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2006年 09月 27日

終戦と苦悩

Girardi wants to stay with Marlins(MLB.com)
All signs point to Girardi managing Cubs(SI.com)
Reds within striking distance of Cards; Marlins out of playoff race(ESPN)

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ついにメジャーで最も「若い」フロリダ・マーリンズはプレイオフレースから脱落してしまいました。しかし今年のマーリンズは、
大方の予想を大きく裏切って、もしやプレイオフ進出かというところまでがんばりました。これは若い選手たちにとっては、
今後に向けて自信が付いたことだと思います。

そしてやはり若い監督であるジョー・ジラーディにとっても、今後の長い指導者生活を考えれば、自信を付けることができた
1年だったと思います。一方で、来年もマーリンズの監督でいられるかと聞かれて、口では「そのつもり」と自信を持って
言うことができても、実は内心「解任されるかも」とヒヤヒヤなのかもしれません。

一部メディア、そして先ごろ地元紙に「ジラーディが来年もマーリンズの監督でいられる可能性はゼロ(zero chance)」と
リークしたいわゆる「関係者」という人も、ドアマット同然のマーリンズをここまで引き上げた1年目の監督が、最優秀監督に輝いて、
同時に解任されるのを見たいのです。そして、やはり今年いっぱいで解任されるであろう、ダスティ・ベイカーと入れ替わって、
古巣でかつ地元のカブス監督になる、一部の悪意を持った人たちは勝手にストーリーを作り上げています。このストーリーに
乗っかって、いろいろな理由付けも行われているようです。

確かに、マーリンズのオーナー、ジェフリー・ローリアとジラーディの仲は悪いのかもしれませんし、意見の不一致があったかも
知れません。オーナーが「お前はクビだ!」と言って、記者会見を開く寸前まで行ったこともあったようです。だからといって、
これほど有能な監督を1年でクビにする必要があるのでしょうか。自分の意に背くからクビにするのでは、ジョン・ヘイマンが
言うように「スタインブレナー気取り(Steinbrenner wannabe)」としか言いようがありません。

そういいつつも、実際のところ、このオーナーは自分が昨秋に選んだルーキー監督が、ここまでの成績を上げて、その去就
(というよりオーナーの挙動)が話題になるとまで読んでいなかったことでしょう。もっと成績が悪くて、ジラーディが推した選手が
活躍しなければ、簡単に首を変えることができたはずなのに、ジラーディの選手起用が当たってしまったことが悔しいのです。

また、そもそもベイカーの去就が正式に決まったわけでもないのに、なぜジラーディがカブス監督になりたがっているのかというのも、
よくよく見ると理解に苦しむフィクションです。その理由としては、(1)監督経験がある(2)最優秀監督の投票で1位か2位を獲るであろう
(3)シカゴ、そしてカブスに愛着がある(4)ベイカーやルー・ピネラほど金を出さなくてもよい、ということらしいです。何と浅はかな
(absurd)理由なこと!

もちろん、いつかはジラーディもカブスの監督をやりたいと思っているはずです。それが自分が育ったチーム、地域の恩返しに
なるならば。でも、監督1年目で「自分ところの若い者が育っていくところを見るのが楽しい」という監督が、「でもやっぱり
地元に帰りたい」と言うのもおかしなものです。

仮にジラーディがマーリンズを追い出されて、新しい監督がマーリンズに招かれたとしても、マーリンズは今年ほどの成績を残すことは
できないと思います。もちろん、有能な若手が揃っているから今年はいい成績を残すことができたとも言えますが、今年のマーリンズは、
シカゴ郊外の自宅を売り払ってまでマーリンズ監督に入れ込んでいる(おまけに新天地で奥さんとの間に子供まで生まれた)
ジラーディがメジャー経験の少ない選手たちを「メジャーリーガー」として扱い、自信を植え付けさせ、団結させることが
できたことにあると思います。昨年のような「お年寄り監督対選手」めいたことはなかったのです。恐らく、評論家の中でも
「ジラーディーが率いていないから、マーリンズは推せない」として評価を下げるかもしれません。同時に、ジラーディが
今のカブスを率いても、チームの方向性のなさに愕然として何もできずお役御免になるでしょう。

それでも、選手や監督の給料を出すのはオーナーの仕事ですので、オーナーがジラーディを出して自分の言いなりに
なってくれる監督を連れてきたければ、それでもいいんじゃないでしょうか(ヘイマンのコラムはジラーディのコメントよりも前、
9/25にアップされていますが、"zero chance"は正確だと思っているようです)。来年の今頃、後悔しているかもしれませんが。

by nono_aibon | 2006-09-27 22:12 | MLB
2006年 07月 11日

Scape"Goat"

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No Cub is an island(ESPN)
The Cubs have to fire Dusty(CNNSI)
Baker, Manuel are managers on the hot seat(CNNSI)


ついこの間メジャーリーグが開幕したかと思ったら、早いものでもうオールスターブレイクを迎えました。思い起こせば、
今シーズンの初め、カブスは絶好調のスタートダッシュを切りました。地元で宿敵カーディナルスを3タテしたことも
ありました。しかしながら、その勢いは早々になくなり、今やダスティ・ベイカー監督率いるカブスは100敗ペースに
向かってチームのムードも低下しています。センターのホアン・ピエールは、ここ最近のチーム状況を「向かっていこう!
という様子がない十分な兆候が見られる。シーズン当初はそうじゃなかった」と言うほどです。

そうなれば、監督の進退に話が及んでも不思議ではありません。同時にベイカーの粗探しも出てくるのがこの時期。
例えば、ベイカーは先発投手を長く使いすぎる、ベイカーは若手を使うことより自分のお気に入りの選手を使いたがる、
ラインアップをあまりにも変えすぎる、実況キャスターとひと悶着を起こす、などなど。

確かにチーム低迷の原因のひとつに監督の采配を取り上げるのは仕方ないことでしょう。でも、今の戦力を見て、
どの監督であればプレイオフ争いのできるカブスにできるのかと聞かれて、答えを出すことができる人はいません。
先発投手陣ではマーク・プライアーとケリー・ウッドがどちらか一方あるいは2人とも1シーズン活躍できる年が
あったかといえば、DL入りしている方が圧倒的に長いし、だからといってこの2人を見捨てることはない。その上で、
ローテーションピッチャーはどんどんチームを離れていく。一方で攻撃陣は大した補強に失敗するか、できたとしても、
怪我で戦列を離れる選手が多く、思うようなラインアップを組むことができないのが、カブスの現状です。

それもこれも1945年のヤギの呪いが悪いと決め込んでしまえば楽なのですが、一方で大きな変化を起こすような
環境を作り出せないカブスという姿があるようにも思えます。プライアーもウッドも非凡な能力のある選手ですが、
ローテーションよりもDLに入る期間が長ければ思い切って出すべきだし(一部では今月中にマダックスの放出も
あるのではとも言われていますが)、マイナーにいる若い選手がどんどん出てきてもいいはずだし、何よりも、
カブスがどういう特徴を持つチームになりたいのかがわからないのです。

同じシカゴにあるホワイトソックスは、とにかく長打力だけに頼る野球から監督を変えて流行のスモール・ベースボールに
徹することで常勝チームに変化し、それこそシカゴの人の流れを変えるくらいになりました。今のカブスは言うなれば
蔦に絡まって動くことができない状況です。正直なところ、たまに強くなる程度の「弱さ」がチームカラーであるし、
リグレーフィールド目当てで来るお客さんが多いです。ただ、ここのところいわゆる「古豪」「名門」のチームが復活し、
特に今年は10年以上低迷していたタイガースがここまでものすごい好成績を挙げていることもあり、余計にカブスの
弱さだけが目立っています。

結局、監督を首にしろというのはあまりにも簡単ですが、本当にカブスの復活を望むのであれば、もっと徹底的な
大手術が必要のように思えます。弱くても人気があればそれでもいいのだろうけど、それでも自分が生きている間には
ワールドチャンピオンになるカブスを見たいのも事実です。ベイカーは好まれている選手にとってはものすごく
いい人物らしいですし、プレイオフやワールドシリーズまでチームを率いた実績がある、注目度の高い監督で
あることには変わりありません。ベイカーが解任されても致し方ないとは思いますが、ベイカー解任程度で
カブス再興が実現すれば、某ミサイル発射に対しての某国大統領の発言じゃないけど、「大騒ぎしすぎ」です。
いずれにしても、ベイカーの去就はオールスター明けがヤマ場です。

by nono_aibon | 2006-07-11 14:49 | MLB
2006年 04月 23日

Lee(a)way

MLB=カブスのリー内野手、右手骨折で長期離脱へ (ロイター) - goo ニュース
Cubs will be hurting without Lee (Fox Sports)
Cubs prepare for life without Lee(MLB.com)


レッドソックス→ホワイトソックスとワールドチャンピオンとなり、次はカブスがワールドチャンピオンになるのか?
今シーズン開幕前、半ばジョークの意味でこのようなことが言われました。開幕してまだ3週間経たないうちに、
これはジョークだったことになってしまいそうです。

ただでさえ、先発陣はケガが多いマーク・プライアー(やっと打者に投げられるまでに回復)とケリー・ウッド(5月復帰?)という
「いつものケガ人」を抱えている上に、カブス攻守の柱であるデレック・リーが右手を骨折し最低2ヶ月、ことによれば8月末まで復帰が
難しい状態になりました。ついこの間、5年間の契約延長をしたばかりなのに、少なくとも今シーズン大半に限っては、
カブスはデレック・リーなしでの戦いを強いられます。リーにとってもキャリア初のDL入りとなります。

昨年もちょうど同じ頃、カブスはノマー・ガルシアパーラをケガで長期離脱させざるを得ませんでした。しかし、あの当時の
ガルシアパーラは非常に不調だった上、もともとケガが多い選手なのでまだ割り切りはつきました。今回のリーの長期離脱は、
カブスにとって、そのときのものより何十倍も痛いということです。ナショナルリーグを代表する強打者でもあるリーがいることで、
その後ろを打つアラミス・ラミネスも活きるという相乗効果があったのですが、今後はラミネスへのマークさえきつくすれば、
パワーヒッターがいないカブス攻撃陣は完全に沈黙する可能性もあります。同時に2回のゴールドグラブを獲得するほどの
堅実な守備で(一説にはサードのラミネスのエラーを帳消しできるくらいとも言われている)相手の得点を抑える能力もあります。
正にセンターのホアン・ピエールが言うようにリーの離脱は"big blow"です。

カブスは既存の選手やマイナーから昇格させた選手で1塁の守備を補うことはできますが、リーほどの攻撃力を補うことは
はっきり言ってできません。その上、古くからのライバル、カーディナルスとのシリーズ前の発表ということ以上に困ったことは、
まだシーズンが始まったばかりで、トレード交渉するには時期尚早だということです。

今シーズン、ケガ人を抱えながらも好調なスタートを切ったカブスは、攻撃陣が好調なアストロズや、出だしつまづきながらも
復調してきたカーディナルスなどの同地区内ライバルに水を開けられてしまうのでしょうか。カブスは、ホワイトソックスに
2連敗したツインズのスポーツコラムのように、まだ4月じゃないかと考えたいのでしょうが、ハイレベルで争うナショナルリーグ
セントラルでは、この時期での主力の離脱は、遺憾ともしがたいとしか言いようがありません。

またそうした一種のあきらめムードが、絶好調のアルバート・プホルズ擁するカーディナルス相手に増幅されてしまうのが、
カブスの運のなさ、もっと言えば呪われている感じを表しているようです。今シーズン最初の週末、カーディナルスを地元で
スウィープしたときの勢いは感じられません。

by nono_aibon | 2006-04-23 23:40 | MLB
2006年 01月 11日

新しい(そして最後の)殿堂の時代

Hall of Fame calls on Sutter
Pioneer reliever gets just enough votes; Rice, Goose fall short(MLB.com)

HOF door opens for closers(ESPN)
What about Gossage? Sutter not as deserving as other dominant relievers(CNNSI)


際立った大物の殿堂入り候補者がいない中、投票権を持つ全米野球記者協会の会員は長い間、今年の殿堂入り投票で
誰に入れようか相当悩んでいた模様です。やはり大物のいないストーブリーグ同様、殿堂入り投票の行方も盛り上がりに
やや欠けており、同時に玉石混合のごとく候補者の名前が次々と上がっていきました。

しかしその結果は歴史的なものになりました。ブルース・スーター。過去のスタッツを見て分かるように、
「GS」つまり先発での登板が一度もない、純粋なリリーフ投手として初の殿堂入りとなりました。これは、DHはシーズンMVPを
獲得できるかという議論と同じく、抑えだけで成功した投手が殿堂入りする価値があるのかという議論を文字通り
抑えこみました。獲得票数は殿堂入りに有効な75%をわずかに超えるだけでしたが(結果的に2006年の
殿堂入りの基準を超えたはスーターのみ)、やはり「ほぼ生涯」抑え投手だったリッチ・"グース"・ゴッセージ
(1976年に先発でかなり活躍したようだけど、その印象はほとんどない)も昨年から得票数を上げているところを見ると、
抑え専門投手だからという理由だけではクーパースタウンへの扉が閉ざされることはもうなくなったというべきでしょう。

確かに、ゴッセージとスーターを比べて云々、もしくは抑え投手と先発投手を比べて云々、という議論はまだしばらく
残ると思われます。先発投手は1試合で何回も強打者に当たることがある一方、抑え投手は最後にちょっとだけ出て、
3回アウトに取ればそれでよいと思われがちです。また、22シーズン多くをDHのあるアメリカンリーグで過ごしたゴッセージと、
12シーズンずっとナショナルリーグで過ごしたスーターとでは、ゴッセージに分があるというのもわかりやすい比較でしょう。

しかし、殿堂入りが単純にデータのみで決められるような機械的な存在であったならば、どれほどつまらない物でしょうか。
当然ながら、メジャーリーグでプレイした一握りの野球エリートの中で、さらに殿堂入りに相応しい実績を残した人でなければ
選ばれることができないのが"Hall of Famer"です。これからは「元カブス リリーフ投手」という枕詞ではなくて、
"Hall of Famer"という肩書きだけで通用する存在になります。一種の職業になるわけです(これが野球殿堂入りの
発表翌日のスポーツ紙1面が「ウッチー結婚!寿退社!」という「ある会社員の結婚」を伝えるどこかの国とは大違い)。

スーターの通算300セーブ(歴代19位)、そのうち3シーズンはメジャーリーグでトップのセーブ数というのは、
立派である反面、活躍シーズンが短いことも影響して、今の通算セーブ数から考えればまだまだかもしれません。
しかし、まだセーブ制度が確立されて間もない頃に、やはり当時まだ珍しかったスプリッターでバッターを打ち取る
「火消し専門職」のパイオニアという存在価値が、被打率がどうしたこしたというデータ以上の価値を生み出すと思います。
それはデータ記録室ではなく、野球殿堂博物館入りをしてもおかしくない存在だと言うべきでしょう。そして、現在バリバリで活躍する、
(ほぼ)リリーフ専門投手、例えばトレヴァー・ホフマンやマリアノ・リベラのような選手がこれに続くのも間違いありません。

さて、新規候補者にも大物が少なかった今回の殿堂入り投票ですが、来年以降はかなりタフになること間違いです。
早速来年にはリプケン、グウィンといった一発通過が濃厚な元選手が殿堂入り候補者の資格を得ます。わざわざ引退の
時期と殿堂入りの資格を得るのを逆算して引退する選手などいないと思いますが、これまで殿堂入りに何度も挑戦し、
そして投票で75%得られなかった、例えばジム・ライスのような選手にとっては辛い時期が続きそうです(殿堂入り選手などの
投票によって殿堂入りする可能性も残されていますが)。同時に、次回からはステロイド疑惑が持たれている、
カンセコやマグワイア、カミニティ(既に故人)といった元選手も殿堂入りの資格を得ます。投票権を持つ記者たちは、
まだしばらく難しい選択(そして理由付け)を強いられそうです。

by nono_aibon | 2006-01-11 16:29 | MLB