのかかった場面で投げることに快感を覚えるリリーフ投手にとって、自分自身のリリーフ投手として
プレッシャーが掛かっている状態で投げさせることこそが、いちばんの処方箋なのでしょう。

一時期の好調さが鳴りを潜めており、ロジャー・クレメンスを取り戻すのに苦労しているアストロズにとっては、
リッジの自信が戻ってくることでチームの勝ちパターンも戻ってくることを待っているように思えます。クローザーは
鉄と同じで「打たれて」強くなるのです。

# by nono_aibon | 2006-05-15 01:42 | MLB
2006年 05月 11日

ルースを越えられないボンズ(from"最強コンビ!!")

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記録挑戦にも批判的視線 ボンズ取材の米記者たち (共同通信) - goo ニュース
ボンズ“お宝弾狂騒曲”ヒートアップ (スポーツニッポン) - goo ニュース
Conspicuous absence;Ruth family won't be there when Bonds passes Babe(CNNSI)
Babe's family wants no part of Bonds celebrations(ESPN)
Young impressions;Most SF Little Leaguers like Bonds, others on fence(CNNSI)


メジャーリーグは「新記録じゃないから」という建前で公式に祝うつもりがない出来事が
まもなく起こります(本音は「メジャーリーグを悪い意味で宣伝しやがる奴は祝ってやらない!」
と言ったところでしょう)。バリー・ボンズがベーブ・ルースの記録を破ろうとしている日が
近づいています。多くの野球ファンはこの日を複雑な気持ちで迎えることでしょう。

ボンズはもともとマスコミ受けが悪かったこともあり、スポーツ記者たちの多くはボンズの記録挑戦に
冷たい視線を浴びせています。それは今に始まったことではないので特段驚くようなことではありません。
それでも、一昨年のボンズ通算700HR達成のときより、薬物疑惑でかなりクロに近づいている分、
今現在ボンズに浴びせている視線の方が冷たく感じます。

その一方で、ESPNではリアリティショーの番組まで作ってボンズのルース越えを追っかけています。
同時に一部の大人たちは球場外の海でホームランボールを待ち構えています。例え薬物疑惑で完全に
クロとなったとしても、疑惑の選手が偉大な選手の記録を破ったときのホームランボールということで
それなりのお金を期待しているはずです(一説には、715号のボールにはそれほどの価値は出ないと
言われていますが)。このあたりは記録とその後のドルにこだわる大人の思惑が渦巻いているようです
(5/9にボンズが放った714号となる予定だった大飛球は海に行くどころかカブスのホアン・ピエールが
フェンス越しに獲得)。

逆にサンフランシスコ近郊に住む子供たちの間では、まだボンズの人気はあるようです。
物覚えが付いた頃からボンズがサンフランシスコの球場でホームランを打ちまくっているところを
見てきたわけだから、ボンズのような「強打者」になりたいという気持ちはあるかもしれません。
しかし、子供たちもボンズのホームランの秘密が薬物だと悟りはじめて、ボンズのような「大人」には
なりたくないという気持ちがボンズへの憧れを上回ってきているように思えます。

そう、ボンズとルースは何が違うのか?ルースは現役当時、ファンや特に子供たちの前では極力
ポジティブな印象を与え続けようとしていました(その裏では酒に溺れるようなこともあったけど)。
逆にボンズは、ポジティブに言えば「ありのまま」もっと言ってしまえば、強打者としてのパワーは
放ち続けてきたけど、一人の選手としてまたは大人としては、大人たちはもちろんのこと、
子供たちをも引き離すだけのパワーを放っていたことにあるのかもしれません。その極めつけが
今の薬物疑惑です。それは今更ブリトニーの変装をしたところでも変わるわけではなく、むしろ「記録上」
ルースを越えることで余計に目立つことじゃないかと思います。

ルースの孫たちは、ボンズがルースの記録を破る場面には居合わせる予定はありません。それはたとえ
「記録は破られるためにある」としても、ボンズが「記録を破るだけの価値がある人物」ではないからだと
考えてのようです。ルースを人間性で追い越せないこと以上に全く違うことはボンズ自身がいちばん痛く
感じているはずですが、そうした点を含めて「あるがままの自分」をこの先どう受け止め、表現することが
できるでしょうか。

# by nono_aibon | 2006-05-11 16:41 | MLB